こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。30代前半で、サラリーマンを卒業して数年が経ちました。
さて、不動産投資ブームにより「サラリーマン大家」というコトバが、すっかり市民権を得ました。一時期はバブルの様相でしたが、それもスルガ銀行の不正融資をきっかけに、最近は一気に融資が冷え込んでいます。
そんな状況ですから、これから不動産投資を始める方が、本気でサラリーマンリタイアを視野にいれるのであれば、確固たる戦略が必要になってきます。
令和の不動産投資は、どのように戦略を組み立てるべきなのか?私の考えをまとめておきたいと思います。
サラリーマンリタイアを狙う不動産投資術【3つのポイント】
結論、サラリーマンリタイアを念頭に置くのであれば「築古物件にキャッシュフロー追求型で投資する」のが良いと思います。
理由は、以下3つですね。
- 自己資金が2割求められる時代になりつつある
- 会社を辞めるには「キャッシュフロー」が不可欠である
- 築古物件での苦労は、のちのちの投資に繋がる
それぞれ解説します。
自己資金が2割求められる時代になりつつある
スルガショック前のように、融資もジャブジャブだった時代は、フルローン・オーバーローンも珍しくありませんでした。
ペリカンも2014年末に1棟目アパートは、地銀でオーバーローンが出ました。また2棟目のアパートも、弱めの共同担保(戸建て)で融資承認が出たことから、当時の審査がゆるゆるだった面があると考えています。いま覚えばラッキーでしたね。
しかし、最近は不動産会社経由で融資申請してもも、1割〜2割の頭金は当たり前で、オーバーローンなどほぼ不可能に近くなっています。立地が悪いと、ゼロ回答になることすら珍しくありません。
現在だと、例えば1億の新築アパートやRCマンションだと、最低でも自己資金が1500万〜2000万程度が求められます。もちろん自己資金の豊富な人は、チャレンジしても良いでしょう。
一方、そこまで資金がない人は、3000万円の築古アパートであれば、500万〜800万くらいの自己資金で十分購入できる可能性があります。もっとロットを落とし、1000万以下の戸建てや区分マンションであれば、より少額の資金で対応ができますね。
コロナにより賃貸需要も減退していますので、2020年〜2021年くらいにかけては、このようにロットを落とした投資を心がけるのも一つの戦略となるでしょう。
お金を貯めながら、高利回りの築古物件のみ拾っていく投資も十分おもしろいと考えています。
会社を辞めるには「キャッシュフロー」が不可欠である
キャッシュフローの大切さは、以前ツイートしました。
1億円貯めてサラリーマン卒業とかほぼ不可能だと思います。年500万円貯めても、20年かかりますからね。
ですから早期リタイアしたい人はとにかく「キャッシュフロー」を増やして、それが生活コストを大幅に上回る状況を作らないといけません。
安定収入かつ自分が好きなことで稼げれば尚良しですね。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) September 14, 2019
それなりに長く不動産投資をしているのにリタイアできていない人は、やはり中途半端な利回りの物件を買っている人が多い印象です。
毎月のインカムゲインは少ないのに、借金だけが膨らんでいる状態は、あまり健全ではありませんね。
資産形成でゴールあれば、利回りが低くても、元金返済をただひたすら進めていくのもアリです。しかし、リタイアを目標にするのであれば、それでは時間がかかり過ぎると言えます。
リタイアを目指す人は、「キャッシュフローが出ない物件は買わない」という意識が重要になります。
築古物件での苦労は、のちのちの投資に繋がる
築古物件から始める、もう一つのメリットは「スキルアップ」です。
よくボロ物件=DIYという図式で語られることが多いですが、セルフリフォームしても収益性を飛躍的に向上させることは難しいことは、以前の記事でも言及しました。
(参考)戸建て投資のDIYで利回りは上がるのか?【セルフリフォームの効果】
もしあなたが物件の収益性を上げたいなら、以下の2つを意識するほうが効果的です。
- 指値して安く買うこと
- 家賃を高くすること
これは計算するとよく分かります。
例えば、300万円の戸建てをリフォーム費80万で家賃5万で埋めると利回り15.7%ですが、同じ物件にリフォーム費100万かけても家賃5万5000円にできれば、利回りは16.5%にUPします。
私も会社をリタイアして今は時間があるので、たまにDIYはします。
でも、時間の限られたサラリーマンであれば潔くプロに発注し、早く仕上げるほうが客付けのチャンスを逃さないことにも繋がります。
どのようにリフォームするのか?どうやって内見者の印象アップをするのか?という創意工夫に重きを置くほうが、収益にたいしてインパクトが出ることは覚えておいて損はありません。
築古投資=デメリット克服がメインです
築古投資の難しさは、デメリットを如何に克服するか?です。
昨年、私が取得した2棟を例にして、解説します。
こちらの物件は、ペットを飼っていてかなり獣臭い室内の家でした。詳細は、「築39年の空き家リノベーションに挑戦【目指せ利回り20%!」でも記事にしています。
普通の人であれば、内見時のニオイで購入を見送る人が、大半だと思います。それくらい強烈なペット臭で、内装もボロボロでした。
しかし裏を返せば、その状態だったからこそ安く購入できたのだと思います。クロスと床を全交換して、クリーニングすれば何とかなる、と思えたからこそ購入しました。
市街化区域で土地値450万の物件でしたが、260万円で購入することができました。
こちらの物件も、指値をいれて購入しました。詳細は「利回り18%・土地値以下の戸建て投資!リフォーム費&客付け法を公開」もご覧ください。
本物件は、450万円で売り出していた物件ですが、雨漏りしていたことを交渉材料にして300万で購入しました。おかげさまで、外壁塗装込みの利回りで18%を達成しました。
ですが、これは「汚ない家や雨漏りしている家を買え」という意味ではありません。
解決策を考え、費用が分からなければ業者に見積もりを取るなど、丁寧に一つ一つ対処していくことが、築古投資では一番重要になってくるということです。
自己資金を何年でキャッシュ回収できるか?を意識しよう
というわけで、築古投資のポイントを書いてきましたが、最初の1〜2棟目あたりは、みんな手探りです。
余裕が出てくれば、CCR(Cash On Cash Return)は意識しておくべきでしょう。
これは投下した自己資金を、何年でキャッシュ回収できるか?という意味ですが、私の感覚では3年以内に回収できることを絶対条件にしております。つまりCCR30%程度ですね。
この3年回収というのはかなり高い目標で、もちろん中古物件の場合ということになります。新築アパートの場合だと、CCRはもっと落ちます。新築だと、良くて15%〜20%程度にはなるでしょう。
私がはじめて買った1棟目は利回り20%位でしたが「いまその物件が出たら買いますか?」と聞かれたら、おそらく買わないですね。
でも、その1棟目が無ければ今の私は無かったと思いますし、不動産投資はそうやってその時のベストな投資を積み重ねて、少しずつ成長・軌道修正していくものだと思います。
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) December 30, 2019
とはいえ、築古投資は万人にオススメではありません。あくまでも、最短でリタイアしたい人向けですね。
100点の投資はないので、どこのメリットを取り、どこのデメリットを受け入れるか、ということになります。
それでも不動産は奥が深く、自分の裁量が大きいところが面白いですね。日々、知識と経験を積み重ねて、自分の目指すゴールに向かいましょう。
以下、関連記事です。
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▼初心者に古すぎる物件をオススメしない理由を詳しく解説しています。