信金プロパー+マル経融資の合わせ技で新築アパート投資をしてみた結果

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

このたび4棟目の新築アパートが竣工しました。融資付けにあたっては、何回か融資いただいている地元の信金さんにご協力いただきました。

 

私の新築は総工費4000万弱と金額ボリュームが小さいですが、融資が3000万前後までしか伸びないため、毎回手出しが1000万近くかかります。できるだけキャッシュは温存したい気持ちもありますから、毎回25%くらいの自己資金は痛いものがあります。

 

そこで今回は信金で3000万円を借りつつ、プラスαでマル経融資を活用して、自己資金を最小限に抑える作戦を考えました。マル経融資については、弊ブログの過去記事で何度もご紹介しております。ご興味のある方はぜひそちらを覧ください。

(参考)マル経融資で事業・不動産投資を加速せよ【金利1.1%で無担保OK】

 

結果的には、マル経融資を追加で借りたことは良かったと思います!ですが、反省点も出てきましたのでここにシェアしますね。新築アパート投資をしたいけど、自己資金が足りない方には参考になると思いますのでぜひ最後までご覧くださいませ。

プロジェクト概要(物件スペック・融資条件)について

 

物件スペックについて

 

4棟目新築アパートの物件スペックは、以下のとおりです。

 

  • 土地 1300万円
  • 建物+外交その他 2602万円

総工費:3902万円

 

総工費4000万弱ですので、新築アパートとしては小ぶりです。2世帯のガレージハウスという特殊な物件ですが、いま5棟目も着工しつつあり、こういう物件ばかり最近は建てています。

 

融資条件について

まず土地+建物については、いつもお世話になっている地場の信金さんに取り組みしていただきました。金額や条件については以下です。

 

  • 融資金額:3000万
  • 金利:変動・1.95%
  • 期間22年(元金据置6ヶ月)
  • 月返済:142000円(うち元金9.4万・利息4.8万)

 

この信金さんは融資期間が22年が最長になります。木造の法定耐用年数までしか取り組みできないのが最大のデメリットです。昨年まで金利1.8%でしたが、2024年10月から金利が0.15%上がってしまったので、1.95%になりました。

 

そしてマル経融資ですが、こちらは金額280万、金利1.45%、期間7年という条件で、こちらのローン返済は月37000円(うち元金3.4万・利息0.3万)ということになります。

 

マル経融資は、エクステリア費用という名目で設備資金としてお借りしました。商工会経由でしたので、ほぼ何も突っ込み無く3週間くらいで融資承認をいただくことができました。

収益性とCCR(自己資金利益率)について

つづいて収益性ですね。4棟目新築アパートの総工費3902万に対して、年間家賃が約348万円ですので、表面利回りは8.9%という見込みです。

 

年間収支はざっくりですが、年間家賃348万ー年間返済214万ー固都税&火災保険23万ー空室損(5%)17万=94万円の税引前キャシュフローになります。

 

したがってCCR(自己資金利益率)は15.1%(CF94万÷自己資金622万)ということになります。これだけ聞くと、地方の600万円くらいの戸建てを現金で買って経費差し引き後に、月8万円残ったようなイメージになるので、若干さみしいですね。

 

利回り9%新築アパートを建てて、なぜこんなキャッシュフロー額になるかというと、やっぱり融資期間22年というのが一番の原因です。多くの新築アパート系大家さんが、融資期間25〜30年くらい引きますが、私のお付き合いのある金融機関だとそこまで伸びないのが大きく影響しています。

 

しかしながら、ローン元金返済がかなり大きいので、ガンガン返済が進むのがメリットです。

 

具体的には、信金プロパーが月9.4万円、マル経は月3.4万円ほど毎月元金返済しているので、毎月13万円弱ほどローン残債が減っていく形です。得られるキャッシュフローより、元金返済のほうが大きいので、私のような期間22年しか融資を引けない新築投資家の楽しみはそこになりますね。

マル経融資の使い方をミスってしまった感!?(汗)

 

今回、CCR15%になりました。私も新築アパートで毎回目指しているCCRは15%以上になりますから、なんとか及第点という感じでしょうか。

 

ちなみに今回マル経融資の使い方で一番ミスってしまったのは融資期間ですね。申請段階で私は7年で申請したのですが、結論から言うと10年で申請したほうが良かったです。設備資金は最長10年借りることが可能です。

 

もし融資期間10年にしていれば、年間家賃348万ー年間返済200万ー固都税+火災保険23万、空室損(5%)17万で年間CF108万になるので、CCR=108万÷自己資金622万=17.3%まで上がります。

 

結論、マル経融資を合せ技で使うなら、設備資金の最長融資期間である10年にすべきでした。自己資金利回りが15%→17%まで2%くらいアップするので、今後はそうしようと思っています。

 

でも自己資金を300万弱温存できたので、マル経融資のメリットがなかったわけではありません。手元キャッシュを温存できたことは事実です。この資金をまた次の投資に振り向けていこうと思います。

終わりに:新築アパート投資をもっと成功させるために

 

私の新築アパート投資だとCCRは14〜15%くらいです。自己資金2割で、融資期間20年〜22年という条件だと、これくらいが今の限界なのですよね。もっと表面利回りを10%以上で仕上げられればいいのですが、建築費が高騰していて難易度が高くなっています。

 

ただ土地から新築するなら、もっとキャッシュフロー側に振っていく必要があることは認識しています。本来、もっとも長期ローンを組めるのが、新築アパートのはずですからね。

 

先輩大家さんでよくやっているのが、新築アパートに融資期間25年〜30年で金利1%前半で引いて、しかもフルローン近く借りることで、CCRを20%、30%と求めていく方法ですね。

 

購入時の諸費用(登記費用・取得税・火災保険等)の7〜8%くらいは払うだけであれば、そのような高水準のCCRを達成することは可能でしょう。

 

そして土地から新築する場合は、土地を割安に仕入れて、建築費もそれなりに安い工務店を探して建てるわけですから、竣工時に即転売しても儲かる水準なわけです(もちろん金融機関の手間もあり即転売できませんけども)。

 

つまり、10年インカムで回して売ってもスタートダッシュで割安に建てている分、売却しても十分に残債を消すことができます。ある意味、10年〜15年で売るという割り切りがあれば、その間に得られるキャッシュフローを最大化して次の物件をどんどん買うことに集中するほうが、投資規模として一番スケールするのは明白です。

 

なのでたまに土地から新築系の大家さんが、3億、5億、10億とどんどん借金を膨らませてイケイケドンドンの人がいるのは、そういうカラクリがあります。新築を複数建てるとBSのバランスが崩れるケースもあるので一概に言えませんが、それでも期間30年・フルローンみたいな条件で毎回取り組める金融機関と懇意にできれば、毎年2棟、3棟と新築を建てることができます。

 

もちろんそういう大家さんは、すでに潤沢な現金を持っていたり、本業も高年収だったり、たまたまそのエリアの金融機関が特殊だったり、その合わせ技だったりするので、必ずしも再現性があるわけではありませんけども。

 

どちらにしてもペリカンの場合は、今の私のステージでお付き合いできる金融機関が期間20年〜22年・自己資金2割というのがベースになっているため、ここはどうしようもありません。粛々と元金返済してBSを整えながら、新築アパートを買い増して行く計画です。

 

幸い、融資期間20年くらいだと10年後にはローンの半分が減るわけですから、その時点で物件の一部を売却すれば数千万単位の現金が戻ってくるでしょう。その日を楽しみに今できる投資を積み重ねていきたいと思います!

 

以下、関連記事です。

 

▼金融機関さんとの最初のお付き合いは保証協会付き融資がおすすめです。

 

▼新築アパート融資における金利上昇対策についての私見です。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事