こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
今月から新築アパート3号の体験記を連載していきます。ただ、これまで体験記については、新築1号&2号の体験記も書いてきて、土地から新築ガレージハウスの建築ポイントはかなり出し尽くした感はあります。
そのため本連載では以下の4話だけに絞って、コンパクトにエッセンスを共有してみたいと思います。
- 今後の戦略を考える編(←本記事)
- 土地買い付け編
- 間取り改良編
- 完成&客付け編
新築ガレージハウス投資というのは、5年くらい前までは、募集したらすぐ入居が決まっていました。
しかし、今や完全にレッドオーシャンな市場になっており、差別化の弱い物件や家賃が高い物件(地方エリアで賃料15万円以上など)は、なかなか埋まりません。なぜなら競合が増えて、買い手市場になってきているからですね。
というわけで第1話は「今後の戦略を考える編」です!
もう何を建てるかという話の前に、まずはしっかり戦略を建てないと、新築ガレージハウスマーケットで勝つことはできないのです。
とりあえず建ててみようでは、絶対に失敗します。厳密には、失敗というより”大して儲からない”という感覚ですが、そんな物件を作ってもしょうがないですからね。
毎月キャッシュフローがちゃんと出て、かつ5年後10年後に売却したらしっかりキャピタルゲインも得られる。そういう物件を建てることが大事ですね。
新築2号の「反省点」を振り返ろう
まず最初に、新築1号&2号の反省をしなければいませんね。ペリカンの物件は常にブラッシュを重ねていますが、1棟目→2棟目→3棟目と毎回新たな改善点が出てくるのですよね。
まず新築2棟目の間取りです。1LDKで作りましたが、これがわりと失敗でした(笑)。何が失敗かお分かりでしょうか?
はい、まず洋室4.4帖が狭すぎるのです。洋室4.4帖=寝室となりますが、内見が入ったお客さんの3組中1組くらいは「狭いな〜俺のベッド入るかな?」とおっしゃいます。
実際はセミダブルベッド(幅1200)なら余裕で入るし、ダブルベッド(幅1400)も問題ないのですが、不安な気持ちを持たれた時点で、即決申込みは入らないものなのです。
もう一つの反省点は「土地選び」です。こちらの土地は前面道路が幅員4mになっており、これだとガレージハウスに厳しかったですね。ガレージハウスだと大きな車を持っている人も多く、前面道路幅員は最低でも5mは必要になります。
そして土地間口が9.2mというのも企画的にキツかったですね。理由は隣地境界と最低でも60〜70センチくらい離さないといけないので、本来なら間口10m以上は必要でした。狭い間口なのに、建物をスリムにして無理矢理プランを入れると車のドアが開かない(乗り降りしにくい)になってしまいますからね。
最後に建物前に、2台目駐車場を取れなかったのが最大の誤算でした!これはもう本当に致命的でした。しかし幸い、本物件は近隣に月極駐車場があったので、なんとか客付けできている感じです。
ですから基本的にはガレージ内1台+前面駐車場1台という2台体制が必須になってきます。バイク+車の2台持ちという人も多いので、今後これは絶対に死守しなければいけません。
今後の戦略を考えよう!
今後の戦略を列挙すると、以下のポイントですね。
- 収益性は利回り8.5%以上のみ取り組み。
- 土地の流動性のある立地を選定。
- 利用用途やターゲット層を増やす。
それぞれ解説していきます。
新築アパートの収益性と立地選定について
上記1の収益性についてですが、数年前はガレージハウスで利回り10%を目指せましたが、今はよっぽど田舎の土地に格安工務店で建てないと無理です。
私はド田舎×新築は将来の出口リスクを考えてやらない方針のため、基本的には好立地で利回り8.5%〜9%くらいを目指せるもののみ採用していくつもりです。
では地方エリアにおける好立地とはどのレベルなのか?という話ですが、実勢坪単価で最低30万くらいですね。あくまでイメージですが、戸建て用地50坪で1500万くらいになります。これくらいだと10年後に買い手が付かなくて二束三文になることはないと考えています。
実際は、築10年だと土地売りではなく、収益アパートのオーナーチェンジで売却することになるでしょう。その際に、首都圏の投資家さんが融資で買えるエリアに建てておけば、比較的処分しやすいと考えています。なので関東エリアだとやっぱり国道16号線の内側が一つの目安になります。
これが坪10万エリアだと50坪で500万円ですからね。おそらくサラリーマン向けアパートローンでは田舎すぎて融資が付きづらいでしょう。買うとしたら地元の信金や現金買いのお客さんでくらいなので、出口がちょっと不安です(売れるとしても時間がかかります)。
もちろん10年後20年後のアパートローン融資基準がどうなるのか?など予測不可能なことですが、キャッシュフロー型の新築投資が厳しくなっている現状では、しっかり出口を取ってすぐに現金化&再投資できる視点は大切です。
じゃあなぜ東京など都心立地ではないの?というと、やはり土地の買い付けでなかなか勝てないことと、土地情報自体があまり私の所に入ってきません。ポータルサイトで東京の土地を見つけて、即現金で買えるほどの体力がまだ私にはありません。
利用用途やターゲット層を増やすとは?
最後に上記3の「利用用途やターゲット層を増やす」ですが、これは主にペット対応と事業利用を増やしていく作戦です。
たとえば私が所有しているガレージハウスの入居者は、高級車やバイクに乗っている人ばかりでもありません。
中には、事務所兼レジデンスの一人社長だったり、ペットのトリミングサロンをガレージハウスでやっている人もいます。ピラティスの個人レッスンサロンを開業したい人や、保育所を開業したい人からもお問い合わせを頂いたことがあります。
このように「事業利用可」にしておくと、わりとその種のお問い合わせが増える傾向にあります。もちろん事業利用=テナント物件になるため、賃料売上1000万を超えると”消費税課税業者”になってしまいます。したがって、どんどん増やすつもりはなく、ターゲットの一つくらいですが、消費税分の売上アップになります。
またペットニーズは相変わらず強いですね。1LDK〜2LDKの新築・築浅アパートは、わりと若いカップルからのお問い合わせが多く、ペット同伴が少なからずいます。
このように、事業利用にしてもペット対応にしても、一番の問題となるのが騒音問題です。となり世帯のパーソナルジムが煩いとか、ペットの鳴き声が煩いというケースが起こりえます。
対策として、界壁に水回りを持ってくるとかもあるのですが、より有効な方法として、今手掛けている4棟目新築から断熱材をセルロースファイバーを標準にしています。セルロースファイバーはアメリカだと空港周辺の住居でも使われるなど、優れた防音性能があります。また窓を二重窓にするのも有効だと考えています。
このように新たな利用用途を想定した仕様づくりによって、募集の裾野を広げることが、勝てるガレージハウスのポイントの一つになると思って取り組んでいます。
ガレージハウス投資の融資戦略について
融資戦略についてはコツが必要かなと思います。
私は2棟目以降のガレージハウスでは、如何に融資を効率よく獲得していくかに集中したところ、ガンガン融資が出るようになり、2024年現在では合計5棟のガレージハウス投資の融資承認をいただくことができました。
こちらについて実際どのように融資承認を得ているのか?については有料noteで徹底解説してます。もしご興味のある方はぜひ購入してご購読いただくと、私の融資獲得方法についてご理解いただけるかと思います。
(note記事)新築ガレージハウスの融資額・担保評価・自己資金のリアル&融資承認を得るために工夫している3つのこと!
おわりに:不動産投資は買って売っての繰り返ししかない
最近思うのは、不動産投資でキャッシュフローが1000万〜1500万でもあれば、食べていく分には当面困らないかなと考えています。
あとは手元現金が1億円あると、かなり融資に有利になると思っており新築RCに挑戦できる可能性も出てきますので、まずは10年くらいかけてそこを目指すのもアリかなと考えています。
そのための最速の戦略は、やはり新築アパートを建てれるだけ建てて、それを5〜10年後に良い物件だけ手元に残して売って利確していくということです。
日本はインフレがどんどん進んでいますし、建築費も職人不足でどんどん高くなる方向なので、できるだけ早く新築して、早めに元金返済を進めていくことが一番だと思います。まさにスピードが大切です!
いくら新築のキャッシュフローが薄まってしまっても、ローン返済しているかぎりは元金返済分が含み益となります。問題は薄いキャッシュフローでも取り組める余地を出せるために盤石のキャッシュフロー基盤があるかどうかです。いまはまだギリギリ新築アパートを年1〜2棟は仕込めそうなので、できるだけ早く取り組んで先行者利益を享受していきたいですね。
私の新築投資も2022年にスタートして、今年はいよいよ4棟目を着工中となりました、今年中に5棟目までなんとか持っていき、あと3〜4年で新築だけで10棟規模にしたいと思います。
その後は、優良な物件を残して、新築の一部+所有する築古はすべて売却していくでしょう。その時私の年齢は40台半ばになっていますが、その時点で現金5000万円程度は保持しておきたいですね。盤石なキャッシュフローとある程度の現金があれば、その次の展開も取りやすいでしょう。
すべては妄想ですが、計画なくして修正もできません。
ある程度の方向性をしっかりもって進めていきたいと思います。そして新築はやはり建てるまでのプロセスもやり甲斐があります。楽しみながら入居者さんに喜んで頂ける物件を世の中に提供していきたいですね。もっと勉強して、建てる物件のクオリティを上げていかなければいけません。
というわけで長くなりましたが第1話でした。次回は、いよいよ3棟目アパートの「土地買い付け編」です。この続きは「新築アパート3号体験記:土地買い付け編」をご覧ください♪
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