こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。アパート3棟と戸建て8棟の賃貸経営しています。
不動産投資において「管理会社」というのは非常に大切な存在です。私も7年ほどの大家経験ですが、これまでいろんな管理会社とお付き合いをさせていただきました。
というわけで今回は、「ダメな管理会社」の特徴を、私の経験もまじえてご紹介したいと思います。
これから不動産投資を始める方、すでに始めていて管理変更を考えている方など、参考にしていただければと思います。
フットワークが悪い管理会社
私が以前、群馬アパートで退去があった際に、原状回復の見積もりを取ることをお願いしたら、見積もりのための現場確認に3週間掛かりますと言われたことがありました。
現場確認に3週間かかるということは、見積もり提示までだと1ヶ月くらいかかるということです。
通常は退去立会いと同時に、原状回復・リフォームの見積もりをしてもらうのがベストなシナリオになります。退去予告(退去日の1ヶ月前)があった際に、退去立会い日での見積もりを業者に依頼していおくのが望ましいのです。
賃貸経営は、如何に空室を長期化させないかが経営のカギになります。リフォームが完了していないと内見があっても決まる確率は低くなります。したがって退去日から、リフォーム完了日までを最短で進めることが一つのポイントになります。
報告・連絡・相談(ホウレンソウ)をしない管理会社
以前、毎月管理会社から送られてくる家賃送金明細を見ていたら、何の許可もなく修繕が行われていたことがありました。
どちらの修繕も1万円ギリギリいかないレベルの軽微なものでしたし、確かに管理委託契約書には、「1万円以下の修繕は、オーナーに許可を得ること無く実施できる」と書いてありました。
しかし、それはスピードを優先して顧客に迷惑をかけない為の条項なので、オーナーへの事後報告は必須です。管理会社にとっては、送金明細で報告したつもりだと思いますが、そこには故障の状況や対応の妥当性などの記載はありません。
通常だと修繕の際は、管理会社のスタッフさんよりお電話をいただくことが多いと思います。修繕費用=オーナーのお金を使っている、という意識が希薄な会社とはお付き合いしないようにしています。
自社の利益最優先の管理会社
私が戸建ての賃貸募集をしていた時に、こんなことがありました。突然私の携帯に電話があって「募集させてもらっている戸建てですが、広告料を1ヶ月上げてもらえませんか?」ということでした。
私は「ご案内していただくモチベーションが上がって、内見が増えるなら良いですよ」と回答しました。そんなやり取りがあって終電して受話器を置いたら、3分後に電話がまた掛かってきて「お申込みをいただきました!今、お客様が目の前にいらっしゃいます」と言われたのです。
これは、ほぼお申込みが決まっているお客様がいる時に、広告料だけ吊り上げたということにしか見えません。それなら最初から、「営業成績が厳しいので、広告料を増やしてもらえませんか?」と相談された方が、気持ちよく応援できます。
当時は私もサラリーマンで、営業職を10年以上やっていたので、賃貸営業マンも営業目標に向けて必死で頑張る気持ちは理解できます。しかし毎回、お申込みが入る度に、広告料を吊り上げられたら、厳しいものがあります。
オーナーと管理会社は精神的な信頼関係が基本だと思います。「取れるものは取ってやろう」という気持ちが見え隠れすると、あまり気持ちの良いものではありません。
共用部の管理・巡回が甘い管理会社
以前、1年ぶりに所有アパートに行ったら、アパートの共用部がゴミで溢れている物件がありました。
共用部にあったものは、、、
- 何年も使っていないサビだらけの放置自転車2台
- テレビが1台
- スーパーのショッピングカート1台
- 鉄くずの散乱
という有様でした。
この管理会社は、賃料管理と送金以外ほとんどしてくれない会社だったので、共用部が荒れていようとノータッチだったのです。定期清掃を入れている業者からも特に報告は入っていませんでした。
共用部にゴミが散乱していると、募集している空室の内見にくるお客様にも印象が悪くなり決定率が落ちます。また既存の入居者も気持ちの良いものではないので、退去につながるケースも出てきます。
一方で、1ヶ月〜2ヶ月に1回は管理物件の巡回をしてくれる素晴らしい会社もあります。その際に、清掃が行き届いていなかったらスタッフさんが簡易清掃をしてくれたり、雑草が生い茂っていたら、オーナーに報告して草刈りの実施判断を仰ぐような会社もあります。
コストも掛かることですしそのようなことを全てお願いするわけにはいきませんが、「預かっている管理物件をしっかり管理しよう」という気持ちが見える会社に、管理はお願いしたいと常々思っています。
客付け力が弱い管理会社
私が管理会社を選ぶ上で一番の決め手は、この「客付け力」です。
多少コミュニケーションに難があろうが、報連相が遅かろうが、客付け力が圧倒的に強ければ、そうしたネガティブ要素を一掃してしまいます。
客付け力が弱い会社は、儲かっていない管理会社に多いものです。どういうことかと言うと、儲かっていない会社は、賃貸募集をするためのコストをあまり割けないのです。ここで事例を一つ引き合いに出します。
以前、私のアパートの管理会社にこのように聞いたことがあります。「なかなか内見が入らないようですが、ポータルサイトはどこに掲載していますか?」と聞いたら、「SUUMOのみです。HOMESやアットホームに載せると費用が嵩むので載せていません。」と言われたことがあります。
大手FCの管理会社だと、主要ポータルサイトへの掲載はだいたい行ってくれます。地場の小さな管理会社だとそこまでコストを割けない会社は多々あります。
管理委託する前には、このあたりを事前にヒアリングしておかないと、客付け力が弱い可能性もありますので注意したほうがいいかもしれません。
終わりに
不動産投資家は、物件購入や融資付け、建物やお部屋のバリューアップに集中することが一番大切、というのが私の持論です。
それはまるでチェスの駒のようなもので、いつどのような物件を買って、どこから融資を引いて、どうやってリスクを最小にしながら投資を拡大していくのか、という戦略を立てることが、投資家のコアワークになります。
だからこそ日常の管理を安心して任せられる管理会社選びが非常に重要になってきます。売買からずっとお世話になっている管理会社だと、気持ち的に管理変更がむずかしいこともあるかもしれません。
しかし、管理状態が悪いとか、入居付けが弱い、コミュニケーション不足を感じる、など現在の管理会社に不満がある方は、この機会に管理の見直しをすることも一考に値するのではないでしょうか。
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