こんにちは。ペリカン(@Pelican0825)です。
土地からファミリー向け新築アパートの「建築編」です。前回の続きで第14話になります。
昨年から進めていた新築アパートが、無事1月末に建物竣工となりました。
外構工事が今月末なので引き渡しは3月ですが、上棟から2ヶ月ちょっとというタイトスケジュールで建物を完成させてくださった工務店さんには、感謝の気持ちでいっぱいですね。
というわけで今回は、「新築アパートの概要とインテリア」についてご紹介していきます。
土地から新築アパート1号のスペック
今回、竣工したアパートのスペックは以下のとおりです。
- 立地:千葉の地方都市
- 建物タイプ:長屋(2LDK×2世帯)
- 土地面積:171.45㎡(51.8坪)
- 建物:167.26㎡(50.6坪)
- 総工費:約3500万円(土地+建物)
- インフラ:都市ガス・公営水道・公共下水
- 設備:エアコン、追い焚き給湯、バストイレ別、浴室乾燥機、食洗機付き、ビルトインガレージ、インタネット無料(ケーブルテレビ)、BS・CS放送温水洗浄便座、独立洗面台、室内洗濯機置場、フローリング、IHコンロ、システムキッチン、カウンターキッチン、敷地内駐車場、駐車場2台以上、都市ガス、TVドアホン、シューズボックス、電動ガレージシャッター南向き、角部屋、メゾネット
建物外観&エントランス
ガレージハウスということもあり、建物はブラックでシックな感じにしました。
玄関ドアは、採光が取れるように、ガラス入りのものを採用。注文住宅でも使っているグレードのドアになります。
ビルトインガレージ
ガレージは電動シャッターで、車庫に車が入ってくると、自動でセンサーライトが点灯するように設計しています。
車庫からそのまま玄関に入れるので、雨の日も傘をささずに室内に入ることができます。
内装デザイン
ガレージハウスというと「男臭いイメージ」になってしまいますが、内装デザインは北欧風とブルックリン風を合わせたようなイメージでデザインしています。
今回デザイナーさん等は入れてないので、ゼロから私自身がデザインしました。YouTubeのルームツアーとかは、おそらく数百本は見たと思います(笑)
ではご紹介していきます。
まずは玄関です。階段とシューズボックスを、ブラックで統一しています。
階段は、オープン階段にして開放感を出しています。階段部のアイアンの手すりはちょっと高かったですが、カッコいい雰囲気が出ました。
一階廊下の奥には、主寝室(7.25帖)があります。寝室からはガレージが眺められるように、フィックス窓を設置しています。
愛車やバイクを眺めながら暮らせるライフスタイルを、賃貸住宅で実現することができました。
階段を登りきると、2階に居室(4.7帖)があります。
ここは、リモートワークできるよう大工さんに机を造作してもらいました。2LDKなので、ファミリー世帯なら子供部屋になる可能性もあるかもしれませんね。
リビングです。キッチン背面壁にアクセントクロスを入れて、ペンダントライトを施工しています。
リビングは南向きなので、日当たりが良好です。壁にエコカラットを入れています。
エコカラットは、吸湿・除湿など湿度をコントロールする作用があるのと、消臭効果もあるのでニオイの出るリビングにはピッタリな素材です。デザインもお洒落なものが、たくさん出ていますね。
リモコンニッチです。こちらも大工さんに作ってもらいました。
キッチンは2100サイズで調理スペースがしっかり取れるものを採用。食洗機もつけているので、忙しいサラリーマンでも家事ラクで生活できるようになっています。
キッチンの天板は人造大理石で、サビなどが発生しません。IHコンロは3口で、お料理される人にも十分でしょう。
洗面所は、背面に名古屋モザイクのタイルを張ってもらい、天井には物干し用のアイアンハンガーバーを設置しています。
フィックス窓から入る光で、洗面所内が明るくなるように設計しており、朝日を浴びながら、顔を洗ったり歯磨きできるようにしています。
トイレとお風呂です。トイレはアクセントクロス、お風呂は木目パネルを施工。浴室乾燥付き・追い焚き付きです。
トイレ・お風呂もすべて窓を設置して、採光をとれるように工夫しています。窓はすべて樹脂サッシ(APW330)を採用しているので、断熱性が高く、冬でもとてもあたたかいです。
クローゼット内には、大工さんに棚を造作してもらいました。キッチン横にはパントリーを設けているので、食品などをたくさん収納できるようにしています。
不動産は本当に「土地」だけに価値があるのか!?
事業としてやるのであれば、何事も儲からなければ意味がありません。
ですが昨今の厳しい融資の状況を考えると、土地から新築アパートを金利1%台のプロパー融資で建築できるというのは、それだけで金融機関から事業としてのお墨付きをもらったようなもの、だと考えております。
ただ、その上でペリカンは「儲かるだけの建物」を作ることに、何の面白みも感じません。
これは私が築古再生をやっている時から、同じ思いなのです。
リフォームが終わって、内見に来てくださった方から「うわー!素敵ですねー!」と感動のお言葉をもらえるのが、とても嬉しかったのですよね。
ですから、新築アパートでも「こんな賃貸住宅見たことない!ぜひ住みたいです!」とお客様に言っていただけるレベルまで、建物や内装のデザインを工夫していきたいと思っています。
土地だけにしか価値がないのか?
昔から言われることに、「不動産は土地にこそ価値があるのであって、建物は経年劣化するので価値が無くなる」というものがあります。
しかし、ペリカンは全然そうは思いません。もちろん資産価値ということならそうかもしれませんが、人が毎日暮らして使うのは「建物」そのものなのです。
建物が安普請で、住む人のことをあまり考えていない設計ならば、そこに住む人はいずれ出ていくでしょう。断熱性が低いとか、お部屋が狭いとか、日当たりが悪いとか、そういった賃貸住宅は選ばれなくなっていくはずです。
土地はその立地だけが価値の源泉ですが、建物はそうではありません。同じ土地でも、そこにどんな建物をデザインするかは投資家の采配なのです。それによって入居者の幸福度も大きく変わっていきます。
ですから、土地には価値があるけど、建物にも付加価値を出していかないと、事業としては弱いよ!というのが私の結論なのです。
先日の同じようなことをツイートしました。
地方は人口減少で賃貸経営はリスクだと言われますが、これは半分本当ですが、半分はウソです。
理由は、どのエリアでも歪みはあってそれを見つけるのが「投資」だからですね。
地方で満室のアパートもあれば、東京23区でも空室を抱えるアパートは沢山ありますよ。自分だけの歪みを見つけましょう😌
— ペリカン@不動産投資ブロガー (@Pelican0825) January 26, 2022
都心でも、入居者目線が欠如したアパートにもかかわらず、高い家賃で募集している物件がたくさんあります。その結果、空室が埋まらず苦労している物件が散見されます。
どれも提供している価値が低いから、空室が埋まらないのです。単純なことですよね。
入居者目線で「建物」にこだわる
入居者さんの生活を目一杯イメージして、建物をデザインすれば、賃貸経営は何倍も楽しくなると思っています。
今回、新築アパートを建築させて頂いて、そのことを強く思いました。考えれば考えると楽しくなって、多少コストが膨らんでも実現したくなってくるものです。
ですから私は、良い立地にアパートを建てるという資産形成の目的だけでなく、建物にこだわって今までにない賃貸住宅を世の中に作っていきたい、というのが現在の一番の思いです。
もちろん、その結果、賃貸事業としてちゃんと収支も回る、というのが理想であり、最低条件ですけども。
みなさんも、不動産は本当に「土地」だけに価値があるのか?という問いは、一度よく考えてみたほうが良いテーマだと思います。それによって投資の方向性も、大きく変わるかもしれませんよ。
以上、「建物竣工と内装デザインのご紹介」でした。この続きは「(土地から新築アパート1号)ガレージハウスの賃貸募集とステージング実施」をご覧くださいませ。
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