不動産投資で単身向け物件のメリット・デメリットとは?

こんにちは。ペリカンです。

 

私が4棟目に買ったのが、群馬県にある1Kの間取りのアパートで、これが「はじめての単身向けのアパート」でした。

 

というわけで今回は、2年弱ほど単身物件を運営してきた私の実感(感想や苦労)について、纏めてみようと思います。

単身向け物件のメリット・デメリットとは?

単身物件

 

昔からそうですが、単身向けアパートは、比較的利回りが高いものが多いと言えますね。これが一番のメリットでしょう。

 

ファミリータイプで高利回りは稀ですが、単身向けの1Kやワンルームであれば、がんばって探しているとわりと高利回りのものがチラホラ見つかります。

 

楽待で【1棟アパマン・利回り15%】で絞っても、全国で700件以上の1棟アパート・1棟マンションが出てきます。もちろん、その殆どは以下のようなクセがありますけどね。

 

  • 超築古(40年以上など)
  • 再建築不可
  • 違法物件(容積率・建ぺい率オーバー)
  • 狭小物件
  • 3点ユニット
  • 過疎地
  • 不正確な家賃設定
  • 不良入居者
  • 不人気エリア
  • 駐車場不足
  • 雨漏り
  • 傾き
  • シロアリ

 

このようなワケあり物件を購入し、うまく再生して運営している投資家さんはいらっしゃいますね。

 

一方で、単身物件のデメリットは、入退去頻度が多いということを理解しておきましょう。

 

その証拠が、以下の「平均居住年数」のグラフです。

 

 

平均居住期間

(※日本賃貸住宅管理協会「日管協短観」より)

 

上記グラフは、「平均居住年数」ですね。

 

学生・一般単身とも、単身向けの物件は4年以内での退去が90%と、ズバ抜けて高くなっていますね。

 

これは4年以上住む人が6割を超えるファミリー物件とは対照的といえるでしょう。私がアパート投資の傍ら、戸建て投資を軸に賃貸経営をしているのは、ファミリー物件を多くして安定させたいからです。

 

 

単身向けアパートばかり持っていると、入退去が激しい春の時期などは、本当に”もぐら叩き状態”になることがありますので、注意したいですね。

低家賃の単身物件は「リフォーム費・修繕費」がキツい

リフォーム

 

ファミリー物件であれば比較的、家賃を高めに設定することができます。例えば、2LDK以上なら、地方でも家賃4万円未満になることは少ないでしょう。

 

一方で、単身物件の場合、田舎のワンルーム・1Kだと2〜3万円前後というのもザラです。都市部でも、築古だと4万円前後という感じではないでしょうか。

 

そんな中、一番気をつけないといけないのはリフォーム費や修繕費です。入退去のたびに、クリーニング(お部屋&エアコン洗浄)のみで済ませても3万円前後は掛かります。

 

クロス張替え・フローリング貼替、設備更新などが入ってくると、10万円程度は覚悟しておかなければいけません。

 

10万円のリフォームは、家賃2万円のお部屋だと家賃5ヶ月分にもなります。そこに次の入居募集のフリーレント1ヶ月や広告料2ヶ月が入ってくると、合計でなんと8ヶ月位の家賃が吹っ飛んでいくのですよね。

 

これは賃貸経営において、非常に頭を悩ませるコストになります。

 

もし、これが家賃3万円が取れるエリアであれば、原状回復で10万円掛かっても、家賃3ヶ月ほどでペイできます。広告料で1ヶ月〜1.5ヶ月ほど出しても、合計で4ヶ月ちょっとで済むでしょう。

 

ですから私は、単身アパートの場合は、最低でも家賃3万円台が取れるエリアというのを一つの投資基準にしています。

ロフト付き物件は原状回復費に注意

ロフト付き物件

 

ロフト付き物件は、一般的に賃貸における競争力が高くなることがメリットです。同じ広さのお部屋だと、ロフトがあると天井が高く、居室の広さを感じれることや、荷物の多い単身の方には収納スペースとしても喜ばれます。

 

一方で、退去時の原状回復の際に、クロスの貼替面積が広くなって、コストが高くなるデメリットがあります。私の群馬アパート(1K・10帖)において、クロスがヤニまみれになっていたことから、全交換になった経験があります。

 

10帖のお部屋で、ロフトがない場合、壁と天井をすべて張り替えるとだいたい45〜50㎡ほどです。しかしながら私の物件はロフト付きだったので、90㎡にもなりました。私の物件は天井が異常に高く、天井に出窓があるなど特殊条件が重なったことから2倍近くの貼替面積になったのです。

 

クロスの平米単価を900円とすると、以下のような費用の違いが出てきました。

  • ロフト無しの場合、総工費は45000円
  • ロフト有りの場合、総工費は81,000円

 

クロスの耐用年数は6年です。通常は、経過年数によって貸主負担と借主負担を按分して請求します。したがって6年以上住んでもらった場合、たとえタバコのヤニによる全交換になっても、原状回復費用の請求ができないことになっています。

 

借主の故意、過失、善管注意義務違反の場合でも、経過年数(耐用年数)は考慮されます。その点大家のみなさんは注意しましょう。

 

これはいくら汚されても、6年経っていたらクロスの残存価値がゼロになるので、費用請求ができないということです。(ただし国交省のガイドラインでは、工事費や人件費などにつき、借主負担となる場合があることも示唆されています)

まとめ

まとめると、単身物件には以下のような特徴がありました。

 

  • 入退去の頻度が高い(4年以内が90%)
  • 低家賃だとコスト回収が進みにくい
  • ロフト付きは原状回復コストが嵩む

 

以上のリスクに、うまく対応しなければいけないのが単身アパートですね。

 

というわけで、本日は以上です。

単身向け物件への投資は、十分注意して行いましょう。

 

以下、関連記事です。

 

▼毎月10万円の収入を目指すなら戸建て投資が一番おすすめです。

 

▼築古アパートの購入基準について解説しています。

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