こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。大家さん歴7年目になります。
さて、不動産投資の一番のメリットは毎月の安定収入ですね。
ですから、家賃収入は、月額課金ビジネスと言えます。いわばアマゾン・プライムやNetflixと一緒で、一度契約するとそこそこ長期間にわたり使ってもらえます。
しかし不動産投資の隠れた魅力は、収入だけでなく「節税効果」にこそある!と私は思います。
というわけで今日は、不動産投資の節税メリットである減価償却費について、できるだけわかりやすく解説していきます。
減価償却費とは?
”減価償却費”ってなんだか難しいコトバですよね。でもそんなに難しくはありません。簡単に言うとこれは、建物が古くなって劣化するとともに評価額を下げていく(償却する)ことを意味します。
なお、劣化しないものは償却しませんので、土地は償却できません。償却するのは建物だけということになります。
ちょっと分かりにくいので、もっと具体的にご説明しますね。
例えば1000万の不動産があったとしましょう。400万円が土地、600万円が建物の価値だとします。
木造建築だと法定耐用年数が22年なので、もしこの不動産が築14年だとしたら、10年間で建物600万円は価値がゼロになります。※償却期間=(法定耐用年数22年—経過年数14年)+2年(経過年数×0.2)で計算します
その場合、600万円の建物は10年で価値ゼロになるので、毎年50万円ずつ減価していることになりますね。
これを減価償却費としてそのまま経費計上することができます。
もしこの不動産が毎月5万円の家賃が取れるなら、年間60万円の収入になりますが、建物の減価償却費(経費)が60万あるので、相殺されます。
結果、見かけ上は家賃収入ゼロとなって、収入60万円に対する所得税は掛かりません。
節税メリットとは?
次に、もっと節税効果の高い買い方について説明します。
同じく1000万円の不動産があったとします。土地値が安く200万しかない場所だとします。すると建物は800万円の価値ということになります。すでに法定耐用年数を超えて築24年経っている木造建築だとしましょう。
すると減価償却費はいくらでしょうか?
まず償却期間は、法定耐用年数を超えている場合は、法定耐用年数(22年)×20%という計算をするので、償却期間は4年になります。
すると建物(800万円)をたったの4年間で経費にしていくことができるので、毎年200万円の経費計上が可能です。
この不動産も、毎年60万円の家賃収入しかありませんので、確定申告上では、収入が60万円、経費が200万となり、差し引き140万円の赤字となります。
通常ですと、赤字はイヤですよね?
でも、もしサラリーマン収入が400万円だとしたら、そこからこの140万円を引いて、その人は260万円の収入がしかなかった、という状態にできます。
これを損益通算と言います。
収入が減るということは、所得税・住民税が減りますので節税になります。ポイントは、建物の価格を大きめに設定しておくことです。
これは不動産の購入時に、契約書に土地◯◯万円、建物◯◯万円と書いてもらえばOKです。
なお、あまり過度な配分にするとNGですね。税務否認を喰らう可能性があります。
どのタイミングで節税になる?
所得税は給与天引きで支払っているので、減価償却費で赤字が出た場合は、確定申告して所得税還付をしてもらいます。
確定申告は毎年2月16日〜3月15日の間に提出しなければいけません。
提出後早ければ3月中、遅くとも4月上旬には、国税還付金振込通知書というのが送られてきて、確定申告時に記載した、銀行口座に返金される流れです。
一方、「住民税」は前年の所得に応じて、翌年課税されるので、260万円の所得に対する住民税だけになりますので、その分だけ安くなります。
私もサラリーマン時代は、不動産を取得した初年度はリフォーム費用などかかり、そこに減価償却費をプラスして経費合計すると、サラリーマン給与とほぼ相殺して、(帳簿上は)収入がゼロになりました。
それにより所得税は全額還付され、住民税もゼロにすることができました。
弱点(デメリット)はないのか?
察しの良い方なら分かるかもしれませんが、償却期間が終わると、経費にできるものが無くなるので収入が一気に増えるデメリットがあります。
収入が増えると、税金も増えていきますので通常は苦しくなりますよね。しかし、不動産投資の場合は、退去やリフォームも発生するので、継続的に経費が発生します。
経費が無くなるタイミングで、中古不動産を取得すれば、追加で減価償却費をつくることもできますね。一番良いのは、建物のメンテナンスをしながら経費を作ることです。
建物の外壁塗装や大規模修繕などをして、税金を下げるとともに、建物の価値向上をするというのが王道になりますね。
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