こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
これまで9棟の戸建てを購入してきましたが、今月1棟売却することになりました。昨年、法人で購入したばかりの物件なので、1年ちょっとの所有期間となりました。
私にしては、かなり短サイクルでの売却です。
購入価格が100万円以下だったので、かなり安い部類の物件だとは思います。いわゆる激安ボロ戸建て、というイメージがピッタリですね。
というわけで今回は、ボロ戸建て売却によりどれくらいキャピタルゲインが出るのか?なぜ売却の判断をしたのか?このあたりについて、詳しく解説してみたいと思います。
戸建て売却時の「不動産会社の選び方」についても触れていますので、戸建て投資をしている方は、ぜひご熟読いただければと思います。
物件スペック&購入の経緯
物件スペックは以下のとおりですね。
区域:市街化区域
間取り:6LDK
駐車可能台数:1台
前面道路:公道(幅員6m)
購入価格:50万円
この物件、私が内覧したときの価格は480万円でした。この値段は、固定資産税路線価とほぼ一緒でした。
しかし、心理的瑕疵(室内で病死)があったことで、ずっと売れ残っていました。ご縁があって、私が50万という金額で購入させていただきました。
10年以上空き家だったので、内装はかなり酷い状態でした。
リフォーム費用は、最終的にかなり膨らんでしまい、150万以上もかかりました。
リフォーム内容や費用については、以前の記事「訳あり物件をリフォームして賃貸できるか?【築37年の戸建てで検証】」で詳しく紹介しておりますので、よろしければご参照ください。
私にとっては、心理的瑕疵を乗り越えて、投資家としてレベルアップするぞ!くらいの意気込みで購入。リフォームが終わって賃貸募集して、1週間位ですぐお申し込みが入ったときは、とても安堵したのを覚えています。
お申し込みが入った要因は、相場家賃より1割ほど落としたことと、ペット可にしたことでしょうか。あとは、事故物件ではなく”病死”ですので、その点については内見案内してくださる仲介店には丁寧に説明しました。
不動産会社の選び方と反響状況について
つづいて、不動産会社の選び方について解説していきます。
私が昨年売却した長野のアパートの時は、専属専任媒介で媒介契約を締結しました。理由は、かなりの田舎エリアだったため、売買仲介会社がほとんどなかったので、一般媒介にする意味がないと思ったからですね。
しかし、今回は千葉県の物件です。
売買仲介してくれる不動産会社もたくさんあるため、専属専任にしてしまうと、他の仲介会社にお願いできなくなります。ですから、今回は一般媒介でまずは1社だけにお願いしました。
まずは収益物件専門の仲介会社に依頼!
オーナーチェンジで売りに出すことから、まずは収益物件専門のA社に依頼しました。そんなに有名な会社ではないですが、ここは千葉県内の戸建てをいくつか売り出していたので、実績から選びました。
しかし、結論から言うとA社への依頼は失敗でした。具体的には、電話で相談したら、媒介契約など結ばず、いきなり写真と間取りだけで、楽待に載せて告知をスタートしたのです。
しかも、楽待以外の他のポータルサイトにも順次掲載していくと言っていたのに、全くそんな対応をする気配はなく、すぐに1ヶ月間が経過してしまいました。。。
このように収益物件専門の会社というのは、反響が増えるための工夫というのはあまりしてくれないものです。基本は、顧客リスト(メルマガやLINE@)に情報を配信して、あとは楽待・健美家などポータルサイトに放置するだけです。
戸建て投資の場合、楽待・健美家で物件を探す投資家さんって、そんなに多くはないのですよね。というわけで、この会社には1ヶ月で見切りをつけて、他の仲介会社を探すことにしました。
大手の不動産会社(実需系)と媒介契約を締結!
売却物件の近くに、大手仲介会社(財閥系)がありました。そういえば、投資家の先輩もここを通じて、物件を売却しているというのを聞いたことがあります。
さっそく相談してみたところ、面談当日に、トントン拍子に売却価格も決まり、媒介契約もその場で締結しました。担当者の営業マンもとても丁寧な説明で、信頼のできる方でした。
今回、一般媒介だったのですが、2週間に一度、報告をしっかりとしてくれました。通常だと、2週間に一度の報告というのは、専属専任媒介のときだけのはずです。
そして、レインズ掲載とアットホームへの配信もすぐにしてくれるということで、これが一番効いたと思います。
売出し直後から2週間の反響は、以下のとおり。
売出しスタートから20件近い問い合わせがあり、2週間のうちに2件も買い付けのお申込みをいただきました。お申し込みの1件はレインズを見た業者さんで、もう1件はHP経由から個人投資家さんでした。
けっきょく、契約不適合責任免責でOKとなる業者さんへ売ることにしました。買主の業者さんは、戸建てを買取して一般向けに再販しているプロの業者さんでした。
しかも買主さんは、賃貸経営と管理もやっているそうです。現在の入居者を追い出さずにこのまま住んでもらえるということで、入居者さんにも迷惑をかけずに売却できるので、ベストな選択肢だったと思います。
ボロ戸建て投資の売却益とは?
最終的なのざっくりの収支は、以下のとおりです。
- 費用:250万(購入価格+リフォーム費+仲介手数料+登記費用)
- 売却価格:540万円
費用面は、合計で250万程度でした。購入時と売却時の仲介手数料は、どちらも入っています。
売却価格は540万なので、純粋なキャピタルゲインは290万円ほどですが、ここに1年5ヶ月分の家賃収入(110万ほど)が入ってくるので、売却益+家賃収入の合計は、400万円くらいの利益を得られました。
もちろん、これは税引前です。法人名義なので、ここに法人税が別途かかってくることは申し添えておきます。
売るべき物件と「いつ売るべきか?」の判断について
最後に、ペリカンがなぜ今回、売る判断をしたのか?について触れておきます。
今年から私の物件を売るときの判断は、以下の3つとしています。
今後は物件を一部売っていこうと思っており、以下は売却優先度高いです。
✅建て替え効かない立地
✅金融機関の評価が低い物件
✅古くて爆弾抱える物件つまり田舎のボロは売却一択。とくに個人名義のやつは5年の長期譲渡で、上記に当てはまるやつから現金化。法人にどんどんシフトしていきます。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) July 15, 2021
①建て替え効かない立地
②金融機関の評価が低い物件
③古くて爆弾抱える物件
つまり田舎のボロは売却一択。とくに個人名義のやつは5年の長期譲渡で、上記に当てはまるやつから現金化。法人にどんどんシフトしていきます。
上記のとおりですね。
本物件については、市街化区域であるものの場所があまり良いとは言えないので、建て替えが効かない立地に該当します。周辺は新築住宅が分譲されているような場所でもありません。
つまり伸びしろがないし、更地にして出口を取れないのです。
もう一つは築38年ということですね。室内は綺麗にリフォームしたものの、リフォーム時にトレイの給水管が破裂するなど、配管系は寿命が来ているものと思われます。外壁塗装も、そろそろやらないといけません。
もっと建て替えが効く立地であれば、内外装をやり直して延命したり、一度新築に建て替え、長期的に運営することも考えられたでしょう。
しかし本物件は、こういった戦略が取れない立地だったということですね。すでに築38年なのですから「売れるうちに売って利益確定しておく」のを選んだということですね。
あとがき
本来は、次の退去があったタイミングで、私自身が実需向けに売るのが、一番儲かります。つまり、今回買主になった業者の立場で、この物件を販売していくということですね。
しかし、実需層向けに売るなら、屋根・外壁塗装をして、水回りももっと綺麗にしなければいけません。追加コストとして300万前後は掛かるのではないでしょうか。しかも、売り出してすぐに売れるとは限りません。
そんなコストと手間を掛けてまで、より大きな利益を狙うようなリスクを、私は取れませんでした。これが大家と買い取り再販業者の体力の違いだとも言えるでしょう。
しかしながら、今回は心理的瑕疵物件を再生して、利益確定する経験はできたので、そこで私は満足ですね。この売却益を活かして、次の投資に邁進していきたいと思います。
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