こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
不動産初心者さんには、戸建て投資からスタートすることを私は推奨しています。その理由はアパート投資の難易度が、そこそこ高い、というのが一番の理由です。
もちろんアパート投資から始めて成功する人もいますので、最終的にどちらを選ぶかは個々人の自由です。
しかし、アパート投資(1棟物)からはじめる人は、最低限「アパート投資の難しさ」を理解してから取り組むことをおすすめしています。
では具体的に、アパート投資の何が難しいのか? 筆者の体験もまじえて深掘りしてみたいと思います。
私のアパート投資の失敗事例→家賃相場を見誤った
私は、2016年に2棟目アパートを群馬に購入しました。そちらを例にして説明しますね。
詳しい購入記は「禁断のカードローンを活用した築古アパート投資【利回り13.7%】」をご覧いただければと思いますが、ここでは本アパート投資で失敗した点について触れてみたいと思います。
このアパートのスペックですが1K×10世帯です。購入時に利回り14%程度で、満室でした。業者売りだったので、購入時の仲介手数料もゼロという、悪くない条件でした。
当時すぐに、これは買いだ!と思った私は、戸建てを2つほど共同担保にして、三井住友トラストローン&ファイナンスに融資してもらい購入しました。
(参考)1棟アパートの融資なら三井住友トラストを活用せよ【フルローン可】
入退去ごとに家賃が下がっていく恐怖!
購入後は1年間ずっと空室が出なくて、本当に楽でしたが翌年の夏頃から、ぞくぞくと退去が出て、半年で4室も退去が出ました。
つまり、私は家賃相場を読み誤ったまま、このアパートを購入してしまったのです。
まずは、購入時のレントロールがこちら!
101 | 102 | 103 | 105 | 106 |
---|---|---|---|---|
3.4万 | 3.3万 | 3.3万 | 3.3万 | 3.3万 |
201 | 202 | 203 | 205 | 206 |
3.6万 | 3.5万 | 3.5万 | 3.5万 | 3.6万 |
そして、こちらが現在のレントロール。
※入れ替わった部屋の家賃が青字です
101 | 102 | 103 | 105 | 106 |
---|---|---|---|---|
3万 | 3.3万 | 3.3万 | 3.3万 | 3万 |
201 | 202 | 203 | 205 | 206 |
3.6万 | 3.5万 | 3.5万 | 3.1万 | 3.2万 |
空室が出た4部屋は、入居者の入れ替わりで、次のように家賃が下がってしまいました。
【101】3.4万円 → 3万円(4千円ダウン)
【106】3.3万円 → 3万円(3千円ダウン)
【205】3.5万円 → 3.1万円(4千円ダウン)
【206】3.6万円 → 3.2万円(4千円ダウン)
これにより購入当初、利回りが13.7%でしたが、現在は13.1%まで下がりました。今年は、12%台にまで落ちるでしょう。
この家賃下落は、かなり痛いものがあります。しかも利回りが下がった理由は、家賃下落だけではありませんでした。
たとえば売主業者は、毎月各世帯から徴収している町内会費500円を家賃収入に入れていました(町内会に納めるので、実際は大家の収入になりません)。
また敷地外の駐車場2台借りていることを物件資料には書かれていなかったのです。レントロール上の利回りが良くなるよう演出していたということですね。
つまり、高めの家賃設定で募集し、瞬間的に満室になった時に、利回りを高く見せて、売却に出したのでしょう。知識が乏しかった当時の私は、まんまとその罠に引っかかり購入してしまいました(笑)
世の中にはこういう売り方をしている物件がたくさんあります。しかしながら、もちろん投資は自己責任。私の未熟さがゆえの購入判断ですので、誰も責めることはできません。
スルガ銀行の事件(かぼちゃの馬車)もそうですが、他人に責任を問うのはお門違いで、最後は自分で責任を負う必要があるのが、不動産投資の世界なのです。
知識もなく、裸一貫で戦えば、痛い思いをするのは当たり前なのですよね。
収穫は「DIYスキル」が身についたこと
このアパートのリフォームですが、長期入居者の人が多かったため、退去が出ると部屋も痛みが激しい状況でした。
利回りをこれ以上は下げたくないと思った私は、気合いと根性のDIYで、リフォーム費を節約しながら空室を埋めていったのでした。
こちらのリフォーム奮闘劇は「供給過剰エリアの空室対策でやったこと(群馬アパート事例)」もご覧になってください。私の苦労がご理解いただけるかと思います。
唯一、このアパートを購入してよかったことは、以下ですね。
結果的には、ここで鍛えられたスキルで、どんな物件も再生できる自信が付きました。まあ、怪我の功名みたいなものですね。笑
現在は返済比率も50%以下で、キャッシュフローも出ているので、運営上は大きな問題はありません。今年、外壁塗装も終わったので、当面は安定的にインカムを稼いでくれるでしょう。
(参考)築30年の木造アパートの外壁塗装に掛かった費用【見積もりのコツ】
ただ結論としては、「相場家賃を見誤るとめちゃめちゃ痛い」ということですね。
投資初心者の方は、しっかりと賃貸需要や相場を見極めてから、物件を購入をするようにしましょうね。
以下、関連記事です。
▼家賃相場のチェック方法、ヒアリング方法について、もう少し深掘りして解説しています。
▼新築アパート投資は、家賃下落との戦いです。収支についてシミュレーションしてみました。