こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。おもに千葉県で賃貸業を専業でやっています。
今回は、千葉興業銀行さんのアパートローンについて調査してきました。略称では「ちば興銀」と呼ばれていますね。
バブル期に不良債権を抱えてしまい、その後公的資金が注入され、そこから復活した金融機関として有名ですね。2013年には公的資金を一括完済しています。
こちらの復活ストーリーにご興味ある方は、ウィキペディア「千葉興業銀行」もご覧くださいね。
一体、どのような融資基準で審査しているのか?私が徹底的に聞いてきましたので、ここにご報告いたします。
※本記事は、2021年の最新の融資情報となっています。
それでは早速、行ってみましょう!
千葉興業銀行のアパートローンの特徴
千葉興業銀行は、千葉県内では3番めのシェアを誇る地銀になります。
※ちなみに、シェアの第1位は千葉銀行さんで、第2位は京葉銀行さんですね。
店舗は、千葉県内だと72支店あります。
(参考)ちば興銀の店舗・ATM一覧
東京都区内にも2支店(中央区・江戸川区)あります。残念ながら、埼玉・神奈川・茨城などにはありません。
利用条件・属性など
千葉興業銀行の最大の特徴は、属性などにあまり厳しくないということですね。年収基準などはありません。
このように門戸が広いのは良いですよね。加えて、昨今増加傾向にある「築古大家さんNG」という基準がないのは最大のメリットだと考えています。
この点についてたとえば、千葉県内の金融機関でいえば、千葉銀行さんなどは築古物件を所有しているだけで、マイナス評価になるのです。。。
以下のツイートのとおりですね。
千葉銀行さんに新築アパートについてヒアリングしてきました。結果、既存物件に耐用年数超えの物件がある場合は、その物件からの収入はゼロで、ローン返済だけマイナス評価されるということでした。
築古大家さんが、新築アパートで千葉銀を使っていくのは、かなり厳しい時代になりつつありますね。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) February 22, 2021
そして、収益物件に比較的積極的だった京葉銀行さんでさえも、同じような融資スタンスになりつつありますね。
千葉銀行にひきつづき、京葉銀行も既存に法定耐用年数超え物件を持っていると、新規のアパートローン融資はNGになる傾向が強いです。
ずっと築古党として生きていくなら良いですが、新築にシフトするなら、所有物件のポートフォリオを見直すのも必須になりそうですね。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) March 30, 2021
というわけで、千葉県内でいうと法定耐用年数超えの戸建てやアパートをコツコツ買ってきたような、築古大好き大家さんが使える金融機関は、非常に限定されてくるのですよね。
そんな中、千葉興業銀行さんは、まだ門戸が開かれている、数少ない銀行の一つだと言えるでしょうね。
融資可能エリアについて
融資エリアは、千葉エリアを中心に、一部東京エリアとなります。当たり前ですが、支店があるエリアということですね。
とくに支店のある隣接市町村だけということもないようですので、千葉県内であれば、どこでも融資エリアとして問題ないでしょう。
問題は、東京エリアですね。
支店が中央区(東京支店)と江戸川区(西葛西支店)の2拠点しかありませんから、おのずと城東エリア(中央区、台東区、墨田区、江東区、葛飾区、江戸川区あたり)ということになるでしょうね。
※城南、城西、城北エリアについては未確認です。すみません。
融資対象・金利・融資期間など
融資対象ですが、法定耐用年数超え物件への融資はNGです。
金利は1%〜2%の間ですが、おおむね1%後半くらいからスタートするケースが多いようです。当初5年固定金利などになります。
期間は法定耐用年数までになりますが、新築なら木造アパートは最大25年となります。重鉄・RCの場合は、新築でも30年〜35年が最大になることが多いようで、こちらも法定耐用年数内での融資ということになります。
自己資金は2割くらい入れる人が多いようですが、必ずしも頭金として入れなくても、預金としてしっかりストックがあれば審査では考慮してもらえます。
フルローン・オーバーローンは最近ではほぼ難しいです。必ず自己資金を入れての融資になっています。
物件評価方法について
物件評価ですが、基本は本部で土地と建物それぞれの担保評価を出してもらい、その範囲内で支店内で稟議内容を組み立てて、最終審査という流れになっています。
そして、収支のシミュレーションについては、ストレステストで基本行います。
例えば、新築アパートの場合は、稼働率については1年目〜90%でスタートして、その後は5年毎に5%ずつ入居率が下がっていく想定で審査されます。
そして賃料にもストレスがかかります。初年度は想定の99%でスタートして、その後は毎年1%下がるような形でシミュレーションとなります。
最後に、金利にもストレスがかかります。
こちらは、初年度は1%台後半でスタートした想定の場合、5年固定金利が終わって、6年目以降は2%前半、その後も5年毎に0.5%ずつ上がっていくので、最後は4%近い金利でストレステストとなります。
これに加えて、その他の税金・修繕費を考慮していきます。
当然、融資期間の半分をすぎる頃には赤字に転じますが、累計トータルでトントンになっているか、累計赤字となっていても、その分を頭金で入れることができればOKとなります。
上記については、千葉銀さんや京葉銀さんと比較すると、50%でも見てもらえるのはありがたいかぎりですね。
なおローン審査については、すべてプロパー審査です。支店内決済ではなく、すべて本部決済になります。
法人・個人は一体として審査されますので、法人で債務超過していても、個人で潤沢に資産があれば、トータルでの判断になります。
あとがき:収益性の高い新築案件向き!?
ちば興銀は、法定耐用年数超えには厳しいのですが、一方で新築には積極的に融資を出している金融機関という印象でした。
とくに収益性の高い木造アパートなどは、期間25年で相談可能ですので、相性が良いのではないでしょうか。
ちば興銀は、バブルで痛い目を見てから、県内の個人や中小企業を大切にする方針へシフトしたようです。県内ではシェア3番目ということもあり、積極的に貸し出しを行っているのかもしれませんね。
みなさんも機会があればチャレンジしてみくださいね。というわけで、本日は以上です!
以下、関連記事です。
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