こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。地方でアパートと戸建てを28世帯ほど運営しています。
「築古アパート投資」と一口に言っても、エリア・築年数・構造体などにより、利回りが変わってきます。
私の場合は、地方の築古アパートを投資先として選択しました。なぜなら、高利回りを狙えて、一番効率よくキャッシュを増やせるのが、築古アパートだと考えたからです。
今回は、地方×築古アパートの利回りについて実例をもとに詳しく解説します。
表面利回りと最終利回り
表面利回りと最終利回り(手取りベース)は異なります。
基本的には、満室時の利回りを「表面利回り」と呼ぶことが一般的です。そこから、管理費・修繕費・ローン返済額などを引いて、最終利回り(税引前利益)ということになります。
私の所有アパート3棟は、長野県、群馬県、千葉県エリアがバラバラなのですが、最新の利回り・収支状況は以下のようにになっています。
表面利回りは14.1%です。そこから管理費・ローン返済・その他経費を控除して、最終利回りは7.3%になっています。
したがって最終利回りは、「表面利回りの約半分くらい」というのが私の中の感覚値です。
なお融資の組み方ですが。3棟目の千葉アパートは自己資金2割入れているものの、長野アパートはオーバーローン、群馬アパートはフルローンなので、そこそこレバレッジを効かせています。
返済期間はどれも20年〜25年で、全体の返済比率は42%ほどにして50%は超えないように意識しています。
合計20部屋ですが、10部屋空室が出て入居率50%になると、ローン返済ができず持ち出しになります。しかし、マトモに運営していれば、そこまで空室率が急上昇することはないと考え、購入に踏み切っています。
前々回「戸建て投資の収支・実質利回りをブログで公開!【5棟所有】」でご紹介したように、キャッシュ投入比率の高めな戸建て投資だと手取り利回りが11%以上出ますが、築古アパート投資だと7〜8%というのが大方の結論です。
なお、築古RC系だと、1億借金して手取り300万出れば良い方なので、これだと手取り3%程度です。それと比較すれば、築古木造アパートの方が、だいぶ効率良く稼げると考えています。
あとは、ど田舎エリアや全空再生など、難易度の高い投資をして超高利回りでスタートできれば、もっと手取りを増やすことができると思いますが、空室リスクや精神的なストレスは増えますね。
そこは、自分の「リスク許容度」を超えた投資にならないよう注意しています。融資の組み方と入居率が、かなり大きなポイントです。
田舎で満室利回り20%でも入居率50%なら利回りは10%になります。もう少し都市部で、利回り14%でも平均9割稼働なら12.6%になるので、利回りだけならそっちの方が高くなります。
満室利回りだけ見ていると、入居率が悪くて失敗することがあります。全空再生などは、かなりスキルと経験が付いてから取り組む。もしくは所有世帯数が増えてから余力を持って取り組むほうがベターですね。
築古アパートの出口戦略
実需(マイホーム購入層)にも売れる戸建て投資と違って、築古アパートは投資家に売るしか方法がありません。
また地方に行けば行くほど、法定耐用年数を超えた木造アパートに融資する金融機関は少なくなります。
したがって、築古木造アパートの購入時のポイントは、シンプルに以下の2つです。
- ロットを小さくすること(目安:3000万以下)
- できるだけ高利回りで買うこと
結局、出口戦略=購入戦略ということになりますね。弊ブログでも、口酸っぱく繰り返していますが、買い方が良ければ、失敗しません。その逆もまた然りです。
究極的な話をすれば、購入価格=売却価格にできるならば、利回りが低くても利益は出ます。
しかし、基本は経年とともに売却価格の方が下がりますし、所有期間中の大規模修繕も考慮するなら、利回りが低い物件を買ってしまうと、資金繰りに苦心しがちです。
それでも時間の経過とともに残債は着実に減っていきますので、ローン返済さえ滞らなければ、リスクはだんだん減っていきます。それが不動産投資の良いところですね。
1点気をつけたいのは、想定より家賃下落がキツくなることです。こうなると利回りが下がるので、おのずと売却可能価格が下がって売りずらくなります。
新築はその傾向が強いですが、築古物件でも家賃下落により思ったほど儲からないケースがあります。また、築古アパートは朽ちるまで貸す、つまり出口を考えないのも一つの選択肢です。
このあたり、長くなりそうなので、また次回記事にしたいと思います。
以下、関連記事です。
▼新築アパートのりスクについて解説しています。家賃下落と出口戦略の難しさがあります。
▼家賃3万円未満の築古アパート経営はほぼ100%失敗します。理由を解説しています。