こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。千葉県で不動産賃貸業をしています。
どんどん建築費が高くなっていく昨今ですが、つい先日も住設・建材の主要メーカーであるLIXILさんが、2025年4月1日受注分から小売価格の値上げを発表したようです。
ざっとの値上げ幅は、住宅サッシ・玄関ドアが3~12%、エクステリアが平均8%程度、トイレが平均23%程度、水栓金具が平均8%程度、浴室が平均6%程度、キッチンが平均6%程度、洗面が平均40%程度だそうです。
ペリカンも最近は新築アパートを毎年建築していますが、住設・建材類が値上げすると、建築費にダイレクトに反映してきます。それをそのまま価格転嫁して家賃を10%、20%と上げられたら良いのですが、なかなかすぐの家賃アップは難しい面もあります。
これは他の部分でコストダウンしないとヤバいぞ!ということで、今回の新築4棟目アパートからは、エクステリア工事を分離発注してみることにしました。
具体的には、今までアパート建築を依頼していた工務店に一緒にエクステリア工事も一緒にやってもらうのではなく、エクステリアだけ自分で外構業者を選定し直接発注することでコストダウンしていく活動になります。
今回は主に、境界フェンス設置と土間打ちの2つを実施しました。
境界フェンスについては今回はじめて設置しましたので公開するとともに、土間打ちについては以前と比べてコストがどのように変化したか?検証してみたいと思います。
ちなみに現場はこんな感じです。
赤色がフェンス設置した部分で、黄色が土間打ち工事範囲となっています。
ではそれぞれ費用がどうなったか見ていきましょう!
境界フェンス設置の費用について
フェンスの長さですが、建物左側が11.2m、建物裏側が10.6m,建物右側が13.3mとなっていますので、トータル35.1mの長さのブロック積み+フェンス設置をしたことになります。
設置したフェンスは、LIXILのフェンスAB YS3型 T-8(シャイングレー)です。
まず材料費ですが、こちらはフェンス本体+柱+その他細かい部品などで43万円ほど。フェンス取付作業費が、15万円だったので、フェンス設置費用(材料+作業費)で58万円(税込)になりますね。つづいて、ブロック組積み工事は28万円(税込)ほどでした。
ですから、35mの長さのブロック積み(1〜3段)+フェンス施工で合計費用は、86万円となりました。つまり、ブロック積みの高さによって変わりますが、フェンス設置費用は1mあたり25,000円程度だったことになります。
完成したフェンスはこんな感じです。フェンスはもう少し高さを出したほうが良かったかなと思いますが、綺麗に仕上げてもらったので良しとしましょう。
土間打ち工事の費用について
つづいて土間打ち工事です。こちらはビフォアー写真です。
土間打ちの費用ですが、前面駐車場が35㎡で単価9800円だったので38万円ほど。犬走り部分は25㎡で単価8500円だったので23万円ほど。合計だと60㎡分になりますが費用は60万円(税込)ですから、土間打ちの平米単価は1万円くらいという結果になりました。
ちなみに昨年建てたアパートは工務店に外構工事をお願いしたのですが、その場合は79㎡の土間打ちで124万円(税込)でしたから、平米単価だと15,000円くらいでした。
いろいろ諸条件が違うので比較が難しいですが、分離発注したケースのほうが平米単価は30%くらい抑えられたので、これはだいぶ大きかったと思います。
あとこれは余談ですが、今回は外構屋さんがかなり親身にやってくれて、土間の一部をインターロッキング施工にサービスでやっていただきました。もちろんこれは特別対応ではありますが、直接お話したり外構工事を依頼してなかったらこんなことはありえなかったでしょう。
柔軟に工事の要望を伝えられるのも、エクステリア工事の分離発注のメリットかと思います。
おわりに:新築投資家は今後もコストダウン努力が必須!
冒頭でもお話したように、建築費はどんどん高騰しています。日本の円安が止まらないかぎり、この流れは今後も避けられないでしょう。つまり建物(アパート本体)の建築費を下げることは難しいということですね。
そんな中、われわれ土地から新築する不動産投資家に残された道は、以下の2つしかありません。
- 土地をできるだけ割安に仕入れる
- できるだけ分離発注を実行していく
もう極論この2つしかないでしょう。
土地を安く仕入れることは、すでに皆さん血のにじむ努力をしていると思われますが、今後もしっかり継続することですね。くわえて、今回ご紹介した分離発注もそれなりのコストダウンにつながります。
ただし分離発注しすぎると、工務店さんの利益が無くなりますのでバランスが難しいところでもあります。なので私自身は、確認申請・基礎・棟上げやそれにつづく内装大工などに手を出すつもりはありませんし、それらをこちらで請け負うことは一定のリスクも伴います。
簡単にいえば、例えば基礎屋さんが飛んだり、大工さんと連絡が取れなくなったりなど、万一のリスクをカバーしきれません。またスケジュール面・作業の段取りなど、管理面がかなり煩雑な仕事になるでしょう。
一方で今回ご紹介したエクステリア工事は、完全に建物竣工した後の別工事ですので、ここについては自分で業者を見つけて工事していくことは一定の合理性があると思います。また外構工事は通常は工事後の後払いですので、外構屋さんが飛んだとしてもこちらにリスクはありません。
今回やってみて、そんな難しくないので今後もエクステリア工事は自分で手配しながらやっていこうと思います。
以下、関連記事です。
▼エクステリア工事で有名な「エクスショップ」を使ってみた感想です。
▼防草シートと砕石工事のエクステリア費用についてです