こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。築古のボロ戸建てを7棟運営しながら、アパート投資もしています。
私が不動産投資をスタートしたのが2015年です。投資を始めてまだ数年ですが、当時と今では物件を見るポイント(目線)がだいぶ変わってきたように思います。
以前、「戸建て不動産投資で最低限チェックすべき15のポイント」で、ボロ戸建て投資における基本的なチェックポイントを挙げました。
今回はもう一歩踏み込んで、ボロ戸建て投資を成功に導く極意を書いてみたいと思います。
ボロ戸建て投資を成功に導く3つのポイント
ボロ戸建て投資で成功するためには、当たり前ですが、利益(投資リターン)がプラスで終わらなければいけません。
利益の定義は、超シンプルに言えば以下の公式です。
ここが勝負になります。
先日、この収益性を決める3つの要素について、ツイートしました。
不動産投資では、私は「築年数」「土地値」「間取り」の3つを特に重視しています。なぜならこの3つはお金で買えないからです。この3つのどこかにハンデを背負っていると、収益性が犠牲になったり、安定した入居率が確保できなかったり、賃貸経営上なにかとストレスフルになるのは間違いありません。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) 2018年10月15日
ボロ戸建て投資においてもこの「築年数」「土地値」「間取り」の3つが超重要です。
それぞれ順に解説していきます。
ボロ戸建て投資のポイント①:築年数
私の場合は、賃貸物件としての寿命は築50年で、それ以降も貸せたらボーナス期間と考えています。単純計算ですが、たとえば築30年で購入したら20年間貸せるということですね。
月6万円の家賃なら、20年で1440万円稼いでくれます。これなら物件を600万円、700万円台で買って、所有期間中の外壁メンテ(100万程度)を入れても、十分利益が出ます。
一方で築40年で購入してしまうと、10年間しか寿命がないので、同じく6万円で貸すと所有期間中は720万円しか稼いでくれません。
したがってシンプルすぎる結論ですが、「築年数」が累計利益に最も大きく影響してくるということです。
もちろん途中売却もありえますが、長く所有できる物件のほうが、家賃収入を得られる期間が長く、売却タイミングもゆっくりと探れるので儲かりやすいです。今後も、ペリカンは戸建て投資は継続していくつもりですが、買う条件は明確です。
つまり、賃貸需要が中長期的に大きく崩れないだろうエリアで、築年も古すぎない物件(築35年くらいまで)です。しかも基本は、ホールド前提でも利益が積み重なっていく物件だけを狙います。
もちろん途中売却は選択肢の一つですので、入退去の際に「賃貸・売却」の両面待ちで高値で売れるなら売る、というスタンスです。
売ることで、むこう5年分とかのインカムを超える利益が出るとか、資産組み換えでもっと大きな物件を帰る場合などは、売却することが正解になってきますからね。
売れなくてもホールド前提で儲かるなら、ものすごく気楽に賃貸経営できます。持って良しの部分がすごく大切です。売れば儲かるけど、持っていて苦しいのは結構精神的にキツいです。それは財務状態がもっと余裕が出てから取り組むべき物件ですね。
ボロ戸建て投資のポイント②:土地値
土地値が重要なのは、銀行評価が出ることで「共同担保」としての活用できるからです。多くの投資家が、その目的で戸建てや区分マンションを現金買いします。
戸建てを購入してバイ&ホールドするだけなら、月の家賃収入は5万円〜8万円止まりですが、それを共同担保にして1棟物を買えば、家賃収入を効率に増やせます。
ですから近い将来レバレッジを掛けていくなら、土地値が高い物件を選ぶことは、控えめに言っても、超重要なのです。
私の共同担保の作り方については、「共同担保で融資ハードルを突破せよ【最短で規模拡大を目指す!】」でも解説していますので参考にしてください。
土地値の高い物件を買う、もう一つの利点は「途中売却」ですね。
土地値が二束三文にしかならないエリアだと、実需層(マイホーム目的)が購入してくれる確率が低くなります。
まわりが田んぼや畑ばかりとかのエリアですね。
例えば、戸建てで土地値の路線価100万〜200万くらいのような田舎エリアだと、大抵はかなり不便な立地ですので、マイホーム目的の人たちに売ろうにも、時間が掛かります。
これくらい田舎だと、賃貸人を付けたオーナーチェンジ物件として投資家向けに売る方が、リードタイム(売却期間)を考えても現実的です。
ですから、土地値が二束三文のエリアに私も物件を所有していますが、今後は投資対象とするつもりはありません。投資としての広がりがぜんぜん出て来ないからです。
ボロ戸建て投資のポイント③:間取り
最後に「間取り」の重要性です。
先日、こんな感じの物件を内見してきました ↓
こちらは和室ばかりで構成された物件です。和室を洋室化するには、1室あたり15万〜20万円前後はかかります。
つまり間取りが悪いと、洋室化したり壁をぶち抜いたり、初期のリフォームコストが膨らみます。またこの間取りだと1階の和室が廊下を挟んで、離れのようになっています。
私はこの物件を現地で見た時に、どこにソファやテレビを置いてどこを寝室にするのか、子供がいたらどこを子供部屋にするか、など生活イメージがあまり湧きませんでした。
つまり使い勝手が悪すぎるのです。
結局、洋室化する部屋を少なくしてリフォーム費用を圧縮すると「入居者の居住性」が落ちます。おのずと居住年数にも影響してきます。
入退去が多いと空室ロスが発生し、また広告料も掛かります。
※空室ロスがどれだけ痛いのかは「不動産投資で空室ロスを最小限にする方法」を参考にしてください。
この物件は相場より安かったので内見したのですが、リフォーム費が掛かることや、指値もあまり効きそうに無かったので、深追いせずさらっと見送りました。
おまけ:その他の重視ポイント
最近、私が物件を買う上で、よく見ているポイントについて最後に触れておきます。
以下の3つです。
- 日当たり
- 賃貸需要の安定度
- 売買マーケット
投資初期の頃はあまり見てこなかったポイントですが、最近は重視しています。
簡単に解説します。
※あと3分で終わります
日当たり
日当たりの悪い物件はジメジメとするので、シロアリなどが発生しやすくなります。そして入居者さんも住んでいて気持ちよくないです。
また湿気が多いと建物の躯体にも影響が出てきます。
特に木造住宅は、湿気を吸いやすいので、そうならないよう屋根・外壁・軒下の塗装頻度が多くなるケースがあります。
外壁サイディングなども、防水が切れて壁の中に湿気が浸透すると、全面張り替えが必要になると費用が膨らみます。
投資は価格やスペックなどを重視しがちですが、こういう感覚的な部分も大切です。
賃貸需要の安定していること
賃貸需要は、一つの需要に依存していないことを重視しています。
私の中では「人口10万人」というのが、一つの投資基準になっています。
10万人いれば、たとえ人口が半分になっても、街としての機能(学校・商業施設など)は、ある程度維持されると考えています。
これからの日本は人口減少社会ですから、マーケット選びは大切です。
地方×高利回り投資は、人生の逆転戦略になりえますが「投資する地方レベル(田舎度合い)」を間違わないよう気をつけたいところです。
売買マーケット
これは先ほどの、出口戦略にも通じる部分ですね。売却を考えた時に、マイホーム目的の中古不動産マーケットの価格相場は見ておいた方が良いでしょう。
私の投資エリアにもあるのですが、築20〜30年台で建物が使える場合、500〜1000万未満で盛んに売買されているのですが、更地の土地だと200〜300万円台でもほとんど売れないエリアがあります。
こうしたエリアは、老夫婦など首都圏からの移住者が、地方の安い戸建てに引っ越してくるニーズはあっても、新婚さんが土地から新築するニーズがないため、更地だとなかなか売れないのです。
建売業者が買い取りしてくれる可能性はありますが、業者買い取りは安く買い叩かれます。
不動産投資で「土地値があれば、最後は更地売却できる」ということがたまに語られますが、土地の路線価と実勢価格(売買マーケット)はまったく別物であるというのは、頭の片隅に置いておきましょう。
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