こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
土地からファミリー向け新築アパートの「融資開拓編」です。前回のつづきで、第4話になります。
今回は、土地契約の条件が「金融機関から融資の内諾を得ておくこと」という条件が、土地仲介さんより提示されていました。ですから、3月中にどうにか融資承認を得ておく必要があります。
しかし一体、融資審査にどのくらいの期間を要するのか?私も分かっていませんでした。サラリーマン向けのアパートローンだと事前審査は2〜3日くらいです。
知り合いの投資家さんから金融機関の紹介などあれば心強いのですが、そんなツテもありません。したがって、とにかく効率よく金融機関を回って、1日も早く承認を得るしかありません。
というわけで、千葉の地元の地銀・信金からまずは当たっていきます。融資面談スタートです!
金融機関5行との融資面談
訪問したのは、以下の5行ですね。
- 千葉銀行
- 京葉銀行
- 千葉興業銀行
- 水戸信用金庫
- 商工中金
それぞれ面談内容と結果をお伝えします。
1.千葉銀行
まず最初に電話したのが、千葉銀行です。ここはペリカン法人が預金口座を持っていますが、入出金だけでローン取引はありません。
電話で話してみると、案の定、預金口座を持っているだけでは、一見さん扱いになるようです。ただし、一見さんNGというルールはないそうなので、お話を聞いて頂けることになりました。
しかし結論的には、審査をするまでもなく融資は厳しい、ということになりました。理由は、ペリカンの所有物件がほとんど法定耐用年数超えの中古物件ばかりだったということですね。
そうなると、ローン返済だけがマイナス評価となるという、かなり厳しい審査になります。これでは収支上は回っていないということになるのですよね。
ですから、千葉銀行を使う場合は、新築または築浅の物件が中心のポートフォリオになっているか、本業のサラリーマン収入が最低でも1000万〜1500万程度ないと土俵に乗ってこないということでした。
千葉銀行の融資基準は、以前の記事「【千葉銀行】アパートローンは新築・中古とも1棟物に積極融資!」も参照ください。
2.京葉銀行
次に当たったのが、京葉銀行でした。千葉県では第二地銀で、千葉銀行と双璧を成している金融機関ですね。京葉銀行は電話で話した感じでは、感触は悪くありませんでした。
そこで、隣町にある支店に赴いて、新築アパートの事業計画を説明してみたところ、担当者も前向きに検討したいということになりました。ただし、一見さんなので「保証協会付き融資になるかもしれません」というニュアンスでした。
そして、後日電話がかかってきて、支店内の方針を聞いたところ「やはり1棟目は、保証協会付きであれば支店で取り上げができます」という残念な回答でした。しかし保証協会付き融資だと、保証料が高くなるデメリットがあります。
例えば、今回のような3000〜4000万円の新築案件だと、保証料だけで200〜300万円くらい掛かってしまいます。
ちなみに京葉銀行は、後日、他の支店にも持ち込んでみたのですが、そちらはプロパー審査はできるが「耐用年数超え物件をたくさん持っている投資家さんには貸せない」という回答でした。ここは千葉銀行とほぼ一緒の対応でしたね。
京葉銀行の詳細は、以前の記事「京葉銀行・千葉信用金庫のアパートローン活用法【頭金2割が目安】」もご覧ください。
保証協会付きだとアパートの収支が悪くなってしまいますので、この時点で、審査の取り下げをお願いしました。
3.千葉興業銀行
ちば興銀さんは、私がオートローンを組んでいる地銀さんでもあります。そして、妻が住宅ローンを組んでいる金融機関なので、夫婦ともに取引がある金融機関でした。
さっそく私がお付き合いのある支店にアポを取って訪問しました。
当日は20代の若手行員さんと、その上司の融資課長さん(30代)が対応してくださいました。私のプロフィールや資産背景とともに、新築アパートの概要を説明したところ、とても熱心に聞いてくださいました。
若手行員の人は、入社1年目の子という感じで非常に頼りなかったのですが、融資課長さんがそれなりに経験のありそうな方で質問にも的確に回答してくれたので、面談自体は好感触でした。すぐに、支店内で取り上げてみるということで、審査に入って頂くことになりました。
担当者の方からは「収益性も良いし、ぜひ取り組みたいです!」と太鼓判をいただきました。現段階では、ちば興銀が、融資の最有力候補と言えるかもしれませんね。
4.水戸信用金庫
ちば興銀がわりと好感触でしたが、1行だけに頼るのも危ないので、金融機関回りは継続しました。その一つが、水戸信金です。
水戸信金は、私が以前一度取引がありました。築古戸建てを買うときに、300万円を保証協会付き融資で借りていたことがあります。その時は、耐用年数超えの物件だったので、融資期間7年で、金利2.3%という条件でしたね。
今回は新築アパートなので、改めてご挨拶もふくめて訪問したところ、担当者の方が変わっていました。そこで、ゼロからペリカン法人の概要と新築アパートの契約をお話したところ、事前審査にかけていただくことになりました。
事前審査では、まず金庫内で収支シミュレーションソフトで担保評価が自動計算されるようになっているということでした。
これだと持ち出しが1500万弱+諸費用となり、キャッシュの流出が多すぎるため、水戸信金も一旦審査の取り下げをすることになってしまいました。
(参考)水戸信用金庫のアパートローンは新築アパート・リフォーム資金にOK!
5.商工中金
最後に行ったのが、商工中金でした。正式名称は、商工組合中央金庫で、半官半民の資本のめずらしい金融機関です。
私が尊敬する吉川英一さんのブログで、たびたび新築アパート融資が出ていることが書いてあったのが、相談しようと思ったキッカケですね。千葉県内だと、松戸支店と千葉支店があったので、千葉支店にアポを取って訪問することにしました。
面談当日は、とても真面目そうなお二人の担当者の方が出てきて、話を聞いてくださいました。そこでは、スムーズに話ができたのですが、支店内での方針回答は後日ということになりました。
後日、返ってきた回答が以下ですね。
- かなりコンサバな堅い融資をする。
- 表面利回り10%以上の案件で自己資金3〜4割必要。
- 融資期間は木造で15〜20年が最長(22年は厳しい)。
- 金利は2%〜3%程度
- 融資対象物件だけでなく企業体力も審査対象となる。
以上のとおりですね。自己資金が多くて、期間20年、金利2〜3%前後というのは、かなり厳しい条件と言えるでしょう。
商工中金は、昔はけっこう新築アパートにも出していたようですが、最近はものすごく融資に消極的になっているようですね。ということで、商工中金も審査の取り下げをお願いしました。
(参考)商工中金のアパートローン活用法【金利2〜3%・法定耐用年数まで】
融資開拓の初回書類&まとめ
金融機関の初回の訪問時に、私が持っていった書類一覧を記載しておきます。今後、新築アパートにチャレンジにされる方は参考にしていただければと思います。
- ペリカン法人の事業概要
- 新築アパートの事業計画書
- 購入予定土地の謄本・公図・地積測量図
- 個人の確定申告書3期分
- 法人の確定申告書3期分
- 試算表
- 勘定科目明細一覧
- 法人の謄本(履歴事項全部証明書)
- 法人の印鑑証明
- 法人の定款
- 身分証明書(免許証・健康保険証)
- 所有物件の収支一覧
- 所有物件の固定資産評価証明(個人・法人とも)
- 所有物件の謄本(個人・法人とも)
- ローン返済表
本審査では、直近のレントロールや預金通帳なども別途提出を求められますが、支店内での事前審査では上記があれば、十分でしょう。
しっかりファイルに入れて作り込んでいくと、だいたい褒められます(笑)支店訪問時にはファイリングして製本したものを持っていきましょうね。できれば、名刺も持参すると良いでしょう。
というわけで、今回は融資開拓編をお送りしました。現段階では、千葉興業銀行が第一候補です。感触はかなり良さそうだったので、このまま行けるのかもしれません。
しかし、この油断が後々大変なことになるとは、この時点ではまったく予想できませんでした。この記事の続きは「(土地から新築アパート1号)地銀より支店内諾&土地契約」をご覧くださいませ。
以下、関連記記事です。
▼私が新築アパートを建築しようと思ったのは吉川英一さんの書籍の影響があります。
▼不動産投資家というのは、すごく特殊な特殊な生き方なのかもしれません。実体験からお伝えします。