パート社員の平均月収って、どのくらいなのか?ちょっと気になるところですよね。
ちなみに平成29年の税制改正で配偶者控除が改正され、いわゆる「103万円の壁」が「150万円の壁」に拡大されました。
その結果、奥さん(妻)には、どれくらいのパート収入を稼いでもらうのがベストなのか?これも気になるところですね。
そこで今回は「パート社員の給与」をテーマに、徹底的に解説します。
※引用元データ:厚生労働省「パートタイム労働者総合実態調査の概況」「毎月勤労統計調査」より
パートの平均月収ってどのくらい?
まずは日本のパートタイム労働者の平均収入額です。次のようになっています。
- パート収入の平均額 97,544円
これは全業種の平均です。
業種別に分けると以下のようになっています。
- 製造業 112,245円
- 卸売・小売業 94,130円
- 飲食・サービス業 77,536円
- 教育・学習支援業 91,566円
- 医 療・福 祉 113,929円
- その他のサービス業 102,567円
報酬が一番高いのは、医療福祉系のお仕事になっています。専門知識が必要なだけ、やはり報酬水準も高くなっているのでしょうね。
逆に、報酬が一番低かったのは飲食・サービス業のお仕事です。町の飲食店や、接客系のお仕事だと、相対的に低くなっているのでしょう。
103万、130万、150万の壁と配偶者控除
パート収入には「3つの壁」があります。いわゆる、103万円、130万円、150万円の壁というやつですね。
それぞれのメリットを整理すると次のようになります。※ここでは夫が正社員で、妻がパートという前提です。
◆103万の壁
A.夫の節税になる(配偶者控除)
B.社会保険料ゼロ
C.所得税ゼロ
◆130万の壁
A.夫の節税になる(配偶者特別控除)
B.社会保険料ゼロ
◆150万の壁
A.夫の節税になる(配偶者特別控除)
これを見ると、妻のパート収入が103万円→130万円→150万円と上がっていくと、一つずつメリットが減っていきます。
特に重要なのは、2018年からの改正により、妻の年収が150万円までであれば、満額38万円の控除を受けられるようになりました。これは夫の節税につながります。
妻の年収が150万円を超えるとどうなるかと言うと、配偶者特別控除は段階的に減っていき、年収201万円を超えてしまうと、配偶者特別控除の適用はなくなります。
社会保険料ゼロは「年収130万」まで
「130万円の壁」には、とても大きな意味を持っています。
なぜなら妻の年収が130万円までなら、社会保険料がゼロになるからです。社会保険料とは、健康保険料と厚生年金保険料のことですね。
たとえば年収140万もらってしまうと、金額にすると年間で約20万円の社会保険料を支払わなければいけません。
これはかなり大きな金額です。年収130万円に抑えるメリットはここにありますね。
130〜160万円は「働き損」になる!?
結論から言うと、妻のパート収入は130万未満に抑えるか、160万円以上稼いで社会保険料も支払うかのどちらかが良いでしょう。
そういう意味では、年収130万円以上〜160万円未満は「働き損」になってしまいます。たとえ150万稼いでも、20万円社会保険料で取られるなら、130万円で良かったということになるからです。
これがパートは130万円以内に抑えて、夫の扶養(社会保険上の扶養)に入った方が良いと言われる理由になっています。
中には、「103万円未満だと所得税もゼロ」なのでその範囲内にしよう!と思う人もいるかもしれません。
しかし日本では、年収195万円以下の所得税率は5%なので、年収100万円になっても、所得税は5万円くらい(月4000円程度)です。
これくらいなら頑張って働いて、所得税を払っても悪くないでしょう。
ただし先程も出てきたように、130万円を超えると、社会保険料が掛かりますので注意してください。
終わりに
将来に目を向けると、夫の収入が潤沢で、教育費や老後の備えもしっかりできるなら理想的です。奥さんは無理してパート労働する必要はありません。
一方で、夫の収入が少なく、貯金もあまり進みそうにないなら、奥さんのパート収入も家計を支える上では貴重ですよね。
パート収入が増えれば、社会保険料はもちろん掛かりますが、悪いことばかりではありません。一番のメリットは、将来の年金受給額が上がります。このあたりは家族で、じっくり将来のプランを考えなければいけませんね。
でも現実的に考えてみると、時給制のパートで年収200万など稼ぐのはけっこう大変です(時給1000円でも、月20日勤務・一日8〜9時間シフトインする必要があります)。
時給制のパートで稼ぐのには、年収の限界があるということです。ですから私のおすすめは副業で投資をすることですね。
最近は株式投資などされる方が増えていますよね。最近私の妻も収益不動産を1件購入しました。私が不動産投資をしているので、やりたくなったみたいです。
目の前の稼ぎも大切ですが、若いうちはなんとかなるものです。将来の備えをどう作るか、など長期的な思考も持つことが大切ですね。
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