こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。不動産投資で会社員生活からリタイアして、8年目となりました。
さて、賃貸業の世界では「キャッシュフローと資産性どちらを重視すべきか?」が、たびたび議論になることがあります。
ということで今回は、この点について意見を書いてみたいと思います。
不動産投資の投資法に正解はない
多くの不動産投資家は「成功するための正しい投資法」がどこかにあるはずだと信じ込み、投資手法を探すことに躍起になりますが、誰もが儲かる絶対的な手法は、なかなかありません。
そこには個々人の自己資金額、居住エリア、使える金融機関、投資のゴールなど、いろいろな問題が複雑にからみあい、簡単に答えを出せるものではないからです。
したがって自分に合った投資手法は、それぞれで考える必要があるということですね。
また、一概に「この手法だけが正しい」と言うのは、それ以外の可能性を潰すことにつながりますから、投資家としての器量を狭めることにもつながります。
キャッシュフローと資産性どちらが重要?
不動産投資の最終ゴールは「資産性のある立地に、長期安定して家賃収入を稼いでくれる不動産」を持つことでしょう。
これを無借金で所有できたら最強になります。
しかし、人生の時間はものすごく限られていて、最初から資産性を重視した投資をすると、時間がかかりすぎるデメリットがあることは認識しておかなければいけません。
例えば、あなたが40歳だとして「今日、3000万もらえる」のと、「80歳になったら1億円もらえる」というのでは、どちらを選びますでしょうか?(眼の前のお金には困っていない前提です)
眼の前の3000万円と、40年後の1億円、どちらを選ぶのが投資家的観点で正しいのかは、複利計算すれば一目瞭然です。
※さわかみ投信「複利効果シュミレーション」より
もらった3000万円を、40〜80歳までずっと不動産投資で年利10%で運用できたとしたら、40年後の80歳時点は「13億5777万円」という驚異的な数値になります。
つまり投資家であるならば、40年後の1億円より、目の前の3000万円を取るべきということになります。高い利回りでキャシュフローを出しながらガンガン再投資できるなら、それだけ資産は加速度的に大きくなるからです。
結論として、お金があまり無くて資産規模もまだ小さい投資家は、キャッシュフローをまずはとことん出して複利効果を享受するほうが、のちのちの資産拡大にはつながります。
※キャッシュフローについては、赤井誠さんのコラム「お金がないフェーズでの不動産投資の基本的考え方」にめちゃめちゃ分かりやすく纏められていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
逆に、老後が不安だけど投資で成果を出す自信がないという人は、80歳の1億円を選ぶべきで、低利回りの資産性のある不動産を長期でホールドするほうが妥当でしょう。
利回り5〜6%の新築では現金があまり貯まっていきませんので、サラリーマンリタイアを目指すなら、このような投資からスタートするのは、あまり賢明ではありません。
しかし、サラリーマンを辞めるつもりはなく、10年目以降の家賃下落や修繕による苦労が出てきても耐えられる人には正解となります。
投資家はゴールから逆算すべき
結局のところ、投資のスタートはキャッシュフロー重視でも、資産性重視でも、どちらが正解ということはありません。目指すゴールが人それぞれだからです。
あとは投資家が、どこまでの資産拡大を目指すのか、何を得て何を捨てるか、という選択の問題なのですが、賢明な投資家はゴールから逆算して手法を選びます。
キャッシュフロー50万が目標なのか、老後の生活防衛なのか、サラリーマンリタイアしつつお金持ちになりたいのか?など、そういった具体的な目標が一番大切なのです。
繰り返しになってしまいますが「キャッシュフローと資産性どちらが大事なのか」はあまり問題ではなく、それらはゴールや自己資金やリスク許容度によって、変わるということです。
まさに、買うべき物件は十人十色なのです。
まとめ:物事は多面的なのです
すべてメリットばかりで、良いことづくめの投資法はこの世に存在しません。
大切なのは、ある投資法のメリットを享受したら、その投資法のデメリットもできる限り把握しようと努めることです。
物事は多面的に見る必要があり、分からなければ書籍を読むなり、客観的に教えてくれる先輩投資家さんに見解を聞くだけでも視野が広がっていきます。
そうすればリスクを最小にしながら、メリットを最大限享受できるので、その投資法を選択したプラスの効果の方を大きくすることができます。
最後は抽象的な話になってしまいましたが、賢明な投資家は明確な自分の目標設定をすることですね。その上で、しっかりとそのゴールに近づくための自分に合った手法を選択しようとすることが最も大切になってきます。
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