こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。28世帯の戸建て・アパートの大家さんをしています。
一口に「戸建て投資」といっても、いろいろな種類があります。
ボロ戸建て、都市部の戸建て、賃貸併用住宅、戸建てのシェアハウス投資、サーファー向け賃貸、米軍向け賃貸、などバラエティに富んでいます。
最近では、サラリーマンの1棟目に、地方RCや新築アパートを取得するというのは、簡単ではない時代になってきました。なぜなら、融資では自己資金2〜3割が最近のスタンダードになっており、資金量がモノ言う時代になってきたからです。
その点、戸建て投資のメリットは、比較的ロットが抑えられる(1000万円未満)のため、初心者でも検討しやすい金額帯であることでしょう。
そして、もう一つの大きなメリットは出口の安心感ですね。
地方でも、住宅需要のあるエリアなら安くマイホームを持ちたい層が確実に存在しています。このように買いたい人が多いエリアほど、出口で躓くリスクがかなり軽減します。
場合によっては、保有中ずっと家賃収入を得つつ、売却時にはキャピタルゲイン(売却益)も出る、というケースも稀ではありません。
戸建て投資は、ロットが小さくレバレッジが効く投資ではありませんが、堅実に投資を積み上げたい人には最適な投資と言えるでしょう。
というわけで今回は、地方エリアの戸建て投資について、Iさんの事例を元に「物件買い付け〜リフォーム事例までの流れ」を一挙にご紹介したいと思います。
Iさんとの出会い。そして初の物件取得へ
Iさんとカフェ相談でお会いしたのが2018年の夏でしたね。一流企業にお勤めの、20代半ばのサラリーマンの方でした。お会いした印象は、とても聡明な、頭の回転の早い方だとお見受けしました。
将来的には個人事業で独立したいという夢もお持ちで、貯金もしっかりされていました(私がその年齢の頃は、貯金もほとんど無かったので、えらい違いです。笑)
カフェ相談では、1棟目は戸建て投資からスタートして、徐々にアパート等などへと規模拡大をしていきたいということで、私からは物件を探し方や、融資の組み方について詳しくお伝えしました。
早速、Iさんは物件を探し始め、ほどなくして埼玉県某市で良さそうな戸建ての情報をゲット!ダメ元で買い付けを出したところ、指値も効き、とんとん拍子で契約となりました。
この物件は、購入価格に対する土地値割合が9割もあったので、ほぼ土地値に近い好条件でした。
リフォームに苦戦するも無事完了。
築30年ということでかなりの痛みがあり、残置物付きでした。
キッチンはそのまま使えそうです。お風呂のドアが壊れたのか、前の所有者さんがプラチック板でドアを手作りしている、斬新なつくりになっていました(笑)
ペリカンも現場にお邪魔して、リフォームすべきポイントとリフォーム方法について、アドバイスをさせていただきました。築30年以上経っているので、それなりに痛みがありましたね。
ベランダの手摺も錆びています。このままだと近いうちに、折れてしまうリスクもあるので、修繕が必要になります。
戸建て投資で一番ポイントになってくるのは、リフォーム会社とプロパンガス会社の存在です。この2つをうまく活用することで、投資対効果が最大化します。
本物件では、交換部品がかなり多く発生しました。ざっと挙げると、、、、浴室ドア、玄関の内鍵、リビングのドア、ポストなどですね。
またシールが部屋のあちこちに貼られていて、ダイノックシートの施工免責が増えたことは、若干リフォーム費用を圧迫しました。
しかし、それは「学びの機会」でもありますね。コスト削減を考えながら、うまく再生リフォームを進めることが大切です。業者に丸投げせず、自分の頭でも考えることが大切だと思います。
結果、リフォーム後は以下のようになりました。
まずお風呂のドアは新調し、ベランダのボロボロの鉄格子は塗装することで蘇りました。
クロスはほぼすべて新調し、一部アクセントクロスを入れています。水回り(キッチン・お風呂・トイレ)は交換せず、そのまま表層リフォームとクリーニングのみですね。
最後に、ニトリとIKEAで買ってきた装飾品でステージング完了。これで内見の準備が整いました。
本物件は、12月半ばから募集スタートして、1月中旬には子連れのファミリーからお申込みをもらうことができました。通常、年末年始は賃貸の動きは鈍いため、ほぼ「最短での客付け」に近いと言えるでしょう。
ご入居の方が飾り付けのカーテンを気に入ってもらえたらしく、残置物にしてもらえると助かるとのことだったので、プレゼントされたそうです。ステージングを頑張った甲斐がありましたね。
最終的な収支は以下になりました。
- 物件価格:450万
- リフォーム費:145万
- 決定家賃:67000円/月
- 実質利回り:13.5%
今回は、リフォーム費用が当初の想定より上がってしまいましたが、最終的には根本的な修繕ができたので、長く活躍してくれそうな物件になりましたね。
年間80万円の回収なので8年ほど運営すれば、購入価格+リフォーム費用はほぼ回収できます。その時点で売るのか、もう少し引っ張ってインカムを回収し、最後は土地で売るのかということになろうかと思います。
途中、リフォーム予算でかなり苦労されたIさんですが、メールでリフォームの途中報告も頂いていました。最終的に、賃貸のお申込みのご報告をいただいた時には、私も自分のことのように嬉しく安堵しました。
古家の再生は大きな社会貢献でもある
これから日本は、ますます家余りの時代になります。郊外の戸建ては、これからもどんどん売りに出るでしょう。
これは立派な社会貢献と言えるでしょう。
住む人、事業家(投資家)、リフォーム会社、管理会社などすべてのステークホルダーが、便益や利益を得ることができます。
もちろん地方は人口衰退するから、投資としての将来性がないという論調もあります。でも、これをピンチと考えるか、チャンスと考えるかは投資家次第です。
私自身は、衰退する地方もあれば、残る地方もあると考えており、エリアを正しく選定することが最も大切だと考えています。
Iさんも、引き続き戸建て投資を進められるそうですので、ますますの投資のご発展を祈念しております。今後も投資仲間として、共にがんばりましょうね。
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