返済比率が低い不動産投資が安全なわけではない!50%未満ルールとは

こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。

 

地方×高利回りで不動産投資をしています。

毎月の家賃収入は140万円ほどです。

 

さて以前、「返済比率」についてツイッターで話題にしました。

 

不動産投資で苦しくなるのは「返済比率」が高くなることです。私の基準は以下のイメージ。

・返済比率40%台→とりあえず合格
・返済比率30%台→そこそこ美味しい
・返済比率20%台→かなり美味しい

上記は当たり前のルールなのですが、返済比率が高くて再投資が進んでいない人がけっこういます。

 

ローン返済比率が高くなると、毎月のキャッシュフローが苦しくなります。一方、返済比率が低すぎるのは「融資レバレッジを活用していない」とも言えます。

 

このバランスが初心者の人にとっては、難しいところかもしれませんね。

 

今回は、私の物件の返済比率もご紹介しつつ、返済比率というコトバの本質に迫りたいと思います。

よく言われる「50%未満ルール」とは?

返済比率50%未満

 

不動産投資では「返済比率50%未満がよい」なんてことを、よく言われます。

 

私がまだ所有物件がゼロで、机上で勉強していた頃は、返済比率についてそんなに意識していませんでした。

 

しかし、紺野さんの本を読んだときに「キャッシュフロー」という言葉が脳裏に焼き付いて、そのときから返済比率を強烈に意識するようになりましたね。

 

 

ローン返済比率を下げると安全になりますが、返済比率を下げるために最も効くのが「返済期間を長くすること」になります。

 

以下、ざっくりその傾向をつかんでおきましょう。

 

中古アパート(3000万円)の場合
  1. 金利2%、期間10年→月276,040円返済
  2. 金利3.9%、期間25年→月156,699円返済

 

3000万の借入で利回り14%なら、毎月の家賃収入は35万円です。

 

上記1は、日本政策金融公庫のイメージですが、これだと返済比率は78%になってしまいます。経費・税金などを考えたらほぼ手残りは無くなるでしょう。

 

公庫は2019年頃から融資期間が最大10年程度しか取れなくなりました。これが公庫でアパート融資を引く難しさ、につながっています。現時点で公庫の使い方としては、小ロット物件か、リフォーム名目で引くのが現実的でしょう。

(参考)公庫の不動産投資向け融資は最長10年まで!【今後の処世術を考える】

 

つづいて上記2では三井住友トラストL&Fを想定しています。これだと返済比率が44%となるので、キャッシュフロー上での賃貸経営は問題ありません。

 

ですが、高金利×長期融資のリスクがあります。以前「フルローンの築古アパート経営があまり儲からないワケ【対策あり】」でも言及したとおりですね。

 

ようするに、残債が減らず、売れないため「見せかけのCF」だけを出している状態になりがちなので、実はけっこう危険です。これは自分の足を食べながら、賃貸経営をしているようなものですね。

 

耐用年数超えの木アパートに25年〜30年とかの融資を引く場合は、よっぽど出口が堅い物件にしましょう。出口が堅いというのは、買った値段と同じくらいの金額で売れるほど資産性や利回りが高い物件ということになります。

キャッシュフロー経営→リスクヘッジ策は2つある

リスクヘッジ

 

高金利×長期融資はキャッシュフローが出ますが、金利の支払いが重くて、残債がなかなか減っていきません。

 

このリスクヘッジ策は、次の2つが一般的です。

 

  1. 繰上返済する
  2. 現金投資する

 

キャッシュフローを増やす目的は、物件を増やして投資効率を上げることになります。

 

おそらくCF100万円くらいまでが最初の目標となると思います。しかし、CFが200万、300万と増えてくると、「資産性の高い物件」などに投資対象をシフトしていく投資家さんが多くなるでしょう。

 

その段階では目も肥えているため、良い物件が無ければ無理して買う必要がないのです。

 

そうすると、物件を買うためにお金を使うのではなく、ストックしておいて繰上返済に充てるのも一つの選択肢になります。これはB/S改善にもつながりますね。

 

なお、私は2つ目の「現金投資する」という方法で、リスクを極力抑えるようにしています。

 

次に私の保有物件をもとに、解説していきます。

私の保有物件の返済比率について【実例紹介】

保有物件

 

私の保有物件の「返済比率」は以下のとおり。

 

1棟目:アパート→37.6%
2棟目:戸建て→0%(現金購入
3棟目:戸建て→0%(現金購入
4棟目:アパート→47.6%
5棟目:戸建て→37.9%
6棟目:戸建て→55.6%
7棟目:アパート→37.5%
8棟目:戸建て→34.2%
9棟目:戸建て→52.9%
10棟目:戸建て→48.2%
◆全体平均:38%程度

 

50%台の物件が2つほどありますが、こちらは公庫で短期返済にしているからです。ほとんどは30〜40%で設定しており、全体平均は38%になっています。

 

とりわけ融資が厳しくなってきた最近では、公庫10年、信金7年など、短い期間を意識的に入れるようにしています。

 

これは短期的な返済負担は重くなるのですが、10年以内に無借金になるというのは、かなりの安心感があります。

 

そういう意味では、返済比率が低い不動産投資が安全なわけではない、ということですね。もちろん、投資初期段階では、返済比率をできるだけ低くして、再投資を意識するほうが、物件が増えるスピードは早いでしょう。

 

  • 初期段階はキャッシュフロー重視
  • 安定してきたら早めに借金を無くす

 

この2つを強く意識すると、賃貸経営を早く、そして安全に拡大することができます。

 

これから人口減少・エリア需給の悪化なども考えておく必要がありますね。借金を早めに処分することでリスクヘッジすることは、とくに衰退する地方では、至極、理にかなっているでしょう。

 

以下、関連記事です。

 

▼オーナーチェンジ物件のメリットとリスクを解説しています。私も1棟だけ購入したことがあります。

 

▼遠隔での不動産経営は可能なのか?私の経験から書いています。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事