こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
2015年に賃貸業をスタートして、この度やっと金融機関からの借り入れが1億円を超えました!云わば「逆億り人」ということですね(笑)
本記事は、すでに5億10億借り入れがある投資家さんには、釈迦に説法な内容です。しかし、まだ借金が数百万〜数千万円くらいの方とか、プロパー融資を引いた経験がゼロの方には、それなりに参考になると思います。
ここでは私の7年間の賃貸業経験の中で、借り入れ1億円到達するまでにやってきたこと・考えてきたこと・ぶち当たった障壁とその乗り越え方、、、などについて解説してみたいと思います。
こういった内容にご興味のある方は、5分程度で読めますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
借金1億円に到達するまでの道程
下記が、私の7年間の不動産投資における「借金の推移」です。
ご覧になって分かるように、2017年くらいまでは順調に融資残高を増やすことができています。しかし2018年から融資残高がほとんど伸びず、むしろ減って行ってますね。
その要因は、スルガショックと物件高騰で1棟アパートが購入しにくくなったため、戸建て投資にシフトしたからですね。ここから5棟ほど立て続けに戸建てばかり購入しました。
戸建て投資も、マル経とか信用保証協会などで借り入れはしていたのですが、同時並行で物件売却(アパート1棟と戸建て1棟)もしていたため、借金はそれほど増えませんでしたね。
ただ、ここでの売却がうまくいって現金比率が少し増えたことによって、2021年から”土地から新築アパート”に着手できるキッカケになったというわけですね。
土地から新築アパートの場合は、プロパー融資(金利1%台)を引かなければいけません。そこに至るまでにステップは先日の記事「不動産投資の拡大戦略【金利1%台を目指す4つのステップ】」でも書いたとおりですね。
というわけで2022年はすでに新築アパートが1棟竣工し、今月は2棟目の融資が通ったため、この2棟で5000万くらいの借り入れが一気に増やせたことで、逆億り人(借金1億円)を達成することができました。
規模拡大の必須条件とは?【2つある】
規模拡大に絶対必須の条件は、以下の2つといえるでしょう。
- 「安く買って、高く売る」を繰り返すこと
- プロパー融資を引くこと
それぞれ解説していきます。
「安く買って、高く売る」を繰り返すこと
もともと私は高利回りが大好きな人間でした。
投資なんだから、利回りが高ければ高いほど良いに決まっている。利回り15%以下の不動産なんてありえない!、、、なんてことを本気で思っていた時代がありましたからね(笑)
いまもボロ家を再生して、利回り20%50%100%なんて人はザラにいますからね。若さとガッツがあればDIYにチャレンジするのも一興でしょう。
ただ問題は、安い戸建てを探すのが難しくなっていて、0〜200万円台くらいで買える物件は、雨漏りは当たり前、白蟻はお友達、傾きはDIYで床をレベル調整するぜ!くらいの気持ちで買わないといけません。そこに実需向けに古家を再生して転売するようなカチタスみたいな会社が出てきたものだから、すっかり地方のボロ家獲得競争が熾烈になってしまいました。
Twitterでも「土地貯金」なる言葉が流行って、とにかく土地値が高い物件を買って、返済だけしっかりできれば、売却でキャピタルゲインを得られるという考え方ですね。
東京で大家をやっていると3点ユニットだろうと、間取りが悪かろうと、相場並みの賃料で貸し出せば、簡単に5万円くらいのお家賃は取れてしまうというのですから、素敵だなと私も思ったものです。
しかしそんな東京の不動産マーケットも、最近は新築アパートや新築ワンルームマンションが乱立しすぎて、いまでは空室がそうそう簡単には埋まらない、という怖い噂もチラホラ聞きます。その割には、都内の割安な土地は瞬間蒸発状態です。
そんなこんなで、地方での不動産投資も、東京での不動産投資も、どちらもレッドオーシャンなのですよね。いまはアパートにしても、区分マンションにしても、戸建てにしても、良い物件は一瞬で売れます。
ですから「どこのエリアで投資するのが良いのですか?」とか「アパート投資が良いですか?戸建て投資が良いですか?」といったご質問は今の時代においてはちょっと的外れで、一番はどのエリアでも相場より割安な物件を見つけて買う。これしかありません。
相場より安く買って、5年〜10年ほどお家賃を頂き、最後は買った値段と同等もしくは少しばかり高く売ることができれば、それだけで不動産投資は十分儲かります。
逆に、相場より一度割高に買ってしまうと、それを取り返すのは骨が折れます。売るときにも、買った値段より下げて安く見せないと売れず、最悪は塩漬けになります。あとはゆっくり時間をかけて、家賃とローン返済の間で残るわずかな現金をいただきながら、また次の月末を待つ日々だけがつづきます。
”安く買う”というのは、商売の鉄則です。
そのためには相場(土地値や相場賃料)に精通するしかありません。もしくは、他人から見ると高いけど、自分がその建物や土地を活用すると、その値段でも安いというケースが稀にあります。
それでいうとペリカン自身は完全に、後者に全振りしています。その視点で新築アパートに取り組んでいます。人が収益用に買わない土地を買って、うまくプランを入れて利回り9〜10%の新築を立てるスキームですね。
割安かどうかは基本的にはマーケットが決めるのが大半なのですが、投資家ががんばってアイデアと知恵を出せば、まだまだいろいろな可能性があるのが不動産の世界でもあります。
自分なりの歪(ひずみ)を見つけてブルーオーシャンにできたら、むこう10年20年はそれだけで食べていけるかもしれません。そんな夢のようなキラキラした世界を描けるのが、不動産投資の最大の醍醐味といえるでしょう。
プロパー融資を引くこと
安く買って、高く売ることができるようになると、次の段階は「金融機関からプロパー融資を引く」ということになります。
私が会社員時代だった6年前もそうですが、ほとんどのサラリーマンはパッケージ型のアパートローンを活用して、与信をつかって買い進めていました。
ところが、この与信というやつには限界があります。金融機関によっても変わりますが、だいたい年収の10倍〜15倍が融資限度額と言われたりします。
年収500万なら5000万〜7000万くらい、年収800万でも1億超えたあたりから、融資が厳しくなってきます。年収1000万以上のエリサーやお医者さんでも2億くらい借りると、さすがにその先は簡単ではありません。
アパートローンの良いところはこのように融資上限までは比較的スムーズに買い進められますが、デメリットとして融資額のアッパーが決まっているのと、金利も高金利(3%前後)になりやすいので、ローンの元本が減らず、債務超過状態となるケースがほとんどですね。
この時点で、売却して資産組み替えをしてBS(貸借対照表)を改善できるなら良いのですが、意外とかんたんに売れなくて手詰まりになることがあります。
しかも個人名義で買いまくっているものだから、そこから新設法人にプロパー融資を引こうにも、金融機関が難色を示すことがあります。個人が債務超過状態では、法人に対しても融資が難しいという面もありますね。私もここで一時期苦労しました。
対策として有効なのは、以下の2つしかありません。
- 早めに法人を設立し、黒字の決算書をつくる。
- 頭金をしっかり入れて購入し、債務超過状態を避ける。
1については、最近は取り組みに熱心なサラリーマン大家さんが増えていますね。みなさん税金についてもよく勉強されていて、早い段階から個人・法人でバランスよく買い進められている人が増えています。
一方で、2については対策が不十分な投資家さんが多いと感じております。どうしても頭金少なく買える物件に目が行くのでしょうがないと言えばしょうがないのですけども。
私自身も、2年前からPL(キャッシュフロー)ばかり見るのではなく、BS(資産/負債のバランス)を意識した経営を実践しております。その結果、新築アパートのプロパーローンを2本引けました。1本目は金利1.8%で、2本目は金利1.1%です。
頭金をしっかり入れることは、手元のキャッシュが大きく目減りするので、かなり勇気がいる行為になりますよね。
しかしながら、頭金を3割4割と入れるのが当たり前になると、結果的にキャッシュフローも良くなるし、利払いは減るし、債務超過にもならない、というトリプル効果により金融機関における格付けも上がりやすくなります。
あとがき
アパートローンで金利3%くらいで引き続けることは、近い将来すぐに限界がきます。ぜひ皆さんも、賃貸業を事業として認めてもらい、金融機関からプロパー融資を引くことを目指してみてくださいね。
事業性融資が引けるようになると、1%台の低金利で購入することができるようになり、新築アパートも建築できるようになります。すると無駄な金利を払わなくて良いなり、元金返済もどんどん進み、資産化のスピードが劇的に上がります。
もちろん最初からこのステージには行けませんが、法人化する!頭金をしっかり入れる!という効果は絶大です。そういった金融機関の審査ロジックについて、しっかり理解して投資を進めていくことをおすすめします。
これが遠回りのように見えて、いまの不動産投資マーケットにおける規模拡大への一番の近道だと、私は確信しています。
というわけで本日は以上です。最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
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