こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
地方でアパート経営・戸建賃貸をしながら暮らしています。
今日は不動産投資のよくある5つのリスクとその対処方法についてお伝えしてみたいと思います。
借金することの怖さ
不動産投資というと、どうしても「胡散臭い」とか「怖い」というイメージが付き纏ってしまいます。素人が不動産を所有して利益を得るなんて、考えただけでもリスクが高そうに感じるのでしょう。
「借金することの怖さ」
これは皆さんが持つ共通イメージではないでしょうか。
世間では「借金はしてはいけないもの」という共通認識があります。消費者金融などは、その最たる例ですね。
不動産投資の利回りの本質とは?
一方で、”家賃収入”という響きは、とても甘美でついつい惹かれるしまう人も多いのかもしれません。
本屋に行くと、「誰でもできる不動産投資」とか、「サラリーマン大家」のようなタイトルの書籍がたくさん溢れていますね。
不動産投資の収益の本質は「家賃収入から、ローン返済やその他経費を引いたお金」です。
大雑把に言ってしまえば、利回り10%の物件を借入金利2%で買った場合、8%の収入になります。
15%の物件で、金利3%なら12%の収入ということになります。
ここから管理費や税金も掛かってくるので、手取りはもっと目減りしてしまいます。
しかし株式配当でも4〜5%が限界だと思いますから、投資利回りという点ではかなり高いように見えるのかもしれません。しかもレバレッジ掛けた上で、この利回りですからね。実額はもっと大きくなります。
実際、地方のボロ物件投資であれば利回り15%くらいを狙うことも十分射程圏内です。1棟マンションは厳しいかもしれませんが、1棟アパート・戸建て・区分投資なら十分狙える水準です。
100万投資して年間15万、1000万投資すれば年間150万円ですから、利回りの影響は大きいです。
初心者が直面する5つのリスク
私もまだ4年くらいの不動産投資歴です。実際やってみるとかなり苦労はありました。
しかし、その対価としての利回りは結構良いので継続している、というのが実感になります。
私が不動産投資をやってみて感じた難しさ。それは次の5つです。これが初心者の人がまず越えなければいけない壁なのは間違いありません。
- 物件選び
- 入居募集
- 突発的なトラブル
- 税金面
- 将来リスク
今回はこれらについて、私が思うところを書いてみたいと思います。
物件選び
まずは兎にも角にも物件を取得しないとスタートしません。最初は本を読んだりして自分なりに探すのですが、どうしても基準が見つかりづらいものです。
マンションが良いのか、1棟アパートが良いのか、築古の戸建てが良いのか、区分マンションが良いのか。なにも分からない所からスタートします。
よくある葛藤として、立地が良ければ利回りが低いものばかりで、利回りが高いものを選ぶと周りが田んぼばかりの辺鄙な立地だったりします。
私の場合は、書籍で書いていることを参考にしつつ、自分の取れる範囲内での借金額を決めて、最後はエイヤっ!と小型のアパート(4世帯)を買いました。
(参考)地銀オーバーローンが実現!はじめてのアパート投資【利回り19.8%】
この物件は、半分が空室になってもローン返済できると考えて、購入に踏み切りました。
いま思えば、旗竿地でトイレも汲み取り式だったので、かなりチャレンジングな物件だったと思います。
当時は2014年でしたが、周りに不動産投資をしている人などいませんでした。自宅の近くでセミナーや大家の会なども無かったので、相談できる人もゼロです。
これから不動産投資を始める人は、本屋さんにある書籍を片っ端から読破したり、大家の会に行ったり、相談できる人をつくるなど、考えられる自己投資はどんどんやるべきだと思います。
初心者は、最初は小さめのロットで、古くても直せば使えてキャッシュフローが出る物件を買った方が良いでしょう。
運営しながらスキルと自信を付いてきたら、徐々に資産組み換えて、1棟ものや築浅物件にステップアップしていくのが王道です。
入居募集
不動産投資家というのは「この物件なら、こういうリフォームをして、家賃はこれくらいで募集すれば入居が付く。その時の利回りは〜%になる」というシナリオで投資判断するのが一般的です。
したがって 物件選びと入居募集は、常にセットで考える必要がある、ということになります。
物件を買ったときには、リフォーム方法や募集条件は、だいたい頭の中では決まっていなければいけません。
よくあるケースとして、物件選びとリフォーム・入居募集を、別々のこととして考えている人が多いのですが、すべてが連動してやっと、一つの商品(利回りを伴った投資)が出来上がります。
そして不動産会社とのコミュニケーション力は、確実に空室期間や客付けスピードに直結してきます。
普段、営業やマーケティング関連の仕事の人であれば、このあたりは得意だと思いますが、自己演出する力もあった方が有利にはなります。
突発的なトラブル
運営後のトラブルは主に3つです。
- 修繕
- 家賃滞納
- 事故
まず「修繕」ですが、日常のメンテナンス(設備不良・消耗品交換・建付け)などは管理会社から報告があった際に、お金を掛ければ解決していきます。
大雪や台風など天災によって損害を受けた場合は、火災保険が適用されます。
次に「家賃滞納」ですが、不動産投資のリスクと捉える人が多いですが、そこまで過度に恐れる必要はありません。
通常は、保証会社に入っていれば代位弁済をしてくれます。
また退去後の原状回復(お部屋を汚されるなど)が不安であれば、そこまで保証してくれる保証プランもあります。
最後に、昨年あった座間市のアパートのような「事故・事件性のトラブル」ですが、これは大家が避けることができない最もクリティカルな事態です。
このリスクヘッジをするためには、ファミリー向けの物件のみ所有するというのが、シンプルですが一番有効だと思います。
私が戸建て投資をおすすめしているのもそういった理由があります。
税金面
サラリーマンをやっている時に不動産投資をやると、年収が一気に高くなって、通常は税金が莫大になります。
年収500万の人でも、木造アパートを2、3棟を持っているだけで年収が1500万くらいに簡単になってしまいます。それでも最初は減価償却費があるので、木造物件を最短期間(4年)で経費化してしまえばかなりの節税になります。
しかし、それが無くなった時には、ホールドするか売るかの判断をしないといけません。
将来、不動産投資を大きくしたい人であれば最初から法人化した方が、節税の観点からはベストなのは間違いありません。
しかし社内ルールや規則でそれが認められない場合や、どのくらいのスピードで投資規模を拡大していけるか不安な人は、最初は個人で買っていく判断もアリでしょう。
それでもどこかのタイミングで、法人化したり、家族名義で買うなど、売上分散を検討するタイミングは必ず出てきます。大切なのは、長期的に考えて、今取るべき手段を考えていくということです。
このように、不動産投資は物件を買ったら終わりではななく、常に税金のことを考えて、資産を組み換えながら、規模拡大を目指していく投資ということになります。
青色申告、合法的な経費の範囲、法人化、消費税還付など、会計的な知識が大切になってくるのは言うまでもありません。
将来リスク
将来リスクとして一番言われているのは「人口減少」と「金利上昇」の2つです。
人口減少については、以前記事として書いたことがありますからここでは省きます。
金利上昇については、将来どこかの時点で起こることを想定しておかなければいけません。住宅ローン金利も昔は5〜8%の時代がありました。
投資用ローンも、史上最低水準です。
これらの変動金利は、日銀が決定する政策金利が大きく影響してきます。そういう意味では、現在の日銀は低金利政策を取っているので、おそらく数年は大丈夫だと思いますが、10年後などは何の保証もありません。
不動産投資家の中でも、レバレッジを効かせて投資拡大を図っている人が多いです。
たしかに融資レバレッジは不動産投資にしかない大きなメリットの一つです。特に、拡大途上においては、これ無くしてスピード感が出てきません。
でも時には、キャッシュで無担保物件を買ったり、繰上返済することも自らのリスクヘッジにつながります。そういう意味では、投資はアクセルとブレーキ、両方が必要だというのが私の考えです。
スピードと確実性、その両方を求めることは容易いことはありませんが、そこを目指してこれからもやっていきたいと思います。
おわりに
人生の成功というのは人それぞれです。そういう点では、不動産投資による成功イメージも十人十色。そして成功するためには、不動産投資の様々な知識や分析力は、もちろん必要です。
冬山に登るのにそれなりの装備が必要なのと一緒のように、知識なくして不動産投資をすることほど危ないことはありません。
ところが、それに加えて私が、最近一番大切だと思っているのは「人間力」です。まわりに良い影響を与えようとすること。素直な気持ちで物事に対処すること。何かをもらう前に相手に与えようとする気持ち。
そういった人間としての幅の広さを自分に付けていかないと、この業界では通用しませんね。
私も不動産投資とより深く関わりながら、もっと人間として成長していけたらと考えています。
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