こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。家賃収入1600万円ほどの大家さんです。
最近、テラスハウスは投資としてどうなのか?というご質問をよく頂きます。
1棟RCマンションや新築アパートで一発大勝負するのではなく、小さな不動産から購入していく投資スタイルの方が手堅いのではないかと考える人は多いです。
区分マンション、戸建て、テラスハウスなどは、その代表例と言えますよね。
今回は、その中で「テラスハウス投資」について触れてみます。投資法に迷っている人のご参考になればうれしいです。
テラスハウスとは?
複数の建物が連なってできている物件を「テラスハウス」と呼びます。家屋にテラスや庭がそれぞれ付いていることから、一戸建てに近いような感覚で住むことができます。
「連棟式長屋」などと言われるのは、そのためです。
各住戸はとなりの家と壁が接していますが、接している側に水回りや押し入れを作ることで、騒音や生活音を軽減している物件が多いようです。間取りは、1LDK〜2LDKあたりが多いですね。
テラスハウス投資のメリット
テラスハウス投資のメリットは「価格が安いものが多い」ということです。
例えば、田舎の激安テラスハウスを物件価格250万を購入し、クロスや建具など内装に50万円掛けてリフォームしても、4万円で貸せば利回りは16%になります。
もし5万円なら20%程度の利回りですから5年で回収し、そのあとは持って良し売って良しの投資にするイメージですかね。
ターゲット層も、子供がいる若いファミリーや夫婦2人だったりしますので、比較的長い期間の入居が狙えることもメリットになります。
地主への新築案件としてアパートではなく、テラスハウスを提案しているメーカーさんも多いですね。また地方の古いテラスハウスを購入して、うまくリフォームして貸している投資家さんもいるようです。
利回りやターゲットを考えていくと、投資としてはそれなりにポテンシャルがあるような気がします。あとは問題点(デメリット)について、考察しておかなければいけません。
問題は担保価値と出口戦略
テラスハウスの最大の問題点は、「再建築不可」であることです。基本は連棟式で隣の家と壁が接しているので、1世帯だけ所有しているということでは、古くなっても再建築できません(もちろん1棟全住戸を所有していれば再建築可能です)。
したがって、テラスハウス1世帯所有だと、金融機関から見た”担保価値”はかなり低くなるのが問題なのですよね。
投資初期フェーズで、テラスハウスを買ってしまうと、次の物件の共同担保にもなりにくいです。基本は、物件単独で儲けを出さなければいけない投資ということですね。
もし2戸で連棟になっているだけなら、1戸を購入して単独で運営しながら、もう1戸のテラスハウスが売りに出るのを待つというのは一つの作戦になりえます。2戸とも取得すれば、再建築可能になるからです。
都市部で土地値がしっかりあるような立地なら、10年後、20年後に2戸ともゲットできた後に、解体&更地にして建売業者に売ることができます。
しかし、繰り返しになりますが、それが実現できない可能性もあります。
積算評価は出ないので、出口では収益評価で投資家向けに売るのが王道になります。マーケットで売りに出されているテラスハウスの利回りが高めなのはそのためです。つまり、投資家にはあまり人気がないということですね。
まとめ
私の所有物件のラインナップに、テラスハウスは入っていません。担保価値と、売却の流動性リスクがあるため、テラスハウス投資を手がけていないのが理由です。
賃貸マーケットでは、テラスハウスは膨大に存在しています。一戸建てのように需要に対して供給が少ないものであれば入居付けも強いのですが、テラスハウスは供給量がそれなりに多い、ということです。
壁が接していてお隣さんがいるということから、アパートに近い性質であることは認識しておかなければいけません。戸建てだと思って購入すると痛い目を見るということですね。
基本は、割安で賃貸に出さなければ決まりませんし、ペット不可のテラスハウスもありますから、戸建てと同等の競争力を期待することは難しくなってきます。
もちろん、長期間売れ残っているテラスハウスに思い切った指値をして、激安リフォームで超高利回り物件に仕上げる。そうやって単独で採算性を出しながら、CFを積み上げていく投資は可能です。
投資は、その人のフェーズや資金量でも取るべき手段が変わりますから、それもまた不動産投資の一つの楽しみ方ですよね。メリットとデメリットをよく吟味して、取り組みをしたいところですね。
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