サラリーマンや主婦の副収入
サラリーマンや主婦の方だと、副収入源をつくりたいと思われている方は多いでしょう。最初に手を出しやすいのが、株式投資やFXなどですね。
こうした金融投資は、原資がものを言う世界です。5000万円の預金があれば、配当3%のインカムで年間150万円になります。実際はここから税金2割かかるので、手取りは120万円ほどになります。
現在は相場が安定していますが、今後、リーマンショックのような恐慌が起こる可能性は考えておかなければいけません。そうしたネガティブイベントを前提としても元本が大きくマイナスしない投資をする必要があるということです。
原資の話に戻ります。
30代、40代のサラリーマン家庭だと、平均貯金額はだいたい300〜500万円ほどだと言われています。そうすると投資の元手としては、最大でそのくらいということです。
貯金は、子供の教育費や老後資金として貯めている人が大半でしょうから、リスクの高い投資をして元本を削ることは避けなければいけません。
ですから、投資というのは「原資」と「元本のマイナスが最小限に済むこと」が最大のポイントになります。あとは利回り(インカム)をどこまで追求できるかです。
多くの人が、少ない元手(貯金)から投資をスタートすることを考えると、投資初心者の人は「相場に左右されにくい安定した投資」そして「利回り」を高めること。この2点に尽きます。
安定した副収入としての戸建て不動産投資
私は儲からない株式投資に飽きて、もっと安定した副収入を求めた結果、不動産投資に行き着きました。
その中でも、戸建て不動産投資は、抜群の安定感があります。私の所有物件も、ほぼ常時満室が続いています。
私はアパートも3棟経営していますが、こちらは入退去が激しくリフォーム費用も嵩むので、満室の時は良いですが家賃収入の上下があります。
一方、戸建て投資は、突出した安定感です。現在、5棟所有していますが、投資総額は2000万円ちょっとで、毎月30万円のインカム(家賃収入)があります。
年間で360万円くらいのインカムで、平均利回りは17.5%ほどです。
もちろん私もすべて現金買いできるほどお金は無かったので、うち2棟はローンを引いています。ローンや管理費など差し引いた手取りは月20万円強です。
私の所有する戸建ては、ファミリー層の居住が中心なので入退去の頻度も少なく、退去があっても1ヶ月以内には次の入居が決まっています。
これは投資としてかなりの安心感に繋がっています。ちなみに私は、不動産関連の資格は持っていません。資格など無くても、戸建賃貸は誰にでも可能です。
戸建て投資の優れているところ
結論から言うと「売却が容易」ということです。
戸建ての場合、購入価格が1棟300万〜600万円程度であれば、実需で購入してくれる方が沢山います。入居者付きのオーナーチェンジなら投資家も売却先として候補になってきます。
実際、私が今年の4月に購入した戸建てを売買仲介してくれた不動産会社にヒアリングしたところ、エリアの同じ価格帯で3棟売却に出していた戸建ては、今年の1月から売り始めて3月までにすべて売却完了したということでした。
もちろん不動産の場合、今日売りに出して明日売れる、ということは難しいです。しかし相場並みか、少し割安に出せば、数ヶ月で売却まで持っていくことは十分可能です。
これなら子供の教育費や老後資金という名目の資金であっても、現金化にはさして苦労しないでしょう。不動産は流動性がないと言われますが、それは偏見だということです。戸建て投資をやっている人で、そのようなことを口にする人はあまりいません。
購入価格と同程度で売却できるのであれば、所有期間中の家賃収入はすべて手残りになります。もちろん、リフォーム費用・登記費用・税金などの考慮は当然必要になってきます。
戸建て投資による資産拡大
さきほど触れたように戸建て投資であれば1棟で数百万程度です。これくらいならリスク限定で投資することができます。
多少レバレッジを効かせて融資を活用するなら、半分現金、半分ローンでも良いと思います。
収益アパートと違って、築年数の進んだ戸建の場合は、金融機関は限定されてきます。それでも日本政策金融公庫、オリックス、三井住友トラスト、セゾンファンデックス、地場の信金・信組などが視野に入ってきますね。
属性・自己資金・エリアによって、うまく融資先選びが必要になります。
毎年、1棟づつ戸建てを購入したとして、1棟あたり5万円〜8万円のインカム収入にはなります。10棟なら毎月50万〜80万です。もし融資比率を増やすなら、ローン返済がありますので手取りはもっと目減りします。
けっして家賃収入”数千万”というような夢の世界ではありませんが、子供の教育費や老後資金としてはありがたいレベルです。毎月数十万円あれば、だいぶ余裕が生まれます。
あとは途中で売却も絡めて、キャピタルゲインを取っても良いですし、そこは物件の築年数と競争力次第で、ホールドか売却かを選択していけば良いでしょう。
(野村総合研究所「〈2017年版〉2030年の住宅市場」より)
これから日本は空き家が増えます。現在の空き家率17%は2033年には30%超にまで上昇します。これが、”賃貸業は斜陽産業でリスクが高い”と言われる所以です。
しかし私は、高齢者の増加により相続対象になる空き家も増えていくと考えています。郊外の戸建て(空き家)がどんどん売りに出されます。これは戸建て投資にとっては、むしろチャンスだと考えています。
アパートやマンションなどの共同住宅は、すでにマーケットで供給過剰になりつつあります。新築アパート建設もレッドオーシャンです。
一方、戸建て賃貸は供給がまだまだ少なく、賃貸物件として競争力があります。その理由は、新築戸建賃貸という投資法を取っている人が少ないからです。
なぜ少ないのか。それは新築戸建てでの賃貸業は利回りが取れないからです。戸建てを新築すると通常は1200〜1500万円ほど掛かります。
これで利回り10%出すなら、家賃は最低でも10万円〜13万円程度取れないと成り立ちません。東京都心部ならともかく、少し郊外に行って、月10万円の家賃を取るのはかなりハードルが高くなります。
つまり投資家や建売業者によって、賃貸用戸建ての新築が増えて、賃貸マーケットが供給過剰になるという展開は、今後も考えにくいでしょう。建設費と賃貸利回りのバランスが良くないからです。
業者が取り組むのは、せいぜい新築アパート建築と、手離れの良い分譲戸建て(住宅ローン用)のみということになります。
この潮流は今後も大きく変わることはないでしょう。
投資は”時間”を味方につけること
1日で大きく稼げる投資というのは、1日で大きく損失を出す可能性があります。投資のリスク&リターンはいつでも背中合わせということです。
結局は、大勝ちできる投資先を探すより、小勝ちできる投資を追求するほうが10年スパンで見た時の確実性は高くなります。
10年間というと長いと感じる人もいるかもしれません。しかし、現在30代の人は40代になり、40代の人は50代になる。それだけです。
日本人の平均寿命は女性87.14歳、男性80.98歳です。4人に1人は90歳以上まで生きると言われています。この数値は、医療の進歩により今後も伸びていくでしょう。
その意味では、30代であれば残りの人生は50年以上あります。40代の方は、まだ人生の折り返し地点です。50代の人でも、残りの人生が30年あると考えると、それなりに長い期間にも思えます。
日本において早死にするリスクを考えて生命保険選びに躍起になっている人は多いです。しかし「長生きするリスク」を考える人は非常に少ないですね。
今から準備しておけば、こうしたリスクにも柔軟に対応することができます。
現在20代〜40代の方は、投資については小勝ちを積み重ね、あまり大きなリスクを取らずゆっくり時間を掛けることも必要です。焦らず、じっくり副収入源をふやしていけば、必ずや将来、自分の身を助ける資産になるでしょう。
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