
こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
現在募集中の私の新築アパートは「狭小1LDK」の間取りになります。具体的にはリビング8帖・寝室5帖ということで、ギリギリ1LDKと呼べる最低限の広さです。
ちなみにガレージハウスに入居する人たちは、車好きバイク好きが多く、複数台所有している人もけっこうな割合でいます。そのため駐車台数が1世帯あたり1台では足りないケースが多々あるのです。ガレージハウスなのに「駐車スペースが足りないので見送ります」、、、なんて言われたら悲しいですからね(笑)
そこで駐車スペースを優先し、居室を狭くした結果、さきほどの狭い間取りになったわけです。LDK8帖だと対面キッチンにもできませんから、完全に単身ターゲットの新築ガレージハウスですね。
しかしこの作戦が、今回は裏目に出ました!
裏目に出たというのは、シンプルに反響(お問い合わせ・内見)が少ないということですね。同じ時期に募集していた私の2LDKの物件より反響が少ないように感じられました。
本記事では、狭小1LDKと2LDKの反響の違いについて数値で振り返りつつ、今後の賃貸戦略について冷静に考えてみたいと思います。
狭小1LDKと2LDKでの反響の違いについて
まず今回、募集した狭小間取りの新築ガレージハウスのエコーズの反響を見てみましょう。
結果は、以下のとおりですね。
狭小1LDKというハンデがありながら、検索ヒット数(広告が表示された回数)は同駅物件より3.5倍も高く、詳細PV(ポータルサイト内で実際に広告がクリックされた数)は19.4%と、まずまずの数値であると言えます。
一方で、最終的なお問い合わせ率は0.2%ということで、目標値である1%よりだいぶ低いですよね。これはつまり広告は見られてクリックされるけど、内見したいとは思われていないという非常に悲しい状態です。500人に見られて反響1件というのはかなり悪い数値にも見えます。
ではこれが2LDKのガレージハウスだと、どう変わるのか見てみましょう!
ちなみに今回は、全く同じ募集時期かつ同じエリア内での募集のため、本当に間取りの違い以外はすべて同一条件になりますから参考になるはずです。エコーズの数値は以下となりました。
2LDKは、検索ヒット数は同駅物件より3.2倍でこちらは狭小1LDKと同じくらい好調です。詳細PV数(広告がクリックされた数)は24%となり、狭小1LDKより5〜6ポイントほどクリックされやすくなっています。
そして一番特筆すべきは、お問い合わせ率が0.6%となっており、狭小1LDKより3倍くらいお問い合わせ率が高い点ですね。
実際、狭小1LDKは11月から募集スタートして3ヶ月経過しても1室しか埋まっていない状況ですが、2LDKのほうは2ヶ月くらいで2室とも問題なく埋まりました。
反響数が弱ければ埋まるのに時間がかかるという当たり前の事実ではありますが、反響がしっかり出ない物件を買ってしまうと空室期間が長くなりそれなりに家賃ロスが大きくなりますから年間の収支は悪化します。
反響の差が生まれる原因についての仮説
では「狭小1LDKだとなぜ反響が少なくなるのか?」という点を考えなければいけないでしょう。それによって打ち手も変わってきますからね。
私が考える原因(仮説)は以下の2つですね。
- ターゲットが狭すぎる
- 内装の魅力が薄い
それぞれコメントしてみたいと思います。
反響が弱い要因:1「ターゲットが狭すぎる」
まず1「ターゲットが狭すぎる」という点ですが、間取りが狭小1LDK(リビング8帖・寝室5帖)だと、夫婦・カップルはもちろんのこと、広めの間取りを希望する単身世帯も拾えていないということですね。
これはどういうことかというと、例えば2LDKガレージハウスも、実は申込者の5割くらいは単身男性なのです。みなさん2LDK=カップルまたはファミリーというイメージがあるかと思いますが、実際はお金にゆとりのある会社経営者さんは1LDKではなく2LDKを選ぶ人もけっこう多いのです。
それにくわえて、狭小1LDKだとどうしても壁付けキッチンになってしまってLDKも8帖程度と狭いです。それが対面キッチンで10〜12帖あると内見される方も夫婦カップルが結構いらっしゃいます。
実際、私の3棟目新築などは対面キッチンの1LDKでしたが、どちらもカップルや夫婦など二人以上入居でした。
そして今回、狭小1LDKでは5〜6組くらいの方が内見しましたが全て単身者だったことを考えても、狭小1LDKで二人以上入居を取り込むことは、かなりハードルが高いことが証明されていると思います。
東京都心や関東エリアのターミナル駅など好立地の物件であれば、狭小1LDKでもカップルで住むケースは十分ありそうですが、私の親戚の30代前半/新婚DINKSは、東京都内でLDK12帖・寝室6帖の賃貸物件に住んでいると言っていましたので、やっぱり狭小1LDKでこういった二人入居は取り込みにくいのかもしれません。
しかも私のような地方の田舎エリアだと広い間取りの物件がたくさんありますから、あえて狭い間取りの1LDKを選ばなくても、自分たちの予算内におさまるもっと広めな物件を選べば良いわけです。
狭小1LDKで建物面積を減らせば建築費は下がり利回りは上がるように見えますが、けっきょくそれによって空室期間が長引いて客付けに影響が出たり、将来的に家賃下落スピードが早まるようなら、見せかけの利回りと言えるかもしれませんね!
反響が弱い要因:2「内装の魅力が薄い」
もともとこの狭小1LDK新築アパートは、最大の売りを「乾太くん付き」の賃貸物件としたことでした。しかし、スペースの関係上、なんと!洗濯機が入れづらいという事態が発生してしまったのです。
お申し込みを検討していたお客様もわざわざ洗濯機採寸のために2度も内見したのに、最終的にはお申し込みを見送りした方もいたり、最悪な事態となりました、、、、、、。
いわば本物件の最大の魅力だった乾太くんが「最大のネック」となってしまった瞬間でした(汗)。そして最終的には、乾太くんを撤去するという判断をすることになりました。
コスト的な損失は20万円ほどなので大したことはありませんでしたが、けっきょく2024年11月にアパートが竣工したにも関わらず、12月末まで乾太くん撤去工事とクロス・フロアの張り替え・水道工事などに追われることになったのです。
しかし工事完了した12月末にはお申し込みが1件が入り、1月にもお申し込みが入りましたが、乾太くん付きという大きな魅力ポイントが喪失してしまったことで、繁忙期にもかかわらず反響が鈍っていることを鑑みると、やはり”写真の引き”が弱いのかなという点を仮説としています。
特に新築APの場合には、水回りやリビングの魅力づくりがかなり重要だと考えていますが、過去の私の物件と比べるとそこが今ひとつです。
これまで導入してきた、エコカラット・シューズクローク・水回りの魅力づくりなどが全体的に弱いです。こういった一つ一つの魅力をどんどん作り込みながら新築していかないと、すぐに競争力を失っていく物件になり、それは家賃下落という形で将来的な収益性の低下につながります。
以上まとめると、狭小1LDKはターゲットを自ら狭めた可能性があること。そして、内装系の魅力づくりが弱かったこと。この2点が今回の大きな反省点と捉えています。
しかしながら、ここからもっと別の観点での議論も進める必要があると考えています。具体的には、ガレージハウスマーケットに大きな潮流の変化がありそうです。それにより間取りや魅力ポイントを再考する必要があるかな、というのが今現在の私の心境でもあります。
長くなってきたので、その辺りについてはまた機会があれば弊ブログで触れていきたいと思いますm(_ _)m
というわけで今回は狭小1LDKで新築アパートを建ててみた所感でした。最後までお読みいただきましてありがとうございました!
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