傾き・心理的瑕疵のある物件への不動産投資【リスク&対策を解説】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

地方で投資用の戸建てを所有し、8棟ほど賃貸に出しています。

 

さて、先日以下のツイートをしました。

 

前回買った戸建ては、雨漏りが3箇所も同時発生していましたが、無事に再生して客付けできました。来週は、傾き物件と孤独死物件という、なかなかパンチのある物件に内見してきます。またブログで投資判断について書きたいと思います。

 

私もこれまで雨漏りとシロアリのある戸建てを購入したことがあります。購入後はどちらもずっと満室のため、今ではキャッシュフローマシーンになっています。

 

今回は、傾きと心理的瑕疵のある物件を内覧してきました。その様子をダイジェストでお送りしつつ、リスクと対策について解説します。

1年以上売れ残り!?傾いている戸建ての内覧

傾きのある戸建て

 

この物件ですが1年くらいずっと売れ残っていて、当時は1000万円弱と強気の設定でした。

 

そこから、月日が経ちネットの広告が消えたので「売れちゃったのかな?」と思っていたら、価格変更して再広告されました。

 

その段階で私が問い合わせたら「傾きが酷いので土地売りしてます」ということでしたが、とりあえず内覧予定を入れました。

 

Point!
傾きと言っても、家そのものが基礎から傾いているのではなく、リビング等が経年で反ったりしているだけのこともあります。その場合は、実際に現地を見て、傾いている場所や方向をチェックすることが大切です。

 

しかし私が現場に着くと、この家は、基礎から傾いているようでした。

 

家の傾き

 

わかりずらいのでちょっと拡大します。

 

家の躯体と階段の間にミゾがありますよね。落ち葉が詰まっているところです。

 

ミゾ

 

つまり家が傾いて、もともとくっついていた階段と離れてしまったということですね。

 

ここまで来ると、室内もさぞ傾きが酷いのだろうと思って入ったところ、案の定ひどかったですね(笑)窓が閉まらないところもありました。

 

よく「床だけレベル調整すれば住める」と言われますが、建具まで歪んでいると、すべてのお部屋のフロアと建具をやり直しになるため、かなりの費用になります。

 

戸建てのジャッキアップ費用は?

ちなみに、家ごとジャッキアップして傾きを修正する方法があります。

 

私も電話で聞いたり、ネットで調べたところ、いくつか工法があるようです。

 

代表的なのは、次の3つです。

 

  • 土台上げ工法
  • 耐圧板工法
  • アンダーピニング工法

 

再沈下の心配があるかどうかで、工法も変わります。

 

気になる費用ですが、最低でも150万円〜200万、高いと200〜400万くらいの幅があり、正確な費用は専門家にアドバイスをしてもらわなければ判明しません。

 

というわけで、費用がかなりUPする可能性があったのですが、売主さんは大きい指値は断っているようなので、本物件は見送りとしました。

 

こういう物件は、古家再生をするのではなく、一度解体して更地にして新築したほうがいいでしょうね。間違ってこういう物件を買ってしまうと、あとあと苦労すると思います。

 

心理的瑕疵のある物件を内覧してきました

心理的瑕疵物件

 

この日、2軒目は室内で病死された物件です。事前に、大島てるでチェックしたところ、登録されていないことは確認しておきました。

 

売り出して半年以上たちますが、買い付けも一度も入っていないようです。空き家期間が10年もあります。

 

和室

 

室内に入ると、水回りなどはけっこう汚いのですが、普通のボロ戸建てという感じで、リフォームすれば住める状態にはできそうです。

 

一番の懸念点は「借りてくれる人がいるのか?」「いくらの賃料で入居が付くのか?」という点ですね。

 

では次に、こういった物件の告知義務と、賃料相場について解説します。

 

心理的瑕疵物件の告知義務について

貸し出す時に、告知するかどうかは事件性があるかどうか?借り手が嫌悪感を持つかどうか?、この2点がポイントになります。

 

通常、1日、2日経って家族や会社の同僚が発見した場合ですと、告知義務はありません。

 

しかし何週間、何ヶ月も放置されていた場合は、告知義務が発生します。

 

ちなみに本物件は、発見されたのが1週間後くらい、という点が非常に微妙なラインでした。嫌悪感があるか?という点ですが、1週間だと嫌な人も多いはずですから、実務上では告知する判断をしたほうが良いでしょうね。

 

数日から1週間であっても嫌悪感はゼロになりませんから、「迷ったら告知しておく」という方法が正しいと言えるでしょう。

 

知らずに入居した方が、あとで知ってショックを受ける、というのは普通に可哀想ですからね。

 

家賃はどれくらい下がってしまうのか?

結論からいうと、お客様次第ということになります。

 

なぜなら、告知事項を気にする人もいるし、気にしない人もいるからです。綺麗にリフォームすれば、通常賃貸とあまり変わらない家賃が取れることもあるでしょう。

 

またそのエリアの賃貸需要が高いのか?低いのか?にもよると思います。

 

一応、大手FC系の仲介会社に、この物件についてヒアリングしてみたところ、以下の流れで営業するようです。

 

  1. SUUMOには告知事項ありで掲載する
  2. 問い合わせで「告知事項とは何ですか?」という質問が来る
  3. 告知事項を伝えて、それでも良ければ内見してもらう

 

以上の流れですね。

 

ちなみに家賃ですが「7万円の戸建てなら、1〜2万円下がるかもしれません」と仲介さんから言われました。最初の値付けをどうするのかが問われますね。

 

 

今回私が内覧した物件は、一応買い付けを入れておきました。万が一通ったら、自分の経験になるかなと考えたからです(おそらく通らないとは思いますが...)。これも経験の一つだと思っています。

 

築古物件やワンルーム系に投資している人は、自分の物件が”事故物件”になる可能性も十分あります。

 

高齢化社会においては避けられない問題ですね。無論、こうしたリスクはファミリータイプの物件では、かなり低くなるでしょう。ただし利回りは単身用のほうが高い傾向にはありますね。

 

結局、不動産投資は世帯数を増やしてリスクヘッジするというのが王道になります。100世帯あるうちの1世帯であれば、その部屋が使えなくなったとして、乗り切ることができるでしょう。

 

ピカピカで高利回りというのは、なかなかありません。そこは「人の行く裏に道あり花の山」なのですが、自分の経験から、どのくらいのリスクまで許容できるのか?冷静に考えておきたいですね。

 

私の対策は「とにかく安く仕入れる」ということに尽きると思っています。安く仕入れれば、それだけ安く貸せるからです。

 

実践で学ぶしか術がないというのが、不動産投資の難しさでもあり、また面白さでもありますね。

 

後日談ですが、この記事の戸建ては買い付けが通ってしまいました(笑)この続編は、「訳あり物件をリフォームして賃貸できるか?【築37年の戸建てで検証】」をご覧くださいませ。

 

以下、関連記事です。

 

▼最初は小さなロットの不動産を購入し、賃貸実績を積むことが大切です。

 

▼戸建て投資でターゲットとする入居者について解説しています。

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