【2021年】不動産投資の融資が厳しい!?乗り越えるべき5つの壁

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。関東で大家さんをしています。

 

2021年の不動産投資向けの融資はと言うと、かなり厳しいものになっている実感がありますね。

 

2018年に世間を騒がせた、通称「スルガショック」が今も尾を引いているのが原因ですが、金融機関の不動産に対する担保評価が、シビアになっています。

 

私も2021年の2月〜5月にかけて、新築アパートの融資目的で、千葉県内のほぼすべての金融機関にヒアリングをしました。

 

その結果は、以前の記事「新築アパートの融資開拓チャレンジ!千葉県内の15行に相談した結果」でも書いたとおりですが、非常に厳しい結果になっています。

 

そこで金融機関を開拓するために「乗り越えるべき5つの壁」について、先日ツイートしました。

 

 

というわけで、今回はこの5つの点について、ペリカンの私見も交えて、解説してみたいと思います。

 

今後、レバレッジを活かして賃貸業を拡大していきたい投資家さんの参考になりましたら幸いです。

【2021年トレンド】金融機関を開拓せよ!5つの課題と対策

不動産投資の融資

 

昨今の課題(融資トレンド)をまとめると、次の5つですね。

 

  • 一見さんお断り
  • サラリーマン大家お断り
  • 債務超過NG
  • 築古所有マイナス
  • 評価頭金2〜3割+諸費用

 

上記について、私の住んでいる千葉エリアの融資情勢もまじえて、解説していきます。

 

1.一見さんお断り

昨今、一見さんNGという金融機関が増えましたね。

 

私のエリアだと、京葉銀行や千葉信用金庫、東京東信用金庫、横浜幸銀信用組合、徳島大正銀行、東京ベイ信金ハナ信用組合、などの金融機関は一見さんNGルールが発動しており、最初の窓口で門前払い状態となっています。

 

支店によっては、1棟目は「信用保証協会付き融資」ならやります!というところもあるようですので、そういったチャンスは活かしたいですね、。

 

しかし、保証協会付きの一番の問題は、「高い保証料」がどうしても気になるところです。

 

ですから、物件のロットを下げて、保証料があまり目立たない規模の不動産を購入するか、頭金を多めに入れるなど対策が必要になるでしょう。

2.サラリーマン大家お断り

スルガ事件では、年収改ざんなどが問題となり、サラリーマンの副業目的の不動産投資を禁止する金融機関が出てきています。

 

私の知るかぎりでは、東日本銀行商工中金、横浜幸銀信用組合、城南信用金庫、などはサラリーマン大家NGを標榜していますね。

 

逆に、サラリーマンが対象の金融機関としては、以下の金融機関がありますね。

 

 

上記は、それぞれ年収条件が違いますので、その点は注意しましょう。

 

最近は、年収が最低でも500万円は必要とされており、できれば700万円以上が望ましいと言えるでしょう。

 

ペリカン自身は、サラリーマン時代は年収400〜500万をうろうろしており、けっして高属性とは言えませんでした。その結果、ノンバンクを活用しつつ規模拡大してきましたが、いまはノンバンクも物件のエリアや立地をかなり重視しており、一筋縄では行かなくなってきました。

 

最後の砦としては、やはり日本政策金融公庫ということになるでしょうね。

 

融資期間は最大10年程度と、昔に比べて厳しくなってきましたが、頭金多めで対応するか、リフォーム費名目の設備資金であれば、まだ相談にのってくれる支店は多いでしょう。

 

どちらにしても、FIREを目指している人も、サラリーマン属性があるうちに、いかに多く融資を引っ張れるかが一つの勝負となっていますね。

3.債務超過NG

「債務超過」の個人や企業には融資しないというのは、昔から、金融機関の基本方針となっています。

 

これはなぜかというと、金融機関にはスコアリング制度があり、信用の格付けを行っています。

 

業績が好調であれば「正常先」となり、2期以上赤字だったり債務超過になっていると「要注意先」、長期的に赤字や債務超過が続いていたり、返済のリスケ(条件緩和)などが行われていると「要管理先」などに区分されます。

 

ですから、個人事業主などで経費を多額に計上するなどして、ずっと赤字が続いていると、実際は手元にキャッシュは残っていても、金融機関によっては融資NGとなることがあります。

 

基本は、「正常先」に区分されないと、融資相談は難しいと考えておくのが賢明でしょう。

4.築古所有マイナス評価

これは私が最近、直面した問題点ですね。以前の記事「債務超過で融資が通らない!?新築アパート投資で直面した問題点」で詳しく解説していますので、良かったらご覧ください。

 

簡単に言うと、「いくら高利回りとはいえ、耐用年数オーバーで土地値比率の低い物件を所有していると、金融機関からマイナス評価されるよ」ということですね。

 

これはここ1〜2年の融資トレンドにおける、最大の特徴だと思っています。

 

三井住友トラストL&Fも、以前は収益評価をかなりしていて融資が出やすかったですが、現在は完全な「土地値主義(実勢価格)」を見るようになっており、簡単ではなくなっています。

 

また地方銀行系でも、耐用年数オーバーはお荷物物件として扱う金融機関が増えています。

 

私の住んでいる千葉エリアでは、第一地銀の千葉銀行・第2地銀の京葉銀行でも、「耐用年数オーバーの物件はマイナス評価する」というスタンスが顕著です。

 

不動産投資で利回りを追い求めていくと、どうしても築古投資になりがちですが、現在の融資トレンドに照らし合わせると、土地値がない物件を買うのはオススメではない、と言えるでしょう。

 

築古を買うなら土地値があり、積算評価の高い物件を買うのが賢明ですね。

5.頭金2〜3割+諸費用

高属性サラリーマンであったり、すでに賃貸実績が豊富な大家さんであれば、フルローン〜頭金1割程度で融資が引けることが今でもあります。

 

しかしながら、これから初めて1棟目を購入する初心者や、年収700万円以下のサラリーマンなどは、頭金2〜3割は覚悟しておかないといけませんね。

 

物件購入時に、「自己資金」を入れたくないという人がいますが、早晩行き詰まる可能性が高いですね。なぜならフルローンに近い水準で買うと、土地値物件でもないかぎり債務超過になり、次のローンが引けなくなるからです。なので、自己資金2割3割は当たり前!と思って、喜んで入れましょう。

 

フルローン・オーバーローンというのは、2013年〜2017年あたりはバンバン出ていましたが、あれはかなり異常な融資トレンドだったということですね。

 

現在は、自己資金を削らずして不動産投資はなかなかできませんね。これを理解せず「できるだけ自己資金を温存したい」という人が今でもけっこういらっしゃいますが、銀行は担保評価割れで融資することはないと理解しましょう。

あとがき

ペリカン自身の今後の不動産投資戦略ですが、狙っている物件は以下の2つです。

 

  • 好立地の戸建て(建て替え可能な立地)
  • 土地から新築アパート

 

ちなみに今年は、築古戸建てを1棟購入しましたが、こちらは購入価格<固定資産税路線価という条件だったので、購入しました。耐用年数オーバーですが、土地値より安く購入していますので、債務超過にならないはずです。

 

しかし、こういった好立地の戸建てでさえ、金融機関によってはBS上で資産価値を認められても、PL上では家賃収入をゼロと見られると、次の融資に影響する可能性が秘めています。

 

ですから、BS上の中心は新築アパートや築浅アパートなどを中心にしつつ、戸建ては適度なボリュームで買い増していくのが最適だと判断しています。

 

本当は儲かる物件ならどんどん購入していきたいところですが、現在の融資マーケットを考えると、資産性・収益性ともに優秀なものだけに厳選していかないと、自らの首を絞めていく可能性があります。

 

使える金融機関は多ければ多いほど良いですし、わざわざ金利が高い金融機関で借りなくても良いように、長期的な視野をもって賃貸経営を進めていくことが肝要ということですね。

 

というわけで、2021年の不動産投資の融資トレンドについての考察でした。エリアや属性によって、融資基準は変わりますが、一つの参考にして頂ければ幸いです。

 

以下、関連記事です。

 

▼地銀・信金・政府系・ノンバンクなどアパートローンのまとめ記事です。

 

▼自営業者・個人事業主向けのアパートローンのご紹介です。

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