こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。土地から新築アパートを建てて、賃貸経営しています。
ウッドショックが起こったのは2021年3月からです。木材が不足して、需給がひっ迫したことで、住宅の建築費が一気に上がってしまいましたね。
その影響で、私が建てている木造の新築アパートも2021年の春頃にもらった見積もりと、今年2022年の春にもらった見積もりでは、かなり費用が違います。
では実際にどのくらい費用が変わったのか、木材の輸入物価指数と、実際のアパート建築費の2つの観点で検証してみたいと思います。
木材(製材)の輸入物価指数は、どのくらい上がったか?
木材価格は以下のような推移です。
(出典:木材価格・需給統計資料をもとに筆者作成)
上記ですが、2020年を「100」としたときに、どのくらい輸入木材価格が上がったのかを示しています。2022年時点では、ウッドショック前と比較して、約2.5倍になっています。
ウッドショック直後に260という凄まじい価格になりましたが、2022年の年明けには一旦落ち着き、私の馴染みの工務店さんからも「ちょっとずつ改善傾向になってきましたよ〜!」なんて言われていました。
しかし!2022年の3月からウクライナ戦争が始まってしまい、また輸入製材が入ってこなくなって、2022年4月からふたたび上昇に転じています。
現在2024年時点でも、依然として高止まってますね。この後、どういう価格推移をたどるのか、要注目ですね。
木造アパートの建築費は、どのくらい上がったか?【筆者事例】
では実際に、新築アパートの建築費を比較してみましょう。
2021年3月(ウッドショック前)の建築費
2021年春に木造で新築アパートを建築しました。工法はツーバイフォーです。
建物面積は165.64平米(50.1坪)で、2076万円(税別)でした。だいたい坪単価だと41万4000円ほどですね。
2022年4月(ウッドショック後)の建築費
2022年春に、2棟目の新築アパートを建築しました。同じく木造ですが、工法は木造軸組です。
※ツーバイフォー工法は、仕様木材が高騰しすぎて厳しいということで、工法が変わりました。
建物面積は127.4平米(38.5坪)で、1909万円(税別)でした。だいたい坪単価だと49万6000円となっています。
つまり坪単価が41.4万円→49.6万円に上昇していますので、約20%ほど建築費が上昇しているということになります。
あとがき:今後の土地から新築アパート建築について
工務店さんと話していても、今後すぐに木材価格が下がっていく兆候は見えないそうです。しかし、2022年7月の米国の住宅着工件数は減っている(前月比9.6%減)というニュースが入ってきています。
家が高すぎて建てる人が減ると、建築業者も困るでしょう。一方で、日本ではまだまだ輸入木材は高いですが、国産材の流通が少しずつ増えてきているというニュースもあります。
ですから筆者の希望的な見解としては、依然として木材価格は高いものの、もう一段上がることは無く、ゆっくりと価格が落ちていく傾向だと考えています。
ただし、ものすごくゆっくりとした低下なので、私の20%上がった建築費も、ゆっくり19%、18%となっていく可能性はありますが、まだまだ数年単位での時間がかかりそうだなと覚悟しています(笑)
日本は円安になっている背景もありますから、もう価格は元の水準まで戻ることはないでしょうね。
我々、投資家にできることは価格上昇に負けないように、土地の仕入れを頑張ることと、家賃UPを図るなど収益性が落ちない工夫をすることが現実的な対策になってくると考えています。
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