こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。現在、地方で戸建てとアパートの賃貸経営をしています。
先日、戸建て投資について以下のツイートをしました。
最近は不動産投資でリタイアしたいというより、副収入で月10〜15万欲しいという感じの人が増えている気がします。
それなら必死で貯金しつつ、戸建てをキャッシュで買っていくだけで数年で達成できると思います。
1年に1棟でも10年で10棟買えます。リフォームなら融資も出やすい。夢は無限大です。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) December 1, 2019
私も2015年から買い進めて、これまで戸建てを8棟ほど購入してきました。
今回は、この8棟の収益と私の投資戦略の変遷について解説します。これから戸建て投資を検討されている方のお役に立てれば幸いです。
戸建て8棟の収益を公開します
一覧にしてみると、以下のようになっています。
ざっとですが、収支をまとめると次のようになります。
- 総投資額 3500万円
- 年間家賃収入 613万円
- 年間ローン返済 185万円
- 平均利回り 17.5%
- 現在の残債 1680万円
1棟あたり約6.4万円の家賃で貸している計算になりますね。
ですが実際は、儲けたお金は再投資しますので、全額繰上返済の選択肢はありえないわけですね。止まると死ぬマグロのごとく、不動産投資家は常に泳ぎ続けないといけないのです。
なお8棟で年間600万円の家賃収入があっても、外壁塗装したり、物件売却をしようものなら、手取りの家賃収入は一時的に減ってしまいますからね。
ですから、投資とは頭で考えるほど、単純な話ではありませんね。
保有・修繕・売却という、いくつかのオプションの中から最適な選択をする必要があります。同じ物件でも、所有者が違えば、経営判断が変わってくるのです。
これが投資の奥深さですね。
私の投資戦略の変化→3つあります
7年ほど戸建て投資をやってきました。その中で、ちょっとずつ私の戦略や考え方も変わってきました。
大きくは次の3つですね。
- 収益性→立地重視へシフトした
- 融資はノンバンクではなく、早めに残債を減らす作戦へ
- 長期運営に耐えうるリフォームが大切である
それぞれ触れておきます。
1.収益性→立地重視へシフトした
私も初期段階では、利回りばかり重視していました。その結果、市街化調整区域の物件が中心になってしまいました。
しかし最近は、市街化区域の戸建てだけに絞って投資しています。
以下のように、直近は市街化区域ばかり買っています。
- 戸建て1号 → 市街化調整区域
- 戸建て2号 → 市街化区域
- 戸建て3号 → 市街化調整区域
- 戸建て4号 → 市街化調整区域
- 戸建て5号 → 市街化区域
- 戸建て6号 → 市街化区域
- 戸建て7号 → 市街化区域
- 戸建て8号 → 市街化区域
理由はシンプルで、調整区域の物件は前面道路に路線価がないので「共同担保」になりにくいのと、将来的な「実需層への売却」のポテンシャルが低いこと。この2つですね。
調整区域の投資があまり旨味がないことは以前「市街化調整区域での不動産投資を実際に4年やってみた感想」でも解説していますので、興味のある方はご覧ください。
不動産投資は「売却を絡めること」で資産の増加スピードが加速します。しっかり貸せて、売るときにも、しっかり売れる。そんな投資の方がラクだと思うようになったわけですね。
2.融資はノンバンクではなく、残債を早く減らす作戦へ
一つの戸建てを購入する際に、金融機関はノンバンクを使うのか?公庫で借りるのか?という選択により、投資の成果がぜんぜん変わってきます。
例えば、500万円の戸建てをセゾンファンデックスで金利3.6%・期間25年で借りると、キャッシュフローはそれなりに出るでしょう。
しかし、500万円で購入した戸建てをがんばって5年運営して、やっと長期譲渡のタイミングになっても、5年後の残債はまだ430万円も残っている(70万円しか元金が減っていない)わけです。
これは「売却が固い」場合には良いのですが、その5年間で大きな修繕が発生すると、意外と手残りは少なくなります。
これから不動産投資スタートする人は頭金300万円くらいで「市街化区域の戸建て」を買うのがオススメです。
融資はノンバンクでキャッシュフロー狙いでも良いですが、公庫の10年返済で元本をガンガン減らし繰上返済するのも面白い。
無借金戸建てと賃貸実績があれば、追加融資も引きやすくなります。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) December 3, 2019
このように戸建て投資というのは収益は安定しているのですが、大きく儲けることには向かない性質の投資です。
ですから、戸建て投資をやるなら早めに完済して、自分のベーシックインカム(生活基盤)としたり、共同担保として活用して、1棟もので投資ブーストをかけていくほうが合理的だと考えています。
3.長期運営に耐えうるリフォームが大切である
私が投資をスタートした初期2015年〜2018年ごろは、とにかく修繕は後回しというスタンスでした。
しかし、昨年購入した雨漏りしている戸建ては、一時的な応急処置ではなく、屋根・外壁・バルコニーすべてに塗装をかけて、根本的な修繕をしました。
(参考)残置物&雨漏りだらけの空き家再生プラン【ビフォー・アフター有】
内装の美装だけにすれば、もっと利回りが高くなるのですが、けっきょく持ち続けるなら大規模修繕をどこかのタイミングでしなければならないのです。
それならば、先延ばしにしないで、キッチリ直して、一つ一つの投資を終えてから次の投資に行こうと思うようになりました。
もちろん節税対策として、タイミングをあえてずらす、というのは有効ですね。
築古投資でずっとキャッシュフローばかり増やしていくと、大規模修繕が”おざなり”になりがちです。できるだけ長く不動産に働いてもらうためには、結局どこかで修繕は必要です。
では、いつ大規模修繕するのが良いのか?というと「減価償却費が取れなくなって税金が上がる頃」が一つのポイントですね。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) December 25, 2019
おわりに:規模拡大には1棟ものが不可欠です
私は戸建て投資はとても好きなのですが、どうしても「融資が付きづらい、投資スピードもかなり遅い」というデメリットがあります。
もう少しスピードを追うなら、やはり1棟ものを買っていく必要があります。そして、CCRや投資の手間を考えても、1棟ものに軍配が上がりますね。
一方で戸建ては、供給が少なく競争力がある・比較的長い入居が見込める・小ロットで売却しやすい、など1棟ものには無いメリットもたくさんあります。
メリットばかりの投資もありませんし、デメリットばかりの投資もないということです。
自分がいま、安定を追うべきなのか、規模を追うべきなのか、冷静に考えて物件取得に動いていきたいですね。
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