こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。現在、アパートと戸建て、合計11棟の不動産投資をしています。
「不動産は立地を買え!」とよく言われます。
私が1棟目を買うときは、場所の良さそうな物件を選んだのに、ことごとく金融機関から融資を断られた経験があります。なぜなら、金融機関の営業エリア内に私が居住していなかったので、融資NGだと判断されたからですね。
一方、田舎エリアの物件だと、そもそも担保評価が低すぎて融資が付かず、買えないというジレンマもあります。
では、投資の初期段階では、どのような立地を選び、投資の戦略を立てていくべきなのでしょうか?
今回は、不動産投資の「エリア選定」の手法について、私なりの方法を解説していきます。
なお、エリア選定の前に、まずは投資戦略をぜひ作るのをおすすすめしますので、その辺りからお話してみたいと思います。
まずは投資戦略(スタンス)を決める。
不動産投資の世界に足を踏み入れるときに、一番大切なのは自分の投資戦略(スタンス)を決めるということでしょう。
その為には、投資目的をまず定義すると良いでしょう。以下の2つが代表的です。
- 将来の資産形成のため
- 会社員を早期リタイアするため
上記どちらを最終ゴールとするか。それにより、取るべき手段も変わってきますね。
もう少し突っ込んでお話してみたいと思います。
将来の資産形成のため
資産形成を第一にする人は、現状のサラリーマン生活に大きな不満がない人が多いですね。
そういう人は、田舎エリアの高利回り物件に手を出す必要は、一切ないですね。
したがって、将来の不安解消、老後のためといった長期目標であれば、できるだけ資産性の高い不動産を買い、コツコツとローン返済するほうが賢明だと言えます。
そうすれば、ローン完済した物件は、そこから得られる毎月の家賃収入を得ることができますし、資産性が高ければ、売却して即現金化すれば、ローン返済が進んでいたぶんだけ売却益となって残ります。
すでに株や会社経営などで、ある程度の余剰資金がある人が、これに当てはまります。
ボロ物件を必死に再生するより、都市部の区分マンションや新築アパートのほうが合っていると言えるでしょう。
会社員を早期リタイアするため
一方、最終目標が「サラリーマンリタイア」という人は、いまの会社生活にも不満を抱えている人が多いです。
若い人であれば転職もおすすめしますが、世帯持ちだったり、30代後半以降は、なかなか思い切った転職で、人生の舵を切るというのも難しいかもしれません。
ペリカンも完全にこちらのタイプでしたね。私の場合は、節約生活からスタートして、支出をとことん切り詰めることからスタートしました。
その後は、サラリーマンの給与以上の家賃収入を稼ぐことを目標に、不動産投資に全力を注いできました。
会社員卒業を目標とするなら「家賃キャッシュフロー>生活費」という状態が必要。
私が実践したのは、生活コストを月10万円台半ばに落としたこと。旅行や記念日は別ですが、普段の生活を慎ましやかにすればそれだけ経済的自由に近づきます。
注いでいるグラスに穴が空いていないか確認しましょう。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) January 28, 2020
上記のとおりですね。
私の印象では、世間の多くの人は、生活支出が多すぎだと考えています。月に40万以上も生活費に使っていたら、なかなかそれを上回るインカムを投資で得るのは、骨がおれるでしょう。
2017年くらいまでは、属性が良くて、自己資金がそれなりにある人であれば、RCマンション投資でキャッシュフローを出す手法が流行していました。いまは、融資と自己資金の観点で、厳しい手法になりつつありますね。
いまでも比較的人気があるのは、区分マンション、築古アパート、築古戸建て、など中古物件投資です。価格も数百万円〜3000万円程度の価格帯が、融資と自己資金の関係から、取り組みやすいでしょう。
あとは自分の置かれた状況に合った手法を選ぶ、ということですね。私も自分に合う手法を勉強するため、不動産関連の書籍は片っ端からすべて読みました。その数、100冊は下らないでしょう。
一番効率の良い投資は「自分に投資すること」というのは金言ですね。
ぜひ貪欲に、継続的に、学んでいただきたいと思います。
健美家コラム・楽待新聞など、有名ポータルサイトのコラムも、一通りは目を通しておくと良いですね。
若干、枝葉末節の議論や情報も多いですが、最新のニュースや世の中の動向を掴むには、十分な情報源です。
投資エリアを決める前に、ぜひ色々な情報にふれて、自分なりの戦略を組み立てましょう。
不動産投資におけるエリアの選び方【おすすめの手順は3つ】
投資戦略が決まった段階で、いよいよエリアの選び方が大切になってきます。
私からは、以下3つの手順を推奨します。
- 自宅から1時間半圏内(最大2時間圏内)に絞る
- LIFULL HOME'Sの賃貸空室率をチェックする
- 家賃相場を不動産会社にヒアリングする
それぞれ簡単に触れておきます。
1.自宅から1時間半圏内(最大2時間圏内)に絞る
不動産を買うときには、自宅から1時間半圏内にしておくと、購入後の運営が楽です。どんなに遠くても2時間以内がおすすめですね。
例えば、私が長野に住んでいたときに1棟目のアパートを買いましたが、いまは千葉に居住して千葉の物件ばかり買っていますので、長野のアパートは運営がしにくいと感じていました。
千葉→長野までは車で片道4時間以上かかるため、徐々に運営が苦しくなり、一昨年思い切って売却しましたね。
そういう点では、遠隔地投資というのは、基本的に築古投資にはあまり向かないのではないかと私は考えています。
不動産の管理というのは、屋根、外壁、給排水管、ボイラー、浄化槽、内装、住宅設備など、チェック項目が多岐にわたります。
自分の目で見れないと、どうしても管理会社任せになり、割高な費用になりがちです。また、スピード感のある対応ができないと入居者さんに対してもご迷惑をかけるケースもありますね。
2.LIFULL HOME'Sの賃貸空室率をチェックする
自宅から1時間半〜最大2時間圏内にしぼった上で、次にエリアを選んでいきます。
私の場合はLIFULL HOME'Sの「見える賃貸経営」というサイトを活用しています。
このサイトでは、2020年時点で日本の賃貸物件の平均空室率は19%と記載されています。
ですから、私のざっくりとした判断は以下のとおりです。
- 空室率10%以下:非常に低い
- 空室率10〜20%未満:低い
- 空室率20〜25%:普通
- 空室率25%〜30%:高い
- 空室率30%超:需給が崩壊している
個人的な感覚としては、空室率が25%を超えてくると、共同住宅系の投資はやや厳しくなると考えています。30%を超えるようなエリアは、手出し無用でしょう。
ただし注意点として、この空室率は単身世帯・ファミリー物件の区分がありません。つまり、単身系が飽和しているのか?ファミリータイプなら成り立つのか?という判断ができない、ということは十分留意しておきましょう。
あくまで、エリア全体の賃貸物件の傾向をつかむという使い方ですね。
ですから、より細かいエリアの事情や傾向をキャッチするためには、次の「不動産会社へのヒアリング」が大切になってきます。
3.家賃相場を不動産会社にヒアリングする
ここまでで、投資戦略、物件の躯体(アパート・マンション・戸建てなど)、エリアもある程度決まってきたでしょう。
そこで、次に行うのが「地場の業者へのヒアリング」になります。これは主にエリアの特徴や家賃相場を聞くのが目的ですね。
ヒアリングは電話でも問題ありません。以前、「家賃相場を制するものは不動産投資を制す」でも具体的な方法を解説していますので、ご興味のある方はチェックしてください。
私の場合ヒアリングでは、入居者の特徴、間取りごとの家賃相場、シーズンによる傾向の違いなど、多面的に聞くようにしていますが、このあたりは慣れもありますね。
最初は、1つか2つのことしか聞けなくても、繰り返すうちに3つ、4つのことを聞けるようになるものです。ただし、仲介さんもお忙しい中対応してくださるので、20分も30分も質問攻めにするのはやめましょうね(笑)
このような地場の不動産会社へのヒアリングを3社程度こなすと、だいぶエリアの特性・傾向が掴めるようになります。
もちろん不動産会社によって、言うことが違ったりします。その場合、平均値を取ったり、最後は自分の頭で判断することも大切になってきます。
しかし、投資とはそういうものですね。自分が想定したことの「答え合わせ」という側面があります。
投資は自己責任ですが、シミュレーション通りに行けば、それだけ大きなやり甲斐や喜びにつながります。これこそ投資の醍醐味というものですね。
というわけで、今回はこれくらいで終わりとします。みなさんのエリア選びの一つの指針になれば幸いです。
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