こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
千葉県で大家さんをしつつ、まったりと生活しています。毎月の家賃収入は140万円ほどです。
さて先日、以下のツイートをしました。
物件の探し方はどうしていますか?とよく聞かれるのですが、回答はシンプルで「毎日ひたすらポータルサイトを見る」これだけです。結局、物件さがしも「場馴れ」的なものが絶対に必要でして、同じエリアを定点観測で見ていると、割安かどうかが瞬時に判別できるようになります。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) 2018年9月4日
こういうツイートをすると「どのポータルサイトをチェックしていますか?」とよく聞かれるので、今日は深掘りして解説します。
後半で、投資エリアの選定方法についても触れています。
※筆者の購入例もふまえて書きますのでそこそこ長文ですが、ぜひ最後までお付き合いください。
物件情報の入手ルート
現在、ペリカンは合計11棟の収益不動産を保有しています。
それぞれの物件情報の入手ルートは、以下のとおりです。
- 1棟目アパート → 健美家
- 戸建て1号 → アットホーム
- 戸建て2号 → アットホーム
- 2棟目アパート → LIFULL HOME’S
- 戸建て3号 → アットホーム
- 戸建て4号 → 仲介会社より紹介
- 3棟目アパート → 楽待
- 戸建て5号 → アットホーム
- 戸建て6号 → アットホーム
- 戸建て7号 → 仲介会社より紹介
- 戸建て8号 → ニフティ不動産
戸建て4号と戸建て7号は、俗にいう「川上物件」です。
この戸建て4号は、戸建て3号を購入した業者さんから紹介してもらいました。そして、戸建て7号は、戸建て6号の業者さんから、水面下の物件を紹介してもらって購入しています。
結局、一度購入した業者さんと懇意にならないと、こうした所謂「川上物件」というのは出てこないですね。一見さんで紹介してもらえるほど、甘い世界ではないということです。
指値の超実践的な手法については、以前の記事「不動産投資の「指値」の成功率を高めるいろいろな手法」にて書いていますので、そちらをチェックしてみてください。
なお投資初心者の人って、物件の探し方に何か裏ワザでもあるんじゃないの?と思う人が多いかもしれませんが、それは幻想ですね。とりわけ私のような属性も自己資金もイマイチな人間に”棚からぼた餅”などないのです。
じゃあどうするかというと、私の知り合いで成功している大家さんもそうですが、普通にポータルサイトでひたすらチェックして探してます。
ですから、地道な努力と忍耐強さがないと不動産投資を長く続けることはできないのです。
チェックすべきポータルサイトと各特徴
ポータルサイトをチェックする際、一番大切なのは、こちらです。
できればサラリーマンの人は「お昼休みと夕食後」に見るのがオススメです。
なぜなら不動会社が物件情報をUPするのは、朝始業後か午後〜夕方あたりが多いので、お昼と帰宅後に見れば、すべての物件を最新状態でだいたい見れます。
サラリーマンで忙しい人も多いと思いますが、この1日2回のチェックができない人は、残念ながら、不動産投資には向いていません。
ここはルーティンワークのようにやりましょう。「継続は力なり」、「継続こそ差別化なり」なのです。
この物件の仕入れを忍耐強くやっていくというのは、実は不動産投資の7〜8割を占めていると思ってOKです。良い仕入れができればよっぽどリフォームでコケないかぎり大失敗は無いでしょう。
では次に、私が普段よく見ているポータルサイトをご紹介します。それぞれの特徴と使い方についても見ていきます。
楽待
不動産投資のポータルサイトで一番有名なのは、ファーストロジック社の「楽待」ですね。
収益物件の情報量は、一番豊富です。収益物件の専門サイトなので、売主は投資家か業者ということになります。
検索機能が使いやすく、利回り・物件種別・築年数(新耐震以降だけの絞り込み)・こだわり検索(値下げ・満室稼働中・売主物件・会員物件)など多彩に、条件設定ができます。
楽待新聞での最新ニュースや有名大家さんのコラムなども面白いので、私もちょくちょく読んでいます。
健美家
「健美家」は 私の祈念すべき1棟目アパートを見つけたサイトなので、個人的には思い入れがあります。
こちらも収益不動産専門サイトです。楽待が常時6万件くらいの物件情報が登録されていますが、健美家は4万件程度と少な目ですが、それなりの物件数があります。
健美家の良いところは「提案メール/新着お知らせ メール設定」があって、希望のエリアや利回りで登録しておくと、業者から直接新着の物件情報が送られてきます。
また独自コンテンツとして「不動産投資コラム」「不動産投資ニュース」が面白いので、私も欠かさず全記事チェックしています。
アットホーム
「アットホーム」は、収益専門サイトではありません。どちらかというと一般向けにマイホームを探している層がターゲットになっています。※賃貸サイトもあります。
したがって、マイホーム系の新築・中古物件が豊富に掲載されています。掲載数はマンションが10万件程度、一戸建てが20万件、売り土地も13万件あり、かなりの情報量です。
このサイトの最大の特徴は、売主が一般の方(投資家ではない)ので、価格交渉で安く買えたり、掘り出し物が見つかることがあります。
私の所有8棟の戸建てのうち、5棟はこのサイトで見つけたものです。戸建て投資をされたい方は、まずはここからチェックしましょう。
LIFULL HOME'S 不動産投資
LIFULL HOME'Sというと賃貸サイトが有名ですが、「LIFULL HOME'S不動産投資」という収益物件専門サイトも運営しています。
私の2棟目の群馬アパートは、このサイトで見つけました。
この群馬アパートを発見した時に、楽待や健美家もチェックしましたが、同じ物件の掲載はありませんでした。
つまり、売主は北陸の建設会社さんでしたが、このLIFULL HOME'Sにしか掲載依頼してなかったのです。私がたまたま運が良かっただけかもしれませんが、こういうケースもあります。
なお、あまり知られていませんが、このサイトの「LIFULL HOME'S不動産投資コラム」の内容が本格的でけっこう面白いです。
不動産投資 連合隊
「不動産投資 連合隊」は収益不動産の専門サイトです。”地域密着型ポータルサイト”というキャッチフレーズなので、地方都市の物件情報が充実しています。
ここでしか掲載されない情報もありますので、地方投資を進める人にはおすすめです。
SUUMO
「SUUMO」も賃貸サイトが有名ですが、マイホーム系の情報がけっこう掲載されています。私の中では、アットホームと同じような位置づけです。
このサイトの中古一戸建てカテゴリをよく見ています。たまにここにしか掲載されていない情報があるので、余力があればチェックしてみてください。
ニフティ不動産
「ニフティ不動産」は最近、私も知ったサイトですが、かなり使えます。
このサイトが優れているのは「有名不動産サイトをまとめて一括検索」できることです。
例えば、中古一戸建てだと以下のサイトから情報を吸い上げています。
また戸建てを探す時に、中古戸建てカテゴリだけでなく、土地から探して「古家付き」で絞り込み検索できるのも便利ですね。これはアットホームにはない機能です。
大手不動産会社のHP
不動産会社の売買上位4社は、以下です。
どのサイトも、一般のマイホーム系物件(区分マンション・戸建て)だけでなく、投資用不動産専用ページもあります。
その不動産会社の直接預かり物件なので、物件数はあまり多くないです。
でも、アットホームより早く情報掲載されることがあったり、他サイトでは詳細情報がないのに、こちらのHPでは写真や間取りが豊富に掲載されていたりして、早めに情報をキャッチできることがあります。
空き家バンク
最近は、空き家対策の取り組みが自治体なども盛んになってきました。こちらの「JOIN」というサイトもその一つです。
私のコンサル生でも、空き家バンクで見つけた物件を貸家として再生している人がいます。けっこう田舎エリアの物件が多いですが、たまに良さそうな物件が出てくることもありますので、要チェックです。
競売サイト
「981.jp」は競売サイトです。
昔は、競売で安く落札して、リフォームして貸し出す手法が流行った時期もありましたが、現在はすっかり有名になってしまって、落札価格が上がっています。
したがって、リスクを負うほど旨味のない手法になりつつあります。
しかしながら、内部がボロボロだったり、大きな瑕疵がある物件だと落札価格も上がりにくく、入札されないお宝不動産がたまにあるようです。そういった物件をうまく購入して、再生している投資家さんもいますね。
なお競売は、占有者がいても落札すれば裁判所が強制執行までして追い出してくれます。公売だと自分で裁判を起こして追い出さないといけないので、かなり手間がかかると言われています。
- 競売→債権者が民間(銀行など)。裁判所が所有権移転までやる
- 公売→債権者が官公庁(国税局・税務署など)。占有者が退去してくれない場合、裁判で勝訴しないと強制執行できない
おまけ:地場の不動産会社
ちょっと中級編ですが、地元の不動産会社に、突撃営業する手法です。※私もまだやったことはありません(笑)
地元の古い不動産会社は、いまでも物件をネット掲載せず、地元の繋がりの中で物件を売っている業者もいますので、数をこなせばブルーオーシャンになりえます。
ただし、マンパワーがすごい掛かるので、やるとしたら、エリアを絞って半年に一度ローラー作戦で挨拶回りして顔を売るとか、そういうスタイルでしょう(ちょっと効率悪そうですけどね)。
でも、時間がある方はやる価値はあると思いますし、そのエリアの良いリフォーム会社、外壁屋さん、プロパンガス会社さんを紹介してもらったり、思わぬ成果物もあるかもしれません。
投資エリアはどうやって決める?【初心者向け】
ここまで、ポータルサイトを駆使する方法について、解説してきました。
では、次のステップとしてこんな疑問が浮かびます。
たまに◯◯市限定で探すとか、◯◯線沿線だけで探す、という人がいますがこれは一番ダメですね。もちろん条件設定をドミナントにするのはその人の勝手ですが、自分でエリアを狭くしているのですから、見つかる可能性は、ものすごく下がるでしょう。
ではどうやって投資エリアを決めるのか?
私の中での結論はシンプルでして、次の3つの指標が大切です。
- 見に行ける距離で決める
- 人口と需給バランス
- 賃貸住宅の空室率・持ち家率
※ちょっと長くなってきたので、簡単に説明します。
1.見に行ける距離で決める
私の場合は、車で1時間〜2時間圏内で行ける距離にしています。
1時間未満だとかなり楽なのですが、なかなかその距離で頻繁によい物件には出会えません。
もちろん車で2時間はそこそこシンドいのですが、これくらいで見ないと母数が少なすぎます。あとは物件の利回り・安定運用できるか・信頼できる管理会社があるかなど、多面的に判断するようにしています。
東京都内在住の方だと、車を持っていない人が多いと思いますが、最近はカーシェアなどで半日程度でしたら数千円くらいで借りれますね。
東京にいながらでも、地方(埼玉・神奈川・千葉など)を内見することは可能ですので、そこはやる気次第ですね。でも、初心者の人に遠隔地はおすすめしません。例えば東京在住で、北海道の物件を買うなどです。
(参考)遠隔地での不動産投資は厳しいのか?【結論:規模の大きさによる】
初心者の人は、リフォームや最初の客付けに苦労することが多いですし、何度も物件に行ったり非効率になりがちなので、サラリーマンやりながらだと肉体的にキツいです。
ですから、最悪でも日帰りで行ける範囲がベターでしょう。
2.人口と需給バランス
私の場合、戸建て投資だと人口10万人以上だとある需要の減退リスクも低くなり、安定運営できるでしょう。
一方で、1棟アパート・マンションなどの場合は、人口というよりも賃貸の需給バランスが最重要です。これは供給が少ない戸建てとの一番の違いになりますね。
アパート・マンションは市場にたくさんあるので、いくら人口が多くても、それ以上に供給が多く過ぎて、賃貸マーケットが飽和しているエリアがたくさんあります(札幌市など1万円台のワンルームがかなりあります)。
では、供給が過剰になっているかどうか、どうやって判断するのか?
本来、競争力があるはずの新築・築浅系をそこまで家賃を落とさないと決まらないということですね。
築10年未満なら、最低でも5万円前後は取れていないと、将来のさらなる賃料下落は必至でしょう。
3.賃貸住宅の空室率・持ち家率
この2つの指標については以前の記事、「不動産投資は「空室率」と「持ち家率」を必ずチェックしよう」でも書きました。
ここはLIFULL HOME'S 不動産投資 の「見える!賃貸経営」が参考になります。ホームズは総務省統計局「住宅・土地統計調査報告」からデータ引用していますので、それなりに信頼できる数値です。
ベテランなら隙間を狙ってうまく満室にできるかもしれませんが、初心者は空室率・持ち家率が高いエリアは、1棟目で手を出すのは危ないでしょう。
まとめ:物件探しは地道にコツコツ
この記事のポイントをまとめます。
- 物件の探し方に「裏ワザ」は無い
- ポータルサイトを毎日見ること(1日最低2回)
- 投資エリアは車で2時間以内が限度
- 単身・築10年未満で3〜4万円台の乱立エリアは注意
- 賃貸空室率・持ち家率もチェック
長くなってすみませんが、こんな感じです。
昔から不動産の世界は、せんみつ(1000件に3つしか良い物件はない)といわれているように、コツコツと王道でやっていくしかありません。
ここで諦めていく人が大半です。楽して簡単には稼げません。
でも、1年に1棟ずつでも地道に買っていけば、家賃収入は年を追うごとに着実に増えていきます。最初は小さくても、雪だるまのように最後は大きくなります。
繰り返しになりますが、物件探しはルーティンですから、毎日見ることが大切です。
この記事を読んでいるだけでは人生は変わりません。すぐに行動しましょう。
以下、関連記事です。
▼戸建て投資の3つの手法についてまとめています。築古戸建てもいろいろです。
▼自己資金が少ない人向けの不動産投資法です。超現実的なステップについて解説しています。