こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。地方で28世帯の大家さんをしています。
今回は「家賃相場」を正確につかむ方法についてです。
実際に、賃貸業歴8年の私がやっている手法を具体的にしつつ、超実践的な手法をご紹介します。
物件選びで重視すべきは「家賃設定」
強気の不動産相場が終わりかけ、融資においても属性や頭金が要求される、ちょっと苦しい時代になりましたね。
そんな中、売却マーケットが完全に閉まる前に、どうにか高値で売り抜けられないかと強気の価格で売りに出している物件がありますが、我々はそのようなダメ物件を買わないようにしなければいけません。
株式市場では、下落局面でも淡々と買い続けて平均取得単価を下げる意味はありますが、それが成り立つのはずっとポジションをホールドして、配当をもらい続けるのが有効だからです。
不動産投資家にとって一番つらいのは、買った後にどんどん家賃設定が下がっていくこと。ここが一番の注意ですね!低利回りのフルローン新築アパート投資の未来があまり明るくないのは、そのためです。
ホールドするほど苦しくなる投資はキツすぎます。投資とは所有期間が長くなればなるほど楽ちんになっていくものであるべきでしょう。
私のやっている高利回り×中古不動産だと資金の回収がものすごく早いです。
中古不動産を低利回りで買うと儲からない
中古不動産は、所有期間中にどれだけ利回りを高く維持して、キャッシュを回収できるかというのが、一番のポイントになります。
はじめて不動産投資をする人は、億レベルとかではなく、数百万〜1千万円台の小さい物件がおすすめです。そしてやるなら「中古」です。理由はシンプルでして、中古は価値下落が緩やかなので売る時に大きく下がりません。価値下落よりインカム回収率が高ければ、それは儲かる物件ということになります。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) 2018年11月23日
では、個人投資家は物件選びにおいて、何に一番気をつけたら良いのでしょうか?
結論から言えば、「家賃相場」だと私は考えています。
もちろん中古であっても経年とともに多少の家賃下落はありますが、下落幅も含めて家賃相場を把握できていれば、大きな問題にはなりません。
ですから、我々が注意すべきは、想定した家賃が取れないこと。それはすぐに利回り低下につながり、物件を売却する時に残債が減っていない事態を招きます。
家賃相場を見誤ると、命取りになることを肝に銘じるべし、ということです。ここで失敗している投資家が本当にたくさんいます。
家賃相場を正確につかむ方法(実例で解説)
今回は戸建て投資で、私が検討した物件の実例をもとに紹介します。
物件スペック
戸建てを例にとります。スペックはこんな感じ。
- 戸建て
- 千葉県某市(10万人以上の都市)
- 価格800万/築24年/4LDK
- 駐車場1台可
- ターミナル駅まで徒歩25分(2キロ)
- バス停まで徒歩3分
- 利便性(スーパー・学校等)はOK
スペックを見ると、ちょっと高いかなと思いますが、こちらの物件はターミナル駅にそこそこ近いので、土地の路線価だけで700万円超えだったため、検討してみました。
あとは家賃がいくらとれるのか?ですよね。
- 家賃が6万なら利回り9%
- 家賃が7万なら利回り10.5%
- 家賃が8万なら利回り12%
- 家賃が9万なら利回り13.5%
このように取れる家賃によって、利回りがぜんぜん違うが分かりますね。
ヒアリング調査
私はさっそく近隣の仲介店にヒアリングしました。
1社目の結果はこちら。
繁忙期なら9万円くらい。7〜8万円なら案内しやすい。築20年の10万円のRCマンションは長期空室。近くの住所の築15年の戸建で9万円で決まったことがある。最悪でも7万台は取れる。
2社目の結果はこちら。
8万〜9万が現実的。12〜13万は取れない。7万以下になることは考えられない。
3社目の結果はこちら。
8万円前後なら十分決まる。最寄りの◯駅徒歩25分は、ファミリーで車所有世帯も多いのであまり大きなハンデにならない。
上記外にも複数社ヒアリングしましたが、同じような回答でした。
最後に自分でもチェックする
最後に自分でもポータルサイトをチェックします。
ポイントは、歩ける距離にターミナル駅がある場合は、その駅で絞って検索するのがポイントです。
どういうことかというと、SUUMO等で「◯◯市 賃貸」で調べるのではなく、「◯◯駅 賃貸」で調べてみるということです。
今回の例で言うと、「◯◯駅 賃貸」で調べて、3LDK以上のマンションを仮想競合として、駐車場1台で検索しました。
すると67000円が最安値。つづいて73000円、78000円×3件、84000円、85000円と出てきます。駐車場相場は5000円〜7000円ほど。
駐車場代含めると、RCマンションでは8万円台が主流になっていました。
結論
結論としては家賃は7万以下になることはなく、8万円程度が相場並み。あとはリフォーム内容次第で、9万円も狙えなくはないと判断しました。
ただし9万円を狙うなら、設備と内装をしっかりオシャレに差別化しておくことと、水周りなどのインパクトも大切だと考えています。そのままの古い水回りでは厳しいでしょう。
そこは投資家の腕の見せどころということになります。
まとめ
家賃相場をチェックする際には、駅で調べたり、沿線で調べたり、市で調べたり、いろいろな検索ができます。
あとはそのエリアのお客様がどのような視点で賃貸物件を探すのかをイメージしたり、ヒアリングすることも大切です。
このあたりの調査は、小慣れてくると徐々にできるようになりますね。10回、20回と繰り返せばそれだけ精度が上がります。
ただし、購入してリフォームする前に、完璧な狂いのない家賃を見極めることなど絶対不可能です。われわれ平凡な投資家にできることは、目標と現実のブレをできるだけ小さくすることになります。
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