不動産投資における火災保険とおすすめの掛け方【アパート・戸建て】

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

今年で、賃貸業7年目になる大家さんです。

現在は、千葉・群馬でアパート3棟、戸建て8棟を経営しています。

 

さて先日、以下のご質問をいただきました。

 

 

ゆう@大家になりたいサラリーマンさん、ご質問ありがとうございます。

 

たしかに生活コストという点においては、生命保険だけではありませんね。

 

大家さんにとっては、収益不動産にかける保険(火災保険)についても、見直しの余地はあるかもしれません。

 

近年は自然災害(地震・台風・ゲリラ豪雨)も多くなっていますね。

 

本記事が、みなさんの大切な収益物件の火災保険について考える一つのきっかけになれば幸いです。

不動産投資における火災保険とおすすめの掛け方

火災保険

 

最初に一つだけ重要な点として、火災保険の掛け方に絶対的な正解はない、ということですね。

 

極端な話し、現金を500万持っている人と、5000万持っている人と、5億円持っている人だと、同じ物件でも保険の掛け方は変わるかもしれません。

 

つまりリスク許容度というのは、人それぞれということですね。

 

その前提で、私なりの火災保険の掛け方・考え方をまとめておきます。

 

なお私は1棟アパートと戸建て投資の2つの手法ですので、それぞれの観点から触れておきます。

アパート経営における火災保険の掛け方

まず私が所有アパートに掛けている火災保険の補償プランは次の5つです。

 

  1. 火災、落雷、破裂・爆発
  2. 風災、雹(ひょう)災、雪災
  3. 水ぬれ
  4. 盗難
  5. 水災

 

上記に加えて、「施設賠償責任特約」には必ず加入しています。以前、私の所有アパートで、下水管が詰まって近隣住宅に迷惑を掛けたことがありましたが、この特約のおかげで本当に助かりました。

(参考)大家さんなら施設賠償責任保険は必須!保険金100万円出て助かった話 

 

Point!
しかしこの時、「破損・汚損特約」に入っていなかったため、下水管の修理費用は出ませんでした。「破損・汚損特約」は、不測かつ突発的な事故を補償してくれますので、現在加入にむけて動いています。

 

なお補償額はアパート場合、私は「借入金と同等額」にしています。

 

例えば私の所有物件だと以下のとおり。

 

  • 群馬アパート(借入額3000万円)→火災保険額 3,200万円
  • 千葉アパート(借入額1700万円)→火災保険額 1,650万円

 

上記のとおりです。

 

ほぼローン金額と同じですね。これは例えば火災で全焼してしまったときに、手元資金が少ないとローン返済できないリスクがあるため、借入金額と同じにして完済できるようにしています。

 

まとめるとアパートについては【火災保険+施設賠償責任特約+地震保険】の3つに入っています。今後は、破損汚損特約にも入っておかなければと考えています。

 

なお地震保険については、火災保険の50%までしかカバーされません。これは知っておくべき知識でしょう。

 

戸建て投資における火災保険の掛け方

次に所有している「戸建て」について火災保険の補償プランは次の5つです。

 

  1. 火災、落雷、破裂・爆発
  2. 風災、雹(ひょう)災、雪災
  3. 水ぬれ
  4. 盗難
  5. 破損汚損(不測かつ突発的な事故)

 

アパートと違うのは「水災」に入っていないことですね。その代わりに、「破損・汚損」プランには入っています。

 

水災に入っていない理由ですが、これは私の所有している戸建てが水災の被害を受けないエリアにあると判断しているからです。

 

水災とは?
水災とは洪水(こうずい)、高波、台風、豪雨等による土砂崩れ等によって保険の対象に損害が生じた場合等をいいます。

 

とりわけ、次のようなエリアの物件だと、「水災」には入っておくと安心ですね。

 

  • 海・河川が近く、高波や洪水が予想されるエリア
  • ゲリラ豪雨が降るとすぐ浸水する、海抜が低いエリア
  • 台風などで土砂崩れの危険があるエリア

 

私の戸建てはすべて上記に該当しないので「水災プラン」には入っていないということですね。

 

統計上でも、水災の事故申請はそんなに多くありません。

 

火災保険の事故申請ランキング

(※画像引用元:セゾンインシュアランスより)

 

最後に補償額ですが、以下のようなイメージです。

 

  • 戸建て1(購入額550万、リフォーム費70万)→火災保険額 600万円
  • 戸建て2(購入額260万、リフォーム費120万)→火災保険額 400万円

 

本来は戸建ても、建物を新築したときの再調達価格は余裕で1000万以上になるはずです。しかし、補償額を1000万とか1200万とかに設定してしまうと、保険料も一気に跳ね上がります。

 

したがって、私の場合は、戸建てはキャッシュで購入することも多いので「購入金額+リフォーム費と同等」というルールで運用しています。

 

最悪、投資金額が返ってくれば問題ありませんし、新築時の再調達価格まで上げる必要はないと考えてこのようにしています。

おわりに:火災保険の大切な考え方

大家の心構え

 

最後に、まとめておきます。

 

まとめ(大切なこと)
  • アパート経営は「ローン金額」と同等の補償額に設定する
  • 戸建て投資は「購入額+リフォーム費」と同等の補償額に設定する
  • 戸建ては水災プランは省略する(但しエリアによる)
  • 「施設賠償責任特約」「破損・汚損特約」はどちらも必須

 

なお火災保険というと難しく考えてしまう人が多いと思いますが、シンプルな考え方で良いかなと思っています。

 

つまり、フルオプションで掛けるのもOKなのですが、何も起こらなかったらただの掛け捨て保険になってしまいます。

 

これは生命保険と一緒の考え方ですね。日帰り入院とか1日入院するくらいなら自己資金で十分まかなえます。

 

ですから、ガンや寝たきり状態になるとか、重大なリスクに備えるのが保険ということですね。クリティカルな被害があるものはちゃんと「備え」が必要なのです。

 

一方で、発生頻度がほぼ無いと判断できることや発生しても軽微な損害については、自己資金で対応するのも一つの選択肢ということになります。

 

私が戸建てだけ水災プランを外しているというのは、そういった理由ですね。発生リスクがかなり少ないのと、発生しても自己資金でなんとかなるロットの投資金額だからです。

 

また風災とは何なのか?水ぬれとは何なのか?という基礎知識がそもそも不足している人も多いですね。そういう意味では、入っていると思っていた内容と、実際の補償内容にズレが生じないようにしたいところです。

 

たまには火災保険のパンフレットを引っ張り出してきて、勉強し直すことも大切かもしれませんね。

 

特約も、水道管修理特約や家賃収入特約など、各社さまざまな特約があるのでしっかりチェックが必要です。

 

以下、関連記事です。

 

▼全労済の保険で痛い思いをした経験についてご紹介しています

 

▼台風シーズンが到来する前に、火災保険申請のチェックポイントを解説しています

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